• 開催場所:スパ-フランコルシャン
  • 開催日:2024年06月07日(金) 〜 2024年06月08日(土)
【2024 FIM 世界耐久ロードレース選手権 EWC】Rd.2 スパ8時間 YART YAMAHAが2年連続でスパ・フランコルシャンを制す!

2024 FIM 世界耐久ロードレース選手権 EWCの第2戦はベルギーにあるスパ・フランコルシャンで開催。 昨年は24時間耐久レースとして開催されたが、今年は8時間耐久に短縮。決勝レースは6/8(土)の13時からスタートし、まだ日が沈んでいない20時にゴールするタイムスケジュールに変更された。 レースの舞台となるスパ・フランコルシャンサーキットは、ベルギーの首都ブリュッセルから東に約150kmほどの山中にあり、戻り豊かな森に囲まれたアップダウンの多いコース。 高速コーナーが多く、特にコース前半にある超高速コーナーで急激な登りとなるオー・ルージュ~ラディオンはこのサーキットの名物。エンジンへの負担が大きく、8時間に短縮された今大会では耐久レースでありながら、ペースが速くなりスプリントレース化となることが予想される。

スパ_1.jpg今大会では6/6(木)に特別フリー走行枠が設けられ、6/7(金)から公式スケジュールとなる。
午前中に公式フリープラクティス、午後に2回の予選が行われるが、まだ日が沈む前の明るい状況でゴールを迎えるため、夜間フリー走行は設定されていない。
2時間の公式フリープラクティスではBSサポートチームで昨年のスパ24時間ウィナーである#1 YART YAMAHA (Ya,BS)が唯一2分18秒台となる2'18.551でトップタイムを記録。2番手には2'19.243で同じくBS勢の#5 F.C.C. TSR Honda France (Ho,BS)がつけるが、黄腕章ライダーでエントリーしていたM.DI MEGRIOが怪我の為に欠場となり、今大会ではJ.HOOKとA.TECHERの2名でレースを戦う。
一昨年のウィナー、#37 BMW MOTORRAD WORLD ENDURANCE TEAM (BMW,DL)が3番手、もう1台のBS勢、#12 YOSHIMURA SERT MOTUL (Su,BS)が4番手の結果となった。

【予選】
午後からは青・黄・赤の各色腕章をつけたライダーが20分の予選を2回行うスケジュール。
13:55から始まった1回目の予選では、圧倒的な速さを見せる#1 YART YAMAHA の3名、N.CANEPA(青)、M.FRITZ(黄)、K.HANIKA(赤)は全ライダーが2分18秒台をマークし、速いライダー2名の平均タイムで決まる順位でも断トツのタイムとなる2'18.587でトップ。
2番手は2名体制で参戦する#5 F.C.C. TSR Honda France、3番手に#12 YOSHIMURA SERT MOTULと続き、BS勢が1‐2‐3番手と上位を占めた。
SPA_QP写真.jpg17:10からは2回目の予選が行われ、少し陽が低くなり影が伸び始めた中で走行。1人目の青腕章ライダーでは予選1回目の暫定結果で上位に位置するチームのタイム更新は見られず。2人目の黄腕章ライダーでも同様に、上位勢でタイムを更新するライダーは現れなかった。3人目、赤腕章ライダーでは#5 F.C.C. TSR Honda FranceのA.TECHERが僅かに予選1回目のタイムを更新。さらに#12 YOSHIMURA SERT MOTULのD.LINFOOTが大きくタイムを更新した。
2回の予選で各ライダーのベストタイムから、速い2人の平均タイムで決まるスタートグリッドは#1 YART YAMAHA がポールポジションを獲得。2番グリッドに#5 F.C.C. TSR Honda France、続いて#12 YOSHIMURA SERT MOTULとなり、ブリヂストンサポートチームが予選上位を独占した。
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【決勝レース】
迎えた決勝日、気温18℃の快晴の中でルマン式によるスタート方式で8時間耐久レースが幕を開けた。
スタートから#12 YOSHIMURA SERT MOTULが飛び出し、トップで1コーナーをクリアすると#1 YART YAMAHA、#37 BMW MOTORRAD WORLD ENDURANCE TEAMと続く。
#5 F.C.C. TSR Honda Franceはエンジン始動に時間が掛り、出遅れてしまったが、レース序盤でポジションを回復しトップ争いに加わる。
序盤トップに立った#1 YARTは約45分が経過した頃に最初のピットインを行う。#5 F.C.C. TSR Hondaと#12 YOSHIMURA SERTはその後にピットインするが、#1 YARTの1スティントでの周回数はトップ勢の中でも少なく、時間の経過とともにピットインのタイミングで順位が入れ替わる可能性が高い。

JG9_5904.jpg上位勢、最初のハプニングは1時間10分が経過した頃。2位を走行していた#5 F.C.C. TSR HondaのJ.HOOKが転倒。大きなダメージはない模様で、レースに復帰するがポジションを落としてしまう。
その後1時間40分経過時点でピットイン。マシンをピットボックスに入れパーツ交換などの修復作業を行い、この間に順位は25位以降までダウン。
レース中盤にかけて#1 YART YAMAHAと#12 YOSHIMURA SERT MOTULは10~20秒の間隔を保ったまま周回。ピットインのタイミング違いで順位が入れ替わるものの、速いペースで走行する#1 YARTがトップ、2位に追いかける#12 YOSHIMURA SERTの順で周回を重ねていく。
3位はトップ2台に徐々に離されるが、#37 BMWが単独で走行。4位に#4 TATI TEAM BERINGER RACING (Ho,PI)となっている。JG9_7774.jpg

レース中盤から後半となる4時間~6時間経過の時間帯。ここで#37 BMW MOTORRAD WORLD ENDURANCE TEAMにマシントラブルが発生。緊急ピットインで修復作業を行うが、これで上位争いから脱落。その後も何度かピットインを行い、トラブル修復を行うが5時間経過時点でリタイヤとなってしまう。
レースは終盤に入り、#1 YART YAMAHAと#12 YOSHIMURA SERT MOTULの差は1分以上に拡大。さらに序盤に順位を落としていた#5 F.C.C. TSR Honda Franceはシングルポジションまで挽回。さらに順位を上げていく。
残り1時間を切り、トップの#1 YARTは残り15分ほどで最後のピットインを行い、燃料補給のみでコースイン。2位の#12 YOSHIMURA SERTとの差を約40秒としながらも、8時間をトップで走り切り、昨年のスパ24時間に続いて2年連続で優勝。トータル201周を大きなトラブルもなく、速いペースで走破した。

JG9_6998.jpg2位は最後まで#1 YARTを追い続けた#12 YOSHIMURA SERT MOTULが同一周回でチェッカー。3位に#4 TATI TEAM BERINGER RACINGが表彰台の一角を獲得した。
順位を大きく落とし、追い上げのレースとなった#5 F.C.C. TSR Honda Franceは残り数分で5位まで順位を挽回してゴールした。
この結果、シリーズランキングでは#12 YOSHIMURA SERT MOTULが88ポイントで首位をキープ。今回優勝の#1 YART YAMAHAが87ポイントと僅か1ポイント差の2位となり、タイトル争いが過熱してきた。
次戦は7/21に決勝が行われる、Rd3 鈴鹿8時間となる。JG9_7448.jpgJG9_8453.jpg

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レース結果

コース:スパ-フランコルシャン

決勝

  • 開催日:2024/06/08
  • 決勝出走:37
  • 完走:30
  • (6.985km x 201laps = 1403.985km)
順位 No ドライバー タイヤ チーム マシン シャシー エンジン 周回数 Delay(Lap) ベストタイム ベストラップ タイム
1 N.カネパ /M.フリッツ/K.ハニカ BS Bridgestone YART - YAMAHA YZF-R1 ヤマハ 201 123 2:20.289 08:01:50.577
2 12 G.ブラック /E.マッソン/D. リンフッド BS Bridgestone YOSHIMURA SERT MOTUL GSX-R1000R スズキ 201 192 2:20.622 08:02:30.722
3 4 H.クレア /R. クルメナッハ/C.ペロラリ PI TATI TEAM BERINGER RACING CBR1000RR-R ホンダ 198 3 2 2:21.785 08:03:46.773
4 333 F.アルト /S. オデンダー/L. メルカド PI HONDA VILTAÏS RACING CBR1000RR-R ホンダ 197 4 2 2:21.802 08:03:36.992
5 5 J. フック /A.ティシェ BS Bridgestone F.C.C.TSR Honda France CBR1000RR-R ホンダ 196 5 177 2:20.166 08:01:57.915
6 8 N. トーニ /M. ブレナー/P. N. ロメロ バルボサ PI Team Bolliger Switzerland #8 ZX-10RR カワサキ 196 5 163 2:23.251 08:02:34.698
7 111 K. カリア /L. ベルナルディ/F. コッコ DL TEAM AVIOBIKE by M2 REVO RSV4 アプリリア 196 5 5 2:23.113 08:03:58.173
8 55 S.スチェット /V. スチェット/G. レイモンド DL NATIONAL MOTOS HONDA CBR1000RR-R ホンダ 195 6 6 2:24.490 08:02:37.633
9 24 L. クレソン /J. ピロ/V. ロンボス PI BMRT 3D MAXXESS NEVERS ZX-10R カワサキ 194 7 133 2:23.520 08:02:09.643
10 33 S. サルタレッリ /G.アンティガ/D. サンチス DL TEAM 33 LOUIT APRIL MOTO ZX-10R カワサキ 194 7 3 2:24.101 08:02:43.539
11 18 E. デ ラ ベガ /B. ギテット/M. ペリゾッティ DL TEAM 18 SAPEURS POMPIERS CMS MOTOSTORE YZF-R1 ホンダ 193 8 3 2:24.263 08:02:04.904
12 119 J. クレタロ /A. ロディ パック/D. ゴンサレス ズダイア DL Slider Endurance CBR1000RR-RSP ホンダ 193 8 3 2:24.167 08:02:50.533
13 25 亀井 雄大 /大久保 光/渡辺 一樹 DL TEAM ÉTOILE M1000RR BMW 193 8 139 2:23.685 08:03:11.347
14 65 D. ルービン /D.ヴィンコン/M. フェッツ PI Motobox Kremer Racing YZF-R1 ヤマハ 192 9 4 2:25.367 08:02:10.357
15 14 C.バーグマン /M. チョイ/石塚 健 DL MACO RACING Team YZF-R1 ヤマハ 192 9 14 2:26.444 08:04:02.529
16 99 F. マリノ /R. ド プニエ/J. グアノニ DL KM99 YZF-R1 ヤマハ 191 10 3 2:21.560 08:02:45.177
17 97 S. ヒル /C. ウォーカー/C. プラット DL ADSS 97 ZX-10R カワサキ 188 13 82 2:26.613 08:03:26.545
18 53 S. トゥルーブ /M. ミラレス ゴンサレス/C. パロマレス DL MANA-AU COMPETITION CBR1000RR-R ホンダ 187 14 70 2:25.487 08:02:54.222
19 36 D. ヴィエッティ ラムス /C.ケマー/綿貫 舞空 DL 3ART BEST OF BIKE YZF-R1 ヤマハ 186 15 5 2:26.021 08:02:58.890
20 62 K. カウト /Y. リンデガー/M. ギラルディ DL DDB LUX-MOTO RACING YZF-R1 ヤマハ 185 16 4 2:28.695 08:02:47.258