• 開催場所:オートポリス
  • 開催日:2019年10月05日(土) 〜 2019年10月06日(日)
赤旗中断の難しいレースをポイントリーダーの名越哲平が制する!

 ポイントリーダーの名越哲平(ブリヂストン)、ランキング2位の作本輝介(ブリヂストン)、同3位の榎戸育寛(ブリヂストン)と、ブリヂストンユーザー同士のタイトル争いとなった全日本ロードレース選手権2019シリーズ。第7戦オートポリスは名越と作本が1点差、作本と榎戸が3点差で迎えた。

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1週間前に行なわれた事前テストでも名越、榎戸、作本が僅差のタイムをマーク。しかし作本が転倒で手の小指を負傷してしまうアクシデントが発生。名越は有利に、作本は不利な状況でレースウイークを迎えることになった。
予選は名越が唯一の1分51秒をマークしてポールポジションを獲得。「前回の岡山ラウンドは天候に翻弄されてしまったので、今回はポールポジションを取りたかった。目標としていた1分51秒台にも入れられた。ただ、コースレコードに届かなかったのは残念。チャンピオンを意識していないというとウソになるが、筑波ラウンド以来勝ちが取れていないから、とりあえず優勝をねらいたい」とコメント。
一方、名越を1点差で追いかける作本は4番手グリッド。名越は「作本選手は予選が何位だろうが決勝で必ずくる。プレッシャーはあるが、同年代でチャンピオン争いができているのがうれしい」と語った。

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決勝日の早朝は小雨が落ちたものの、決勝スタート時までに天候が回復。薄い雲が広がる中で戦いの火ぶたが切って落とされた。
ホールショットは尾野弘樹(DL)。2コーナーで榎戸がトップに浮上。第2ヘアピンで尾野が首位奪還とオープニングラップから激しい攻防が展開される。オープニングラップを終えようとした最終コーナー立ち上がりで豊島怜(DL)が激しく転倒。しかしレースは続行される。
2周目に名越が榎戸、尾野を相次いで攻略。一気にトップに浮上。早くもペースを上げて逃げの体制に入った名越に食らいついたのは榎戸。尾野は若干遅れて作本と表彰台争いに移行した。
5周目に名越はラップタイムを1分51秒台に入れる。榎戸も1分51秒台で名越を追う。作本は尾野を引き離して単独3番手走行を開始。単独4番手走行となった尾野は6周目に転倒して戦線を離脱してしまう。
7周目。7番手を走行していた岩﨑哲朗(PI)が転倒。コース上にマシンが残り、赤旗が提示された。
残り6周で再開。榎戸、作本、名越の順で1周目を終了。この3台が後方を引き離す。2周目に作本、3周目には名越、4周目には再び作本と首位が次々に入れ替わる。
ラストラップ。榎戸が一気に名越、作本をかわしてトップ浮上。その今度は作本が2台抜きを敢行。しかし失敗して3番手に戻る。その間に名越は榎戸を捕らえて首位奪回。最後まで展開された手に汗握る攻防を名越が制し、今季3勝目を飾った。榎戸は2位、作本は3位でフィニッシュ。またしてもブリヂストンユーザーが表彰台を独占した。

●名越哲平(予選1位/決勝1位)
「ウオームアップ性能も高く、レース序盤からペースを上げてベストタイムまで持って行くことができました。途中で赤旗中断がありましたが、それでも垂れることなく、抜きつ抜かれつの戦いでも自信を持って攻めることができました」

●東雅雄(株式会社ブリヂストン モーターサイクルレーシングマネージャー)
「レース序盤から名越哲平選手、榎戸育寛選手、作本輝介選手とタイトル争い中の3人が激しいバトルを見せてくれました。赤旗中断で周回数が減算になりましたが、2ヒート目も最後までだれが勝つか分からない展開でした。それを制した名越選手の勝因は冷静さを失わなかったことだと思います。最終戦でタイトルが決まりますが、今日のようにわくわくするレース展開を期待しています」


レース結果

コース:オートポリス

[J-GP2]

決勝

  • 開催日:2019/10/06
  • 決勝出走:11
  • 完走:8
  • (4.674km x 12laps = 56.088km)
順位 No ドライバー タイヤ チーム マシン シャシー エンジン 周回数 Delay(Lap) ベストタイム ベストラップ タイム
1 634 名越 哲平 BS Bridgestone MuSASHi RT HARC-PRO HP6q HARC-PRO. 12 1:51.788
2 71 榎戸 育寛 BS Bridgestone SDG Mistresa RT HARC-PRO. HP6q HARC-PRO. 12 1:51.746
3 4 作本 輝介 BS Bridgestone Team高武RSC MD600 モリワキ 12 1:52.505
4 22 小谷 咲斗 BS Bridgestone TEAM PLUSONE with TARO HP6q ホンダ 12 1:53.313
5 36 徳留 真紀 BS Bridgestone マルマエMTR HP6 ホンダ 12 1:53.275
6 14 阿部 恵斗 BS Bridgestone ウェビックチームノリックヤマハ YN6 ヤマハ 12 1:53.220
7 19 井手 翔太 DL HiTMAN RC 甲子園ヤマハ YZF-R6 ヤマハ 12 1:56.752
8 21 中尾 健治 BS Bridgestone R&Tサークル・YSP宇部 YZF-R6 ヤマハ 12 2:00.658
[J-GP2]

予選

  • 開催日:2019/10/05
  • 決勝出走:12
  • (4.674km)
順位 No ドライバー タイヤ チーム マシン シャシー エンジン 周回数 Delay(Lap) ベストタイム ベストラップ タイム
1 634 名越 哲平 BS Bridgestone MuSASHi RT HARC-PRO HP6q HARC-PRO. 11 1:51.708
2 392 尾野 弘樹 DL ミクニ テリー&カリー GSX-R600 スズキ 5 1:52.020
3 71 榎戸 育寛 BS Bridgestone SDG Mistresa RT HARC-PRO. HP6q HARC-PRO. 13 1:52.100
4 4 作本 輝介 BS Bridgestone Team高武RSC MD600 モリワキ 12 1:52.218
5 22 小谷 咲斗 BS Bridgestone TEAM PLUSONE with TARO HP6q ホンダ 6 1:52.410
6 70 岩崎 哲朗 PI OGURAclutch with RIDE IN ZX-6R カワサキ 9 1:53.432
7 36 徳留 真紀 BS Bridgestone マルマエMTR HP6 ホンダ 4 1:53.691
8 18 豊島 怜 DL SpeedHeart DOGFIGHTR YAMAHA YZF-R6 ヤマハ 4 1:53.876
9 14 阿部 恵斗 BS Bridgestone ウェビックチームノリックヤマハ YN6 ヤマハ 7 1:54.425
10 19 井手 翔太 DL HiTMAN RC 甲子園ヤマハ YZF-R6 ヤマハ 15 1:56.522