バーチャルからリアルへの道でも活躍する若者が殊勲

  • 開催場所:筑波サーキット
  • 開催日:2023年07月29日(土) 〜 2023年07月29日(土)
2023年ロードスター・パーティレースⅢ 東日本シリーズRd.3 NDシリーズ

2023年のロードスター・パーティレースⅢも、いよいよ後半戦に突入。7月29日には東日本シリーズの第3戦が、茨城県の筑波サーキットで開催された。参加23台のNDシリーズクラスを制したのは54号車の加藤達彦。今年eモータースポーツからリアルの世界にも参戦を開始した23歳の若者が、3レース目での初入賞が初優勝という快挙を達成した。
第3レースのNDシリーズには今回、マツダの梅津大輔(車両開発本部 操安性能開発部所属)が賞典外で参加。
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梅津が乗る00号車にはボッシュとともに開発中で、モータースポーツ用に最適化したDSCの新制御技術「DSC-TRACK」の試作品を装備。実際のレーシング走行で性能を検証することを目的として、JAFからの承認も得て混走した。また230号車の宮澤葉月が今回初めてエントリー。走行に先立つブリーフィングでは恒例の挨拶を行った。
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■予選
公式予選は9時45分からの15分間。終了した10時の段階では気温34.1℃・湿度51%・路面温度51.1℃と、ついにサーフェスが50℃をオーバー。まず1分11秒232という好タイムを出してきたのが、105号車の菅原達也。これに続いたのが71号車の登坂 紀で、タイムは1分11秒489。この11秒台の前半に入れられるかどうかが、予選では勝負のポイントになった。結局、その後は唯一、6分過ぎに54号車の加藤達彦が1分11秒230を出して全体トップに躍り出たのみ。この上位3台はいずれもアタック1周目に出した記録だ。4番グリッドはグランツーリスモの世界チャンピオンでもある281号車・宮園拓真が獲得。アタック4周目に1分11秒611まで削ってきた。また、昨年はクラブマンクラスで無敵の強さを誇った155号車の松原泰世は最初のアタックでイエローフラッグが振られる不運もあり、次の周の1分11秒633で5番グリッドまで。そして昨年の東日本チャンピオン、16号車の上田純司が1分11秒781で6番手となった。上田は6日前のジャパンツアーシリーズ(十勝)からの連戦だ。なお、91号車の沢崎祐一は体調不良により残念ながら欠場となった。

■決勝
15ラップの決勝レースは12時58分にスタートが切られた。13時の段階では気温37.2℃/湿度37%/路面温度61.4℃と、ついに路面が60℃を超えた。上位陣では松原が、ダッシュ鋭く宮園を抜き去ってオープニングラップを戻ってきたのが唯一の順位変動。
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さすがにシリーズクラスの実力者たちが揃うと、なかなか差が広がらないまま序盤は推移。次に動いたのも仕掛けたのは松原で、5周目に登坂を抜いて3位までジャンプアップした。ポールポジションの加藤は冷静だった。リアルの世界では先輩にあたる菅原が序盤から0.1秒台から0.2秒台の僅差で攻め立てたが、なかなか隙を見せない。
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すると、今度は松原が追いついてきて、2位と3位の間にも攻防が生まれた。
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その後、4位には宮園が浮上し、5位が上田、6位に登坂という順になるが、中盤までは先頭から6位までのギャップが2秒ちょっとだったので、まさにダンゴ状態だ。
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上位陣ではその後、10周目に上田が宮園を捉えて4位に浮上したが、最終コーナーで後方の36号車がスピンアウト。レース続行にはリスクの高い場所で動けなくなるアクシンデントが発生した。そこでセーフティカーが14周目終了時点まで導入された。
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つまり残り1周だけのスプリント勝負が行われた。先頭の加藤は今年デビューのルーキーだったが、この緊急事態にも冷静に対処。無難にリスタートを決めて、先頭でチェッカーフラッグを受けた。
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NDシリーズの優勝は加藤。デビュー3戦目での嬉しい初入賞が初優勝となった。菅原と松原が表彰台に登壇
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以下、4位の上田、5位の宮園、6位の登坂までが入賞。
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ただし、規定により接触があった菅原と松原には、シリーズポイントは与えられない。これにより、ポイントリーダーの座は松原で変わらないが38ポイントのまま。上田が30ポイント、宮園が29ポイント、133号車の辻田佳典が28ポイント、登坂が26ポイントで続いている。

優勝した加藤選手コメント
「決勝は余計なことは考えず、ポールの自分が一番有利だからと言い聞かせていました。今年は“バーチャルからリアルへの道”に合格して、同時にパーティレースにも参戦しました。まさか優勝できるとは、感謝しかありません」
タイヤについて
「上手に荷重をかけないとグリップしないので難しいですが、すごく勉強になっています」

ロードスター・パーティレースⅢの東日本シリーズの最終となる第4戦は10月29日の日曜日、ここ筑波サーキットでの開催を予定。また、パーティレースの次の戦いはジャパンツアーシリーズの第5戦で、8月13日の日曜日に大分県のオートポリスで行われる。

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レース結果

コース:筑波サーキット

[NDシリーズ]

決勝

  • 開催日:2023/07/29
  • 天候:Fine
  • 路面:Dry
  • 決勝出走:22
  • 完走:21
  • (2.045km x 15laps = 30.675km)
順位 No ドライバー タイヤ チーム マシン シャシー エンジン 周回数 Delay(Lap) ベストタイム ベストラップ タイム
1 54 加藤 達彦 BS Bridgestone TC CORSE ロードスター 15 22'24.653
2 105 菅原 達也 BS Bridgestone SPK・TCRロードスター 15 22'24.942
3 155 松原 泰世 BS Bridgestone CR55Profiロードスター 15 22'25.712
4 16 上田 純司 BS Bridgestone 上伸物流 ロードスター 15 22'26.384
5 281 宮園 拓真 BS Bridgestone IDSストラッセロードスター 15 22'26.930
6 71 登坂 紀 BS Bridgestone Moty'sJF☆ロードスター 15 22'27.761
7 133 辻田 佳典 BS Bridgestone ZEST★ロードスター 15 22'28.390
8 2 鷲尾 拓未 BS Bridgestone CP和光三差製作所ロードスター 15 22'30.823
9 132 新井 博史 BS Bridgestone メデアARASHOロードスター 15 22'31.733
10 5 イシカワ BS Bridgestone TCCmtロードスター 15 22'32.080
11 24 岩田 洋二 BS Bridgestone Moty'sJF☆ロードスター 15 22'32.254
12 160 久松 厚介 BS Bridgestone ELEVレーシングロードスター 15 22'32.659
13 127 河合 巧視 BS Bridgestone NAO☆MAOロードスター 15 22'33.104
14 4 渡邊 敏康 BS Bridgestone WATANABEロードスター 15 22'33.661
15 6 SATOSHI BS Bridgestone プロジェクトワン ロードスター 15 22'33.962
16 238 宮應 政宗 BS Bridgestone RSFステージロードスター 15 22'34.324
17 22 荒井 彦幸 BS Bridgestone エフケイスチール ロードスター 15 22'34.906
18 230 宮澤 葉月 BS Bridgestone ユニバーサルツインロードスター 15 22'35.279
19 123 助川 ちひろ BS Bridgestone ガレージ123ロードスター 15 22'35.831
20 144 白石 健 BS Bridgestone Moty's美羽ロードスター 15 22'38.946
21 10 各務 猛 BS Bridgestone エルム ロードスター 15 22'39.093
- 36 上入佐 慶太 BS Bridgestone Moty's ROADSTER 9 DNF