BRIDGESTONE MOTORSPORT 1999-2003
FORMULA ONE IRL INDYCAR / CART MOTO GP
FORMULA NIPPON JGTC F3 / NATIONAL FORMULA KART GYMKHANA DIRT TRIAL / RALLY
contents photographs introduction history
< BACK123NEXT >
■ジムカーナ


独自のドライ&ウェットコンセプトで
全日本チャンピオンの走りを支える


出走の順番を待つ競技車両。全日本ジムカーナ選手権には全国からたくさんのドライバーが集う。
 1周1~2kmのテクニカルな舗装路コースを1台ずつ走行し、タイムを競うジムカーナ。比較的エントリーが簡単であり、ナンバー付き車両で参加できるクラスがあることから人気の高いモータースポーツ競技である。初心者からエキスパートまで幅広い層が楽しめ、全国各地でシリーズが形成されている。
 その頂点にあるのが全日本ジムカーナ選手権である。近年はミニサーキットを舞台に競技が開催されることも多く、ハイスピード化が進みきわめて高度なテクニックが要求されるようになってきている。また2003年にはレギュレーションが改正され、より改造度合いの少ないマシンでタイムのせめぎ合いが展開。タイヤを含めたマシンのセットアップの重要性も高まっている。
 ブリヂストンは、ドライ&ウェット性能を高次元でバランスさせたジムカーナ競技&サーキット走行用タイヤとして1998年にRE540Sを開発。当時ドライ性能を中心としていたタイヤの性能トレンドのなかで独自のコンセプトを確立。
グリップレベルの点でもアドバンテージを築き、2001年まで8連勝を続けた山野哲也選手、激戦のA4クラスで天満 清選手の2001年・2002年連覇など、多くの全日本チャンピオンの走りを支えた。
RE55S開発ドライバーの一人、土屋圭市選手。彼の長年の経験がこのタイヤに活かされた。
RE55Sのジムカーナでのパフォーマンスを中心にテストする山野哲也選手。彼はパタン開発の時点から関わった。
走行会で人気の筑波やセントラルなど、RE55Sは様々なサーキットでテストされた。
RE55Sの開発には、数え切れないほどのスペックが試された。緻密な作業の積み上げが要求される。
ライバルが追随するなかで
その差を広げるべくRE55Sを開発


 RE540Sは、ドライ&ウェット性能を高次元でバランスさせるとともに、限界域のコントロール性と耐摩耗性をも重視するというコンセプトのもとに開発されたタイヤである。これは競技での勝利をめざすだけでなく、一般のユーザーが存分に走りを楽しめ、経済的負担も少ないタイヤとするためだ。このコンセプトがユーザーの支持を獲得したことから、ライバルメーカーが追随して新タイヤを開発。新しいコンパウンドによるアドバンテージなどにより、RE540Sはドライ時のサーキット走行会タイムで差をつけられはじめた。その状況を打破するために、ブリヂストンは新たなタイヤの開発に着手したのである。
 開発の方向性は、ラップタイムにおいて明らかに競争力を高めること。しかし、ドライ&ウェットをはじめ限界域のコントロール性と耐摩耗性をともに高次元でバランスさせるというブリヂストン独自のコンセプトは厳守する。そうした明確な目標設定の元にRE55Sの開発は始まった。
激戦のA4クラス、天満 清選手。RE540Sを装着し、2001年・2002年の2年連続チャンピオン獲得の偉業を果たした。
POTENZA RE540S。
1998年発売。
ドライ&ウェット性能の両立を図り、幅広くユーザーに支持された。
POTENZA RE55S。2003年発売。
Sタイヤとして初の非対称方向性パタンを採用。圧倒的なグリップ性能で、ユーザーの高評価を得た。
< BACK123NEXT >