「全日本ロードレース選手権」とは、その名の通り、日本全国のサーキットを舞台に争われる国内最高峰のオートバイ・ロードレースシリーズのことであり、現在4つのクラスで構成されている。

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最高峰クラスとなるのが、国内外のオートバイメーカーが誇る最新のスポーツバイクで激戦が繰り広げられる「JSB1000」だ。市販の公道を走るスーパースポーツのバイクをベースに、限られた改造範囲の中でレース用に仕上げたマシンで、日本最大のロードレースである「鈴鹿8時間耐久ロードレース」に直結するクラスである。ホンダ、ヤマハ、スズキ、カワサキという日本の4メーカーに加えてBMW、ドゥカティ、アプリリアのマシンも参戦して凌ぎを削る日本独自のカテゴリーとなっている。

「J-GP2」は、2010年から開始され、今年で8年目を迎えた。参加台数も増え、マシンも多様化、成熟してきて白熱のバトルが期待される。エンジンの排気量は600ccで、ST600とほぼ同じく改造範囲が狭く、フレームに関しては自由度が高く、Moto2と同じ専用設計のフレームも使用可能で、タイヤもレーシングスリックタイヤを使用する。

レーサーの登竜門となっているのが「J-GP3」である。10代の若手ライダーからベテランまでが切磋琢磨している。小排気量であることからトップスピードは低いが、コーナリングスピードは大排気量車並みの速さを見せることから、小排気量車ならではのテクニックが求められ、レースは常に混戦となるクラスである。このクラスは世界選手権のMoto3へ繋がるカテゴリーとなっているので、世界を目指す若手ライダーの目標となっている。

JSB1000・J-GP2・J-GP3とは異なり、市販用バイクを使い改造範囲を限定している「ST600」には、国内4メーカーのマシンが参戦。昨年まで使用されていた公道走行用タイヤをベースに開発されたブリヂストンの専用レーシングタイヤBATTLAX RACING R10が一昨年からワンメイク供給されていて、今年で3シーズン目となる。世界レベルで活躍経験があるライダーも多く参戦しており、タイヤもイコールコンディションとなっているので、"日本一の激戦区"と言われているクラスとなっている。2016年のレースでも全戦で優勝者が変わり、最終戦では8人がタイトルの可能性があり、最終ラップまで行方が分からないという大混戦のレースとなった。

ブリヂストンと全日本ロードレース選手権

ブリヂストンが全日本選手権への参戦を開始したのは、1980年代。250ccと500ccクラスに供給することから、そのキャリアをスタートさせた。

まず成果を見せ始めるのは250cc。1980年代後半にはトップレベルのサプライヤーとなり、1989年にはついに岡田忠之選手(ホンダ)の手により、初めてのシリーズチャンピオンを獲得するのである。1990年には250ccでホンダ、ヤマハのワークスチームをサポートし、HRCの岡田選手がV2を達成した。

そして、この全日本ロードレース選手権への参戦をきっかけに、1991年からWGP125に挑戦し、その後2002年からブリヂストンは世界最高峰のオートバイレースMotoGP™への挑戦を始めるのだが、もちろん全日本ロードレース選手権へのタイヤ供給は継続。125cc、250ccでは多くのチャンピオンを輩出したが、大排気量のクラスでは中々成果が表れなかった。しかしMotoGPの参戦効果が表れて、JSBクラスで2005年に初めてブリヂストンユーザーがチャンピオンに輝き(伊藤真一選手)、その後2008,2009年を除き毎年ブリヂストンユーザーがタイトルを獲得している。これまでも多くのライダーをサポートすることで、日本におけるオートバイレースの発展に寄与してきているのである。

2017年シーズンの見どころ

2017年シーズン、ブリヂストンは「JSB1000」「J-GP2」「J-GP3」の3クラスに参戦し、また「ST600」クラスにはワンメイクタイヤを供給する。昨2016年は「JSB1000」と「J-GP3」の2クラスでタイトルを獲得しており、今年は全クラスでタイトル獲得を目指すとともに、「ST600」では安定したタイヤ供給体制で臨む。

「JSB1000」は、昨年前人未到の5連覇を達成した、ヤマハの中須賀克行選手の6連覇に注目が集まる。同じく昨年ヤマハのユースチームでランキング5位の野左根航汰選手が、ヤマハファクトリーレーシングへ昇格。中須賀選手と同じチームとなり活躍が期待される。対するライバル勢では、昨年新型車となったカワサキZX-10Rを駆るカワサキチームグリーンが、ライダーを一新。TSRから移籍した渡辺一馬選手と、ST600から大抜擢された松崎選手にも注目が集まる。柳川選手もスポットで参戦し、マシン開発やライディングアドバイザーとしてバックアップする。

スズキとホンダは新型車のマシンが発売されたので、マシンのポテンシャルに注目が集まる。ヨシムラスズキの津田拓也選手、Moto Map SUPPLY今野選手、ホンダ勢では高橋巧選手、山口辰也選手らが打倒中須賀選手を合言葉に、タイトル争いに絡んでくる筈だ。 J-GP2は、今年も更に有力ライダーが参戦し混戦必至だ。昨年J-GP3のチャンピオン徳留選手がステップアップし、Moto2のスピードアップのフレームに、ホンダのエンジン+ブリヂストンタイヤでチャレンジする。他ブリヂストンユーザーでは、昨年ランキング2~4の関口、水野、生形選手も昨年と同じ体制で継続参戦します。

今年も数多くの若手選手やベテランがエントリーしていて、マシンもオリジナルマシンが多く、かなり多様化しているのでその点も興味のあるところです。 J-GP3は、マシンは殆どがホンダNSF250Rですが、ライダーはベテランと若手、女性とバラエティに富んでいます。マシン差が少ない事もあり、予選、決勝共に混戦となる事が多いでしょう。

国内トップライダーのレースシーン

全日本マシンのエキゾーストサウンド