レンタカー会社を営む58号車の山根正和が参戦2戦目で初優勝
- 開催場所:岡山国際サーキット
- 開催日:2021年05月09日(日) 〜 2021年05月09日(日)
5月9日、岡山国際サーキットで西日本NDシリーズの第1戦が行われた。NDクラブマンクラスは58号車の山根正和が予選クラス2番手の8番グリッドから決勝で輝いた。4周目にクラストップで5番グリッドだった192号車・湯川 勲を抜き去って逆転。参戦2戦目での初優勝を飾った。
●予選
「晴れの国」を象徴する青空が広がっている岡山国際サーキットで、ロードスター・パーティレースⅢの西日本シリーズが開幕した。エントリーは25台。NDシリーズクラスが16台、NDクラブマンクラスが9台という内訳で、初参加がなんと9名もいるという盛況ぶりだ。朝のブリーフィングでは恒例に従って、ルーキーたちが先輩に挨拶。クラブマンクラスではゼッケン順に「75号車・水野智文」「83号車・三谷富晴」「84号車・吉田和哉」の3名が初参加。口々に「目標は完走です」と無事に初レースを終えることを誓っていたが、水野は「タワー3階に呼ばれないように頑張ります」という通好みのスピーチ。ぜひ有言実行を望みたい。
公式予選は8時55分からの15分間。気温20.6℃・路面温度23.2℃・湿度48%というコンディションだ。クラブマンクラスはエントリーした9名全員が出撃。2018年の最終戦から参戦している192号車の湯川 勲がブレークした。事実上のアタック2周目に叩き出した1分59秒291は総合でも5位という好タイムだが、注目すべきはセカンドとサードのベスト。アタック1周目から1分59秒658で走り、1周のクールダウンの後に再び1分59秒510というクラストップのタイムで周回している。クラス2番手となる58号車の山根正和も同様の安定ぶりを見せた。アタック2周目に1分59秒645のベストを記録した後も、59秒726→59秒693という安定したラップを刻んでいる。ただし総合では8番手で、湯川との間には2台のシリーズクラスのマシンがいる。以下、クラス3番手(総合10位)は99号車の藤井善豪でタイムは1分59秒772。クラス4番手(総合16位)の84号車・吉田和成からはベストが2分台となり、上位3台とはタイム的にも少し差がついた。予選を終えた湯川は「タイヤをRE004にしてからの自己ベストが出ました。実は昨日(2020年シリーズチャンピオンの)末金さんに引っ張ってもらって学習した成果ですね。もし今日優勝できたら、シリーズにステップアップしたいです」と決意を語った。
●決勝
決勝レースの直前には気温24.7℃・路面温度38.4℃・湿度13%となり、もはや初夏を思わせるコンディションとなった。予定より6分ほど遅れて13時31分に5連のレッドシグナルがブラックアウト。
クラブマンクラスではトップの湯川が順当に総合6位のポジションをキープしてオープニングラップを通過。クラス2番手の山根はひとつ前のグリッドだったシリーズの50号車・川田浩史の失速で総合7位に浮上。一方でクラス3番手の藤井と同4番手の吉田も大きく出遅れて、同5番手の28号車・マツダ ニャンコネンが、1周目にクラス3位(総合13位)にジャンプアップする。こうなると、焦点は湯川と山根のトップ争奪戦と、マツダを先頭とする3位争いのグループになった。後ほど紹介するが、パーティレースでは参戦4年目の湯川が先輩だが、山根はキャリア十分の百戦錬磨。この日はマシンも好調で、山根は3周目には早くも総合6位となって湯川の背後に接近。4周目にはあっさりとかわしてクラストップに浮上した。一方で3位争いは2周目、マツダの背後に藤井が接近。予選タイムで少し差のあるふたりだけに、4周目には藤井が抜き返してクラス3位に浮上する。先日の北日本シリーズではクラブマンで2連勝したマツダだが、岡山がホームの藤井の壁は高かった。クラブマンクラスの上位4台までの順位は、決勝レース半ばまでにほぼフィクスされる展開になった。かくして、NDクラブマンの決勝では山根が初優勝。2位には後にステップアップ宣言を撤回した湯川、3位に藤井となり、4位のマツダまでが規定により入賞となった。
ここで山根のプロフィールを少し紹介したい。現在は岡山市で一般車の販売や修理を営んでいるが、かつてはフォーミュラをFJで戦い、大盛況だったAE86レースにも参戦。お客さんにもモータースポーツファンが多く、ミニサーキットでの走行会も主宰している。そんな山根がパーティレースの趣旨に賛同して「気軽にレースに参加してもらおう」とレンタカーを企画。今回60号車で参戦した黒田行治が“気に入ってお買い上げ”となった後、2台目として用意した58号車の実戦セッティングを兼ねての参戦2戦目だった。
優勝した山根選手コメント
「今日は楽しいレースでした。ただこの58号車はレンタカーとして営業中なので、次戦までにお客様が決まって欲しいのが本音です。ぜひご相談ください」
タイヤについて
「昨年の最終戦はRE003で走り、今日がRE004で初レースだったので、正直まだ違いがわかりません。いずれにしてもコストパフォーマンスは高いタイヤです」
西日本シリーズの第2戦はここ岡山国際サーキットで、6月27日に予定されている。
MOTOR SPORTS
決勝
- 開催日:2021/05/09
- 天候:Fine
- 路面:Dry
- 決勝出走:9
- 完走:9
- (3.703km x 8laps = 29.624km)
順位 | No | ドライバー | タイヤ | チーム | マシン | シャシー | エンジン | 周回数 | Delay(Lap) | ベストタイム | ベストラップ | タイム |
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1 | 58 | 山根 正和 | BS | ガレージ山根レンタロードスター | 8 | 16'13.423 | ||||||
2 | 192 | 湯川 勲 | BS | エンジョイジージロードスター | 8 | 16'18.652 | ||||||
3 | 99 | 藤井 義豪 | BS | Mm&MT ロードスター | 8 | 16'25.455 | ||||||
4 | 28 | マツダ ニャンコネン | BS | pttモタスポ部ロードスター | 8 | 16'29.633 | ||||||
5 | 60 | 黒田 行治 | BS | kuro稲R_GYロードスター | 8 | 16'32.460 | ||||||
6 | 75 | 水野 智文 | BS | TCHKロードスター | 8 | 16'34.258 | ||||||
7 | 84 | 吉田 和成 | BS | NDロードスター | 8 | 16'34.494 | ||||||
8 | 90 | 久間 裕太郎 | BS | Q太ロードスター | 8 | 16'44.462 | ||||||
9 | 83 | 三谷 富晴 | BS | チェックロードスター | 8 | 17'35.472 |