大崎達也が開幕戦以来の2勝目で視界良好

  • 開催場所:岡山国際サーキット
  • 開催日:2023年06月25日(日) 〜 2023年06月25日(日)
2023 OKAYAMAチャレンジカップ Nゼロ-86 第3戦

6月25日、岡山国際サーキットで2023年の「OKAYAMAチャレンジカップレース」シリーズ第4戦が開催された。ブリヂストンのポテンザRE71-RSをワンメイク指定タイヤとする「Nゼロ-86」のクラス1にとっては、このレースが第3ラウンドになる。今季最多となる5台でのバトルとなったが、開幕戦以来の参戦となった大崎達也が予選からライバルを圧倒。11月の最終戦にポイントリーダーで臨むことになり、チャンピオンに王手をかけた。

■予選
今回のエントリーは6台。2017年王者の♯186西村宏樹と前年王者の♯330杉山博紀、そして今年の開幕戦ウイナーの♯456大崎達也、さらに第2戦の2時間耐久・優勝メンバーの♯504藤田真哉という4名がリストに名を連ねた。そして最年長64歳の♯71内藤堅司は大分からの初参戦。地元のオートポリスでは別のカテゴリーに出場していたが、今年から当該のレースが消滅。5年前に入手していた初代86の感覚を早く取り戻したいと、遠路はるばる自走での遠征となった。また内藤と同様に岡山シリーズには初参戦となる♯214藤村春輝は、残念ながら欠場となった。公式予選は8時45分からの15分間。今回はNゼロ-86のクラス2(♯33山崎竜生の1台のみ)、N1-86の5台、さらにロードスターN1の2台と予選・決勝ともに混走での開催となった。マシンのポテンシャルとしてはやはりN1-86が一番上だろう。次にNゼロ-86では排気量が400cc大きいクラス2がクラス1を上回り、これに続くのがロードスターという図式ではある。ただ、これにドライバーのスキルという要素が加わると、必ずしも順番通りにならないのが悩ましいところだ。
この日のサーキット上空には雲が多く、予選開始の頃は気温22.5℃、湿度78%、路面温度27℃というまずまずのコンディション。開幕戦ウイナーの大崎が序盤からモニター最上段を譲らず、アタック2周目に1分51秒827を叩き出すとポールを確信したのか、ピットで待機に入った。一方で2022年のチャンピオン、杉山はアタック3周目に1分52秒754まで削ったところで走行を終えた。これは4月2日の2時間耐久の予選で自らが記録した1分50秒718には遠く及ばない。惜しかったのが藤田。杉山のベストに肉薄する1分52秒758をアタック2周目に記録したが、これは走路外走行があったと判定され、その次の周の1分53秒293でクラス3番手となった。それでも4月の予選で記録した1分53秒955を大きく上回ったあたりに、ルーキーの成長を感じさせた。この週末、ややセッティングに苦しんでいた西村は1分54秒189と低迷。内藤は初めてのコースを手探りつつの1分57秒台で予選を終えた。
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なお、西村はこのWeb記事が縁となってタイヤのサポートを得ることに成功したとのこと。また自身が卒業した兵庫県立但馬技術大学校(2年制の2級整備士養成の専門学校)の現役・OBの生徒3名がメカニックとして参加。こうしてモータースポーツに触れた若いメカニックたちが、将来のレース界をきっと支えてくれることを頼もしく思う次第だ。
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前述の通り、決勝も3カテゴリー(4クラス)が混走で行われた。グリッドはカテゴリー別に分けられ、まずはN1-86の5台が先頭から順に並んだ。さらに2台分を空けてから、Nゼロ-86ではクラス2の山崎がポールで、以下はクラス1が大崎を先頭に続くことになった。グリッドが一番賑やかだったのは地元のネッツトヨタ岡山からエントリーしている杉山。杉山自身もGRコンサルタントとしてこの会社に勤務している。
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曇り空のため気温は30℃まで届かないが、路面温度は45℃を超えてさらに跳ね上がっている状況。ほぼ予定通りの12時48分に、10ラップで争う決勝のスタートが切られた。
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ここで抜群のクラッチミートを見せたのが、大崎と藤田。見ての通りで大崎はクラス2の山崎にほぼ並びかけた上、イン側に位置しているので1コーナーで勝負する権利は手中にしていたが、ここは自重。さらに藤田もこの勢いなら大崎に続くクラス2番手に浮上かと思いきや、混走が生むドラマが襲いかかった。スタートで少しもたついたN1のクラス4位と5位の2台が徐々にイン側にマシンを寄せてきたのに対して、山崎と大崎はかろうじてイン側をすり抜けることに成功。つまり大崎は自重したことで、山崎に続いて行けたのだ。ところが3台目の藤田の前には、前述のN1勢2台がすでに立ちはだかる状況になってしまった。追突を避けるためにアクセルを緩めなければならなかった藤田に対して、広いスペースがあるアウト側に位置していた杉山と西村は続く2コーナーへの立ち上がり加速で藤田を易々と逆転。つまり藤田は予選で手に入れたクラス3番手の座を、位置取りの妙で西村に奪われてしまうことになった。
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ディフェンディングチャンピオンの意地を見せたかった杉山だが、残念ながら背後に迫れたのはオープニングラップの1周のみ。2周目からは大崎のバトルする相手は、前述のN1勢2台となって勝負あり。逆に杉山は少し離されて、ほぼ単独に近いクラス2番手の走行となった。よって今回一番のバトルは、2周目の1コーナーで写真のテールtoノーズ状態に追い付いた西村と藤田の間で展開された。このまま約2ラップにわたって西村を追い詰めた結果、4周目の1コーナーで西村が少し姿勢を乱してチャンス到来。
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と、ここで藤田も同じようにフラついてしまった結果、なんと後続の♯18下坂和也のロードスターに抜かれてしまったのだ。さらに同じく♯51武智公一にも先行を許してしまった藤田は、カテゴリー違いの2台とのバトルの沼に陥ってしまった。速い場所が異なる3台がバトルすれば、当然だがペースが遅くなってしまう。この3台のバトルをミラー越しに見ていた西村は思わずニヤリとしたに違いない……まさに願った通りの展開になった。レースはこのまま、大崎が約2秒の貯金を保ったままクラストップでチェッカー。杉山も最後まで大崎を視界の中に捉えるところまでは踏ん張った。出走5台のため、入賞は2位の杉山までとなった。そして西村が開幕戦と第2戦に続いて、唯一の3戦連続のポディウムと赤いキャップをゲット。以下、藤田、内藤と続いて、全車が完走を果たした。

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優勝した大崎選手コメント
「2時間耐久がシリーズに関係ないと勘違いしていたので、今日は絶対に落とせない戦いになりました。路温を考えて決勝は内圧を少し下げたのが正解で、もちろんグリップは落ちるのですが、想定内でRE71が頑張ってくれました。ちなみにウエットの開幕戦はGR86に勝てるかもと大きなことを言いましたが、やはりドライでは厳しいので、今日は山崎さんに先を譲りました。GR86のカップ戦には自分もスポット参戦するので、彼とはその時に決着をつけようと思っています」

今回の大崎はNゼロのヴィッツとヤリスと同じチームで合計3台による参戦だったが、決勝レースが終わった後もチームの仲間がタイヤを丁寧にメンテナンスする様子を発見。また優勝賞品のタイヤ1セットを受け取った直後のクルーに遭遇した時に、本当に嬉しそうだった笑顔にも遭遇していることをご報告しておこう。かくして、OKAYAMAチャレンジカップレース「Nゼロ-86」のクラス1は第3ラウンドが終了した。シリーズポイントは大崎が30でトップに浮上。これにポディウム皆勤賞の西村が28で続き、杉山が19.5、藤田が18というのがランキング上位4名の状況。チャンピオン争いはこの4名に絞られたと言っていいだろう。岡山のNゼロ-86最終ラウンドは、11月19日に開催予定だ。

OKAYAMA チャレンジカップ Nゼロ-86 公式ページ
http://www.okayama-international-circuit.jp/hashiru/race/car/cc_ae86.html


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商品紹介ページ:https://tire.bridgestone.co.jp/potenza/re71rs/

レース結果

コース:岡山国際サーキット

[OKAYAMA チャレンジカップNゼロ86クラス]

決勝

  • 開催日:2023/06/25
  • 天候:Cloudy
  • 路面:Dry
  • 決勝出走:5
  • 完走:5
  • (3.703km x 10laps = 37.03km)
順位 No ドライバー タイヤ チーム マシン シャシー エンジン 周回数 Delay(Lap) ベストタイム ベストラップ タイム
1 456 大崎 達也 BS Bridgestone GarageN SALTO BS 86 10 19'12.892
2 330 杉山 博紀 BS Bridgestone ネッツトヨタ岡山Nin倉敷86 10 19'14.896
3 186 西村 宏樹 BS Bridgestone 旭モータースHIROKKIE Racing 10 19'31.806
4 504 藤田 真哉 BS Bridgestone EXEDY ZENKAIRACING86 10 19'34.098
5 71 内藤 堅司 BS Bridgestone SH-R・K.7110/AP86 10 20'08.920
[OKAYAMA チャレンジカップNゼロ86クラス]

予選

  • 開催日:2023/06/25
  • 天候:Cloudy
  • 路面:Dry
  • 決勝出走:5
  • (3.703km)
順位 No ドライバー タイヤ チーム マシン シャシー エンジン 周回数 Delay(Lap) ベストタイム ベストラップ タイム
1 456 大崎 達也 BS Bridgestone GarageN SALTO BS 86 3 1'51.827
2 330 杉山 博紀 BS Bridgestone ネッツトヨタ岡山Nin倉敷86 4 1'52.754
3 504 藤田 真哉 BS Bridgestone EXEDY ZENKAIRACING86 3 1'53.293
4 186 西村 宏樹 BS Bridgestone 旭モータースHIROKKIE Racing 2 1'54.189
5 71 内藤 堅司 BS Bridgestone SH-R・K.7110/AP86 4 1'57.603