- 開催場所:鈴鹿サーキット
- 開催日:2023年08月06日(日) 〜 2023年08月06日(日)
第44回大会となる2023 FIM世界耐久選手権 "コカ·コーラ" 鈴鹿8時間耐久ロードレース。今年のエントリーは50チーム。そのうち30チームほどがブリヂストンタイヤを装着する。
水曜日に最後のテスト走行日を経て、金曜日から始まったウイーク。連日の猛暑でライダーもチームスタッフも流れ落ちる汗とも戦っていた。
予選はブルー、イエロー、レッドに分かれて金曜日の午後と土曜日の午前中に20分間ずつのタイムアタック。上位2名のベストラップタイムの平均で順位が決定。上位10チームは土曜日午後のトップ10トライアルに進出、11位以下は予選順位結果でスターティンググリッドが決定する。
【予選】金曜日の予選1回目はライダー枠ごとに赤旗中断がなされた。ブルー枠では1回、イエロー枠では3回、レッド枠でも2回と転倒が相次ぐ。そんな中でNSTクラス2連覇をねらうKawasaki Plaza Racing Team(ブリヂストン)の岩戸亮介が転倒の影響でドクターストップ。決勝欠場を余儀なくされるなど、早くも波乱の初日となった。
土曜日も好天に恵まれて朝から気温が上昇した。しかし午前中に行なわれた予選2回目は転倒車も少なく、1回も赤旗中断することなくセッションが終了。
ブルー、イエロー、レッドの走行枠それぞれでトップに立ったのはEWCランキングリーダーのYAMALUBE YART YAMAHA EWC Official Team(ブリヂストン)。3人共に2分5秒台をマーク。上位2名のベストライム平均が2分5秒858という好結果を残した。
2番手は今大会唯一のファクトリー体制となったTeam HRC with 日本郵便(ブリヂストン)。以下Yoshimura SERT Motul(ブリヂストン)、Astemo Honda Dream SI Racing(ブリヂストン)、TOHO Racing(ブリヂストン)、SDG Honda Racing(ブリヂストン)、AutoRace Ube Racing Team(ブリヂストン)、F.C.C. TSR Honda France(ブリヂストン)、S-PULSE DREAM RACING-ITEC(ブリヂストン)、Honda Dream RT SAKURAI Honda(ブリヂストン)と、トップ10トライアルはブリヂストンユーザー同士の争いとなった。
1台ずつが1周のタイムアタックを行なうトップ10トライアル。Team HRC with 日本郵便のチャビ・ビエルヘと長島哲太、YAMALUBE YART YAMAHA EWC Official Teamのカレル・ハニカの3人が2分5秒台をマーク。その中で唯一2分5秒台前半のタイムを出したのは長島。これでTeam HRC with 日本郵便が2年連続ポールポジション獲得となった。
【決勝】台風の影響を受けて朝から雨の予報が出された決勝日。朝から薄い雲に覆われたが、ドライコンディションのまま決勝の火蓋が切られる。スタート直後の10周ほどはTeam HRC with 日本郵便とYAMALUBE YART YAMAHA EWC Official Teamが順位を入れ替えながらのトップ争いを展開したものの、1回目のライダー交代が行なわれるころにはTeam HRC with 日本郵便がトップ独走状態に。
さらに1時間半ほどが経過したころ、YAMALUBE YART YAMAHA EWC Official Teamのマシンがスローダウン。カレル・ハニカがマシンを押しながらピットに向かうシーンがモニターに映し出される。
これで完全に敵なし状態になったTeam HRC with 日本郵便。一方、EWCフル参戦のYoshimura SERT Motulは淡々と2番手を走行。対照的にF.C.C. TSR Honda Franceはスタートから30分もたたないうちにペースが落ち、順位を落としてしまう。更に不運が続きスタートから1時間半ほどが経過したところで転倒。これでさらに順位を落としてしまった。
3時間が経過するころにはTeam HRC with 日本郵便と同一周回はYoshimura SERT Motulのみ。Team HRC with 日本郵便はじりじりとYoshimura SERT Motulを引き離す。後方ではS-PULSE DREAM RACING-ITEC、AutoRace Ube Racing Team、SDG Honda Racing、TOHO Racingが表彰台争いを繰り広げる。
5時間経過と同時にShinshu activation project Team NAGANO(ブリヂストン)の岡村光矩が転倒。これで今大会初のセーフティカーが導入される。
スタートから6時間半が経過した午後6時ごろ。上空がにわかにかき曇り、雨がふってきた。Yoshimura SERT Motulが真っ先にレインタイヤに交換してコース復帰。しかしその途端に転倒。これでTOHO Racingに2番手の座を譲ってしまう。
30分ほどで雨は小康状態に。Team HRC with 日本郵便は最後まで危なげない走りを披露して2連覇を達成。TOHO Racingが2位、SDG Honda Racingが3位表彰台を得た。
【追記】決勝レースの翌日8/7(月)に行われたレース後車両検査において2位でゴールした#104 TOHO Racingがレギュレーション違反(FIM ENDURANCE WORLD CHAMPIONSHIP AND CUP REGULATIONS 2023, Article 2.6.6.10 Fuel tankの項目に対し過容量)の判定となり失格となった。そのため順位は繰り上げとなり2位はSDG Honda Racing、3位にF.C.C. TSR Honda France(以下同様に繰り上げ)が最終順位として確定した。
決勝
- 開催日:2023/08/06
- 決勝出走:50
- 完走:45
- (5.821km x 216laps = 1257.336km)
順位 | No | ドライバー | タイヤ | チーム | マシン | シャシー | エンジン | 周回数 | Delay(Lap) | ベストタイム | ベストラップ | タイム |
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1 | 33 | 長島 哲太/高橋 巧/X. ビエルゲ | BS | Team HRC with Japan Post | CBR1000RR-RSP | ホンダ | 216 | 30 | 2:06.902 | 08:00:09.785 | ||
2 | 73 | 浦本 修充/名越 哲平/埜口 遥希 | BS | SDG Honda Racing | CBR1000RR-R Fireblade | ホンダ | 213 | 3 | 8 | 2:08.723 | 08:01:03.223 | |
3 | 1 | M.D.メリオ/A.ティシェ/T. マッケンジー | BS | F.C.C.TSR Honda France | CBR1000RR-RSP | ホンダ | 213 | 3 | 5 | 2:08.326 | 08:01:16.724 | |
4 | 76 | D. リンフッド/津田 拓也 | BS | AutoRace Ube Racing Team | GSX-R1000R | スズキ | 213 | 3 | 4 | 2:08.698 | 08:01:19.819 | |
5 | 71 | 伊藤 和輝/日浦 大治朗/荒川 晃大 | BS | Honda Dream RT SAKURAI HONDA | CBR1000RR-R Fireblade | ホンダ | 213 | 3 | 4 | 2:08.716 | 08:01:44.078 | |
6 | 37 | M.レイターバーガー/I. ミハルヒク/J. グアノニ | DL | BMW MOTORRAD WORLD ENDURANCE TEAM | M1000RR | BMW | 212 | 4 | 90 | 2:09.738 | 08:00:45.983 | |
7 | 88 | Z.ザイディ/A.イズディハール/N. アティラプワバ | BS | Honda Asia-Dream Racing with SHOWA | CBR1000RR-R Fireblade | ホンダ | 212 | 4 | 8 | 2:09.556 | 08:00:47.121 | |
8 | 95 | 渥美 心/J.ウォータース/M.シュロッター | BS | S-PULSE DREAM RACING ITEC | GSX-R1000R | スズキ | 212 | 4 | 101 | 2:08.761 | 08:01:55.596 | |
9 | 17 | 水野 涼/渡辺 一馬/作本 輝介 | BS | Astemo Honda Dream SI Racing | CBR1000RR-R Fireblade | ホンダ | 211 | 5 | 58 | 2:08.565 | 08:00:34.130 | |
10 | 40 | 岩田 悟/高橋 裕紀/小山 知良 | BS | Team ATJ | CBR1000RR-R Fireblade | ホンダ | 211 | 5 | 7 | 2:09.196 | 08:01:33.8505 | |
11 | 12 | G.ブラック/S.ギュントーリ/E.マッソン | BS | YOSHIMURA SERT MOTUL | GSX-R1000R | スズキ | 211 | 5 | 4 | 2:08.216 | 08:01:57.097 | |
12 | 11 | R. ド プニエ/渡辺 一樹/G.ルブラン | Kawasaki Webike Trickstar | ZX-10RR | カワサキ | 210 | 6 | 39 | 2:09.481 | 08:01:59.708 | ||
13 | 333 | F.アルト/S. オデンダー/L. メルカド | PI | HONDA VILTAÏS RACING | CBR1000RR-RSP | ホンダ | 209 | 7 | 90 | 2:10.817 | 08:01:03.520 | |
14 | 86 | 伊藤 勇樹/前田 恵助/中山 耀介 | BS | NCXX RACING with RIDERS CLUB | YZF-R1 | ヤマハ | 209 | 7 | 6 | 2:10.478 | 08:02:00.406 | |
15 | 9 | 秋吉 耕佑/今野 由寬/長谷川 聖 | BS | TTSRacing MurayamaUnso HondaDream | CBR1000RR-R Fireblade | ホンダ | 208 | 8 | 8 | 2:08.744 | 08:01:05.233 | |
16 | 44 | 関口 太郎/奥田 教介/出口 修 | BS | SANMEI Team TARO PLUSONE | M1000RR | BMW | 207 | 9 | 150 | 2:10.185 | 08:01:25.132 | |
17 | 25 | 杉山 優輝/羽根 巧/I. P. ハイルル | BS | Honda Sofukai Suzuka Racing Team | CBR1000RR-R Fireblade | ホンダ | 207 | 9 | 108 | 2:09.365 | 08:01:55.049 | |
18 | 64 | 岩戸 亮介/岡谷 雄太/佐野 優人 | BS | Kawasaki Plaza Racing Team | ZX-10RR | カワサキ | 206 | 10 | 3 | 2:10.891 | 08:00:31.822 | |
19 | 23 | 新庄 雅浩/和田 留佳 | BS | Team TATARA aprilia | RSV4 | アプリリア | 206 | 10 | 6 | 2:12.352 | 08:00:49.821 | |
20 | 52 | 寺本 幸司/佐野 勝人/石塚 健 | DL | TERAMOTO@J-TRIP Racing | GSX-R1000R | スズキ | 205 | 11 | 52 | 2:12.381 | 08:01:30.766 |