ロケットスタートの井尻が3連勝でチャンピオンも獲得
- 開催場所:筑波サーキット
- 開催日:2020年10月25日(日) 〜 2020年10月25日(日)
10月25日、茨城県の筑波サーキットでロードスター・パーティレースⅢの東日本シリーズ第3戦と第4戦がダブルヘッダーで開催された。NCシリーズの第4戦は86号車・井尻薫が2番グリッドから鮮やかなスタートダッシュで逆転。2年連続のチャンピオンも確定させた。
●予選
9時10分から15分間の公式予選だが、NCシリーズではセカンドベストで決まる第4戦のスターティンググリッドに事件が発生する。ベストタイムこそアタック1周目に1分9秒198を叩き出した86号車の井尻薫だが、セカンドベストが今ひとつ刻めない。ベストタイムでは1分9秒363で3位だった69号車の相澤康介だが、セカンドベストは1分9秒371とほぼ同じタイムを揃えてきた。
井尻も最終アタックで逆転を狙うが1分9秒677で届かず、パーティレース参戦2年目で初めてライバルの後塵を拝することになった。以降も第3戦とは若干変動があり、7号車の佐久間行雄と5号車の入江直が2列目から、104号車の内海由多加と87号車の村松佑基が3列目から、44号車の藤貫直之と196号車の田口諭史が4列目からのスタートになった。
●決勝
第3戦決勝の後、コース上の各レースがディレイしての進行となり、NCシリーズ第4戦の決勝レースは、予定より22分遅れて15時27分にスタートが切られた。
62号車のToshiは第3戦の途中で不具合を感じたため、大事をとって欠場。また今回は最初から1戦のみを選択したエントラントもいて、NCシリーズでは96号車の小森晴夫が第4戦のみに参加している。
注目のスタートだったが、井尻の鮮やかすぎるロケットダッシュで1コーナーまでに完全に勝負あり。せっかくポールポジションを奪った相澤だが、いきなり井尻を追いかける展開になった。3位には順当に佐久間が続くが、4位には6番グリッドだった村松が浮上。さらに5番グリッドの内海、4番グリッドの入江が1周目のトップ6となった。井尻にいつもほどの勢いはないものの、6周目には2秒、9周目には3秒、13周目には4秒と徐々にリードを拡大。それを追う相澤のペースも決して悪くはなく、逆に佐久間を先頭とする3位争いの集団が4台から6台に増えて激戦区に。8周目には入江が内海をかわして5位に浮上するが、そこに藤貫と田口が追いついてくる展開になった。その後は藤貫が痛恨のガス欠(完走扱い)となった以外の順位変動はなく、井尻が第2戦からの3連勝を達成して、2年連続の東日本NCシリーズチャンピオンを獲得。相澤が自己ベストリザルト更新の2位で佐久間とともに表彰台に上がった。以下、最後まで佐久間の背後を脅かした村松、入江と内海までが入賞となった。
優勝した井尻薫選手コメント
「今日はなんとかなりましたが、確実に差は縮まっていると痛感しています。でも一緒に走る皆さんがいて、楽しいクルマで楽しくレースさせてもらっていることに感謝します」