- 開催場所:オートポリス
- 開催日:2022年08月27日(土) 〜 2022年08月28日(日)
全日本ロードレース第6戦の舞台は九州のオートポリス。JSB1000クラスにとっては6月のSUGO大会から3カ月近いインターバルを経ての開催だ。
事前テスト、ウイーク前日の特別走行と天候に翻弄されたまま迎えた予選日は、朝から好天に恵まれた。JSB1000クラスの予選が行なわれた午後には、強い日差しが路面温度を上げていた。
45分間のタイムアタック。セッション開始早々に中冨伸一(DL)の転倒で赤旗中断。5分ほどですぐに再開。直後に岡本裕生(ブリヂストン)が1分48秒373でリーダーボードのトップに浮上。榎戸育寛(ブリヂストン)が1分48秒943で追いかける。榎戸はシーズン前半をST車両で戦ってきたが、今大会は欠場の名越哲平(ブリヂストン)のJSBマシンでの参戦だ。
さらなるタイムアタック合戦が始まるかと思われた直後に、こともあろうか岡本が転倒。2度目の赤旗が出される。
オイル処理の後、セッションリスタート。ポイントリーダー中須賀克行(ブリヂストン)が1分48秒990をマークして3番手に浮上。続いて亀井雄大(ブリヂストン)が1分48秒904で2番手浮上。
セッション残り10分を切ったところでアタック合戦が激しくなってきた。まずは渡辺一樹(ブリヂストン)が1分48秒758で2番手浮上。連続アタックを敢行した渡辺一樹は1分48秒748と自身のタイムを更新するも、岡本のタイムには届かない。今度は榎戸が1分48秒656と2番手奪取。直後に中須賀が1分48秒150をマークして一気にトップ浮上。榎戸も1分48秒600と自身のタイムを更新するも3番手にとどまる。
タイムアタックはここまでで終了。中須賀のポールポジション獲得が決定。岡本が2番手でヤマハファクトリーが予選ワンツー。榎戸は3番手フロントロウ獲得となった。
決勝日はここまで好調だったヤマハファクトリーチームを不運が襲った。予選で転倒しながらも2番手グリッドを獲得していた岡本が新型コロナウイルス陽性となり、欠場が発表されたのだ。これによりチームメイトの中須賀も検査を受けたが、幸いにも陰性が確認できたために決勝出場を決めた。
若干、風があるものの、気持ちのいいレース日よりになった決勝日。スタート直前のウオームアップラップで予選2番手の榎戸がグリッドに戻れず、無情にも榎戸抜きでスタートが切られる。飛び出したのは亀井。中須賀、作本輝介(AstemoHondaDreamSIRacing)と続く。
オープニングラップで一気にトップ浮上したのは作本。しかし2周目には亀井が首位奪取。中須賀は虎視眈々と亀井の背後につけ、作本は3番手に後退と、激しい順位争いが展開される。この3台に渡辺一樹、濱原颯道(Honda Dream RT SAKURAI HONDA)、岩田悟(Team ATJ)が加わり、トップ集団は6台に。
3周目。いよいよ中須賀がトップ浮上。ペースを上げると濱原と岩田が首位集団から脱落。
中須賀は6周終了時点で2秒近いアドバンテージを築いて独走態勢に移行。渡辺一樹、亀井が2位争いを、作本は単独4番手走行を開始する。
レース中盤。中須賀は着々と後続との差を広げる。2位争いは6周目に亀井を捉えた渡辺一樹が単独走行の様相。トップ3が淡々と周回を重ね始める。逆に4番手単独走行だった作本に濱原が迫るが、バトルするには至らない。
ほどんどのライダーが14周目に入ったところで津田一磨(BabyFace Powered by YOSHIMURA)のマシンからオイルがもれて白煙が上がった。これで赤旗が出され、12周終了時点での順位でレース成立。あっけない幕切れでの中須賀の開幕9連勝となった。
●中須賀克行(予選1位/決勝1位)
「金曜日、土曜日、日曜日と、各セッションともコンディションが違い、路面温度も違う状況でした。それでもタイヤのコンパウンドに迷うことなく、一択で決めていました。その中で気温の高いコンディションの中でもセッティングを詰められたことで、決勝でも最後まで安定した速いタイムを刻むことができました。自分の力が発揮できているのも、ブリヂストンタイヤのおかげです」
決勝
- 開催日:2022/08/28
- 天候:Fine
- 路面:Dry
- 決勝出走:19
- 完走:18
- (4.674km x 12laps = 56.088km)
順位 | No | ドライバー | タイヤ | チーム | マシン | シャシー | エンジン | 周回数 | Delay(Lap) | ベストタイム | ベストラップ | タイム |
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1 | 1 | 中須賀 克行 | BS | YAMAHA FACTORY RACING TEAM | YZF-R1 | ヤマハ | 12 | 1:48.706 | 21:51.315 | |||
2 | 15 | 渡辺 一樹 | BS | YOSHIMURA SUZUKI RIDEWIN | GSX-R1000R | スズキ | 12 | 1:49.181 | 21:57.085 | |||
3 | 6 | 亀井 雄大 | BS | Honda Suzuka Racing Team | CBR1000RR-R | ホンダ | 12 | 1:49.625 | 21:59.646 | |||
4 | 27 | 作本 輝介 | BS | Astemo Honda Dream SI Racing | CBR1000RR-R | ホンダ | 12 | 1:49.625 | 22:02.881 | |||
5 | 2 | 濱原 颯道 | BS | Honda Dream RT SAKURAI HONDA | CBR1000RR-R | ホンダ | 12 | 1:49.743 | 22:03.807 | |||
6 | 8 | 岩田 悟 | BS | Team ATJ | CBR1000RR-R | ホンダ | 12 | 1:49.867 | 22:08.998 | |||
7 | 3 | 清成 龍一 | BS | TOHO Racing | CBR1000RR-R | ホンダ | 12 | 1:50.258 | 22:12.054 | |||
8 | 11 | 関口 太郎 | BS | SANMEI Team TARO PLUSONE | M1000RR | BMW | 12 | 1:50.749 | 22:17.051 | |||
9 | 7 | 秋吉 耕佑 | BS | Murayama.Honda Dream.RT | CBR1000RR-R | ホンダ | 12 | 1:50.685 | 22:17.764 | |||
10 | 9 | 柳川 明 | BS | KRP SANYOUKOUGYO RSITOH | ZX-10RR | カワサキ | 12 | 1:50.765 | 22:18.773 | |||
11 | 12 | 児玉 勇太 | BS | Team Kodama | YZF-R1 | ヤマハ | 12 | 1:50.768 | 22:18.991 | |||
12 | 25 | 田尻 悠人 | BS | GOSHI Racing | CBR1000RR-R | ホンダ | 12 | 1:51.145 | 22:25.980 | |||
13 | 30 | 樋口 耕太 | BS | EXEDY H.L.O RACING | GSX-R1000 | スズキ | 12 | 1:52.715 | 22:46.297 | |||
14 | 16 | 中冨 伸一 | DL | WaveinnR | YZF-R1 | ヤマハ | 12 | 1:53.060 | 22:46.666 | |||
15 | 38 | 和田 留佳 | BS | Team TATARA aprilia | RSV4 | アプリリア | 12 | 1:53.432 | 23:00.424 | |||
16 | 31 | 武田 雄一 | DL | OGURA CLUTCH ORC with RIDE IN | YZF-R1 | ヤマハ | 12 | 1:54.190 | 23:01.081 | |||
17 | 23 | 江口 謙 | BS | Team TATARA aprilia | RSV4 | アプリリア | 12 | 1:54.077 | 23:01.982 | |||
18 | 14 | 津田 一磨 | BS | BabyFace Powered by YOSHIMURA | GSX-R1000R | スズキ | 12 | 1:52.065 | 22:32.475 |