【2024ブリヂストン鈴鹿4時間耐久ロードレース<ST600>】鈴鹿4耐フィナーレは Astemo SIRacing with Thai Honda が優勝!

1980年に第1回大会が開催され、今年がラストイヤーとなった2024 ブリヂストン 鈴鹿4時間耐久ロードレース<ST600>。最終回となった第44回大会は、鈴鹿の夏らしい酷暑に見舞われ、レース終盤に雨予報が出たものの、8年ぶりに最後までドライコンデイションのまま、44年続いた伝統のレースの幕を閉じた。

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8/4(日曜日)の正午にスタートした決勝レースは、#34 TOHO Racing Club &K0&ノジマ がホールショットを獲得。そこに#25 Honda Suzuka Racing Team、#78 Honda ブルーヘルメットMSC、#31 AKENO SPEED×GBSレーシングと続き、2周目には#28 SE competition が2番手に浮上して#34 TOHO Racing Club &K0&ノジマ をチェイスする展開となった。#28 SE competition がトップに立ったところで転倒車が出て、コースにセーフティカーが介入。リスタートすると、再び#28 SE competition がトップに立ち、#34 TOHO Racing Club &K0&ノジマ 、#31 AKENO SPEED×GBSレーシング、#99 Astemo SIRacing with Thai Honda を従えてトップを快走する。

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トップ集団は、#28 SE competition が2番手以下を引き離しながら独走態勢を築くと、2番手グループは#34 TOHO Racing Club &K0&ノジマ、#31 AKENO SPEED×GBSレーシング、#99 Astemo SIRacing with Thai Honda に#38 PlanBee Racing Motofine23 が加わり、4台の集団となっていく。

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約1時間が経過し、徐々に各チームが給油とライダー交代のためにピットイン。1時間経過時の順位は#28 SE competition 、#99 Astemo SIRacing with Thai Honda 、#48 Takeishi Technical Racing 、#34 TOHO Racing Club &K0&ノジマ 、#25 Honda Suzuka Racing Team 、#38 PlanBee Racing Motofine23 というオーダーがトップ6の顔ぶれだ。

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各チームのライダー交代が終わると、#99 Astemo SIRacing with Thai Honda がトップを走っていた#28 SE competition をパスしてトップに浮上。#28 SE competition は徐々に遅れはじめ、3番手に#34 TOHO Racing Club &K0&ノジマ、以下#25 Honda Suzuka Racing Team 、#58 MOTO WIN RACING 、#38 PlanBee Racing Motofine23 、#96 M-Factory RT NIWA ENGINEERING、#48 Takeishi Technical Racing 、#52 MOTO WIN RACING & TSR、そしてNATクラスの#64 CLUBモトラボEJ&速心 がトップ10。周回が進むにつれ、トップの#99 Astemo SIRacing with Thai Honda が2番手以下を大きく引き離し始める。


しかしレース開始から2時間が経過した頃に、転倒車が出たことで今日2回目のセーフティカーが介入。鈴鹿サーキットでは、全コースに対して2台のセーフティカーがコースインし、その位置取りによってポジションや間隔が大きく左右される中、1台目のセーフティカーが2番手を走っていた#28 SE competition の後方にコースイン。トップ2台と3番手を走っていた#25 Honda Suzuka Racing Team 以降の間隔は大きく広がり、同時に8秒近く開いていたトップと2番手の間隔も縮むことになった。約15分後にセーフティカーが退出した時には、#99 Astemo SIRacing with Thai Honda と#28 SE competition がテールtoノーズの間隔でトップ争いを繰り広げ、3番手を走る#25 Honda Suzuka Racing Team 以降は1分以上後方を走る展開となっていく。

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トップ争いを展開する#28 SE competition と#99 Astemo SIRacing with Thai Honda は、ライダー交代のたびにポジションが入れ替わり、タナット・ラウンプリオとカティサク・シンガポンという2人のライダーが同じようなタイムをマークする#99 Astemo SIRacing with Thai Honda に対し、#28 SE competition は千田俊輝のラップタイムがやや速く、酒井隆嗣が少し落ちるというライダー構成。このポジション争いは終盤まで変わらず、最終スティントを任された千田がコースインしたときに約1分20秒ほどあった差は、ピットタイミングのズレた#99 Astemo SIRacing with Thai Honda が最後のピットインを済ませると、レースの残り時間は15分で、その差は約11秒へ。このまま千田がラウンプリオとの差を周回ごとに1~2秒も詰めるものの、2番手との差を冷静にコントロールしたラウンプリオが逆転を許さず、このままトップでゴール。激しくトップを追い上げた千田は惜しくも約4秒及ばず、2位でゴールした。トップ2台から2分20秒後方で#25 Honda Suzuka Racing Team がゴールし、この3台のみが、同一周回の98周を回ってのフィニッシュとなった。

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なお、国際ライダーをメンバーに加えないナショナルクラスは、総合9番手争いを展開しながら、クラストップは#64 CLUBモトラボEJ&速心、約3秒差でクラス2番手に#33 FASTwithSHIN-RS&クレオサービス&ナカタ通商、その約4秒差のクラス3番手に#70 ファンファクトリーRT&プレシャス&ラスカルキックが表彰台に登壇した。

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この大会をもって44年間続いた鈴鹿4時間耐久ロードレースは終了。「ノービスライダーたちの甲子園」と呼ばれた夏の風物詩は時代とともに形を変え、幾多の名ライダーを生み出し、最後は2011年から参加可能になった海外のライダーの優勝によって幕を閉じた。

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#99 Astemo SIRacing with Thai Honda  伊藤真一監督
「ライダーふたりとも、今週はじめて鈴鹿を走って、いつもアジア選手権で走るマシンとはタイヤもサスペンションも違うのに、アッという間に鈴鹿に慣れてしまったことに驚きました。それに、ふたりともタイムが揃っていたので、うまく戦略が立てられて、ライダーがよく走ってくれましたね。最後の4耐ということもあって、盛り上がったレース展開の中、優勝できてうれしいです」

タナット・ラウンプリオ(17歳)
「スタートとゴールライダーを務めました。最初のスティントから、日本のライダーたちがすごく速くて、まずはトップ集団から遅れずについて行くことを心掛けて走っていました。ライダー交代をしてからは、カティサクがリードを作ってくれて、あとはタイヤの消耗に気をつけながら、チームが指示してくれるペースを守って走行しました。初めての耐久レースで勝ててうれしいし、今は本当にホッとしています」

カティサク・シンガポン(19歳)
「私の1回目の走行のときにセーフティカーが出て、それまでリードしていた差がなくなってしまったときには少し心配しましたが、ゼッケン28番のライダー(注:SE competition /千田俊輝)に抜かれてからも、差を離されないようにだけ気を付けてタナットにマシンを渡すことができました。2回目の走行の時は、かなりタイヤが消耗していましたが、ブレーキングやスピンに気を付けて走れました。初めての耐久レースをして勝てたのは本当にうれしいです」

#28 SE competition  千田俊輝(20)
「最後は届きませんでしたね、残念だけど、やれることは精一杯やれたので悔いはないです。この4耐に備えて、8耐に出場する先輩ライダーたちと自転車やランニングで暑さトレーニングをしていたので、その効果があったのか、暑さは苦になりませんでした。耐久レースは初めての出場で、600ccのマシンにこんなにたくさん乗り込めたので、全日本選手権の後半戦にうまくつながればいいと思います」
Race正式結果.jpg予選・決勝レースのフォトギャラリーを後日公開予定です!お楽しみに‼

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