2025 FIM EWC第3戦となる鈴鹿8時間耐久は、EWCシリーズとなる以前から合わせると通算46回目となる今大会。今年は例年にも増して、厳しい暑さの中での開催となった。全長距離5.821km、ライダーの手腕が試されるとても難しいコースとして、世界中のライダーが憧れる大会でもある。
公式走行が始まる前の水曜日には、合計5回のテストセッションが行なわれ、木曜日には車検。金曜日の午前から、公式スケジュールのフリープラクティスが始まった。このフリープラクティスでは、#76 AutoRace Ube Racing Team(BMW,BS)が2’04.993を記録、予選前、2分4秒台を記録した唯一のチームだった。フリープラクティスの午前中、既に気温は高く、転倒、赤旗中断が4回という過酷なセッションとなった。

予選結果


金曜日の午後12時からは予選1回目が行なわれ、2~3名のライダーがそれぞれ20分ずつの予選でラップタイムを競い合った。EWCでは、2回行なわれる予選で、各チーム速いラップタイムを記録した上位2名のライダーの平均で、予選順位が決まる。更に、鈴鹿8耐に限り、予選上位10チーム各2名のライダーにより、コース上を単独走行でラップタイムを競うトップ10トライアルが行なわれる。予選順位トップ5にはポイントも加算されるため、EWCシリーズ参戦しているチームにとっては、予選も大切なポイント獲得のチャンスとなる。


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予選1回目、最も速いラップタイムを記録したのは#30 HRC黄腕章ライダーのヨハン・ザルコ2’05.023。青腕章ライダートップは、午前のフリープラクティスでもトップタイムを記録した#76 AutoRace Ubeの浦本修充で2’05.367。赤腕章ライダーのトップは#17 Astemo Pro Honda SI Racing(Honda,BS)山中琉聖で2’05.910だった。予選1回目が行なわれた午後12時からの時間帯は、日差しも強く、気温も路面温度も高い過酷なコンディションでの戦いとなり、転倒も多く、赤旗中断もあった。予選1回目の総合結果では、#30 HRCがトップ、2番手#76 AutoRace Ube、3番手#21 Yamaha Racing Team(Yamaha,BS)の順で平均タイムが速かった。


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ピットウォークを挟み、午後15時30分から始まった予選2回目。1回目に比べ、日差しも傾いたものの、気温はまだ36度という状況で始まった。その状況でも、#76 AutoRace Ubeの浦本は2’04.796の予選コースレコードを叩き出し、予選2回目の総合トップタイムを記録。2番手タイムを記録したのは#30 HRCのザルコで2’04.820、黄腕章ライダートップだった。赤腕章ライダートップの#21 YRTアンドレア・ロカテッリ2’05.262は総合3番手タイムだった。予選2回目でも、転倒、赤旗中断もあった。


予選を終えた時点での総合結果は、1番手#30 HRC、2番手#76 AutoRace Ube、3番手#21 YRT。以下もトップ10トライアル出場権を獲得した全10チームは、全てブリヂストンサポートチーム!金曜日には、18時30分からナイトフリープラクティスも開催され、ライト点灯の夜間走行まで堪能できる1日となった。

TOP10トライアル出走ライダー ※ブリヂストン手元集計


No.TeamTireClassBike出走順Rider1出走順Rider2
40TeamATJ with docomo BusinessBSEWCHonda1鈴木 光来6岩田 悟
37BMW MOTORRAD WORLD ENDURANCE TEAMBSEWCBMW2マーカス・ライターバーガー7マイケル・ファン・デル・マーク
73SDG Team HARC-PRO. HondaBSEWCHonda3阿部 恵斗8國井 勇輝
3SDG-DUCATI Team KAGAYAMABSEWCDucati4レオン・ハスラム9水野 涼
17Astemo Pro Honda SI RacingBSEWCHonda5野左根 航汰10山中 琉聖
7YART - YAMAHABSEWCYamaha11カレル・ハニカ16マービン・フリッツ
1Yoshimura SERT MotulBSEWCSuzuki12渥美 心17ダン・リンフット
21YAMAHA RACING TEAMBSEWCYamaha13ジャック・ミラー18アンドレア・ロカテッリ
76AutoRace Ube Racing TeamBSEWCBMW14ロリス・バズ19浦本 修充
30Honda HRCBSEWCHonda15高橋 巧20ヨハン・ザルコ