ブリヂストンサポートチームが、序盤は1-2体制を築くものの、トラブルに襲われる!
- 開催場所:スロバキア リンク
- 開催日:2017年06月24日(土) 〜 2017年06月24日(土)
EWC初開催となるスロバキア8時間レースが、2008年に完成したスロバキアリンクで開催された。
初開催という事で、今回は火曜と水曜日にフリープラクティスがあり、木曜と金曜が予選で土曜日の13:30にスタートというスケジュールとなった。
木曜日の午前中に2時間のフリープラクティスの後、各ライダー20分間の予選1回目が行われた。
気温33℃、路面温度51℃とかなり暑い中行われた予選1回目では、ブリヂストンのサポートチーム#7 YART-YAMAHAが好調で、B.パークス、M.フリッツ、野左根航汰の3人が共に2分04秒台入れる好タイムで、暫定ポールを獲得 。同じくブリヂストンのサポートチーム#5 F.C.C. TSR Hondaは5番手となる。
土曜日に行われた予選2回目は、早朝に雨が降り厚い雲に覆われたコンディションでスタートした。
気温24℃路面温度29℃と昨日より低い為、多くのライダーがラップタイムを更新。#7YARTは前日のナイトプラクティスで転倒し、マシンが大破した影響が残り、3人共にタイム更新はならなかったものの、1回目の予選タイムでポールポジション獲得。#5F.C.C. TSR Hondaは全員タイムを更新し、3番グリッドを獲得した。
レースは土曜日の13:30に、気温30℃、路面温度52℃の条件でスタートした。
まずスタートで飛び出したのは、#1 Suzuki Endurance Racing Team(Su/DL)、これに#5 F.C.C. TSR Hondaが続き、ポールポジションの#7 YARTは5位と出遅れる。#5 F.C.C. TSR HondaのJ.フックは、5周目にトップに浮上すると、#7 YARTのB.パークスも5周目に2位にポジションを上げ、14周目にはJ.フックを捉えトップに踊り出る!
これでブリヂストンサポートチームの1-2体制となり、3位を20秒程度離す。
最初のピットインは、#7 YARTと#5 TSRが24周目に同時に入り、ほぼ差のない状態で2人目のライダーに交代した。しかしピットアウトして2周目にセーフティーカーが入り、3位以下に大きく築いていたアドバンテージが無くなってしまった。
3周後にセーフティーカーが解除されると、#94 GMT94 YAMAHA(Ya/DL)が一瞬トップに立つが、#7 YARTは2人目の野左根がトップを奪い返し、約2秒のリードを保ち50周でピットインし3人目につなぐ。
#7 YARTの3人目M.フリッツは、2位#94 GMT94との差を中盤で10秒以上開いたが、2度のコースアウトをしてトップを譲ってしまう。3位#5 TSRは2人目でやや遅れてしまったが、3人目J.フックが追い上げ、2位に5秒程度と射程距離内に迫った。
その後#7 YARTは、B.パークスがトップを奪い返すと、その後も10秒弱の差を付けて4時間を経過。一方3位走行中の#5 TSRは、4時間に差し掛かるところでJ.フックのタイムが急に落ち、103周目に緊急ピットイン!一度はピットアウトしたものの、再びピットインをして、原因不明のマシントラブル対処の為、かなりの時間をピットで費やしてしまった。
#7 YARTは、2位との差を20秒に広げて快調に見えたが、5時間半過ぎにB.パークスが予定外のピットイン!ライダーはトラブルを訴えたが、原因が発見出来ずにそのままピットアウトしたものの、翌周に再びピットインしてマシンの修理に取り掛かった。リア周りの破損パーツを交換し、約4分を費やしてピットアウトしたものの、5位へポジションダウンした。
その後4位に上がり、速いペースで追い上げるも3位までは60秒の差でチェッカー。
#5TSRはマシン修復に50分掛り、26位で復帰。J.フックが終盤ファーステストラップを出すものの、21位まで追い上げるのが精いっぱいでゴールとなった。
優勝は#94 GMT94 YAMAHAで、ルマンから3連勝を果たした。
株式会社ブリヂストン モーターサイクルレーシングマネージャー 山田 宏
今回のレースでは、我々のサポートチーム#7 YART-YAMAHAと#5 F.C.C. TSR Hondaが、ウィークを通して好調で、予選も1-3位となり我々のタイヤも非常に良く機能したので、レースに向けて初優勝の期待が掛りました。
レース序盤には1-2体制も築けましたが、レースの中盤で#5 F.C.C. TSR Hondaが、終盤にかけて#7 YART-YAMAHAがマシントラブルでピットインとなり順位を大きく下げてしまいました。両チーム共に諦めずに最後まで戦ってくれましたが、予期せぬトラブルが出てしまい、十分に勝つチャンスがあっただけに非常に残念です。
EWCの最終戦鈴鹿8耐では、40回記念大会というレースで我々は鈴鹿8耐12連覇と上位独占を目指します。YARTとTSRは両チーム共に鈴鹿8耐は得意でもあるので、EWCランキング上位を目指して、また優勝を狙っている日本のトップチームに対しても、我々は全力でサポートしたいと思います。
決勝
- 開催日:2017/06/24
- 路面温度: ℃ ~ ℃
- (5.922km)
順位 | No | ドライバー | タイヤ | チーム | マシン | シャシー | エンジン | 周回数 | Delay(Lap) | ベストタイム | ベストラップ | タイム |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 94 | D.チェカ/N.カネパ/M.D.メリオ | DL | GMT94 YAMAHA | R1 | ヤマハ | 223 | - | 183 | 2:05.812 | 8:01:09.914 | |
2 | 1 | V.フィリップ/E.マッソン/A.カドリン | DL | Suzuki Endurance Racing Team | GSX-R1000 | スズキ | 222 | 1 | 2 | 2:06.504 | 8:01:47.418 | |
3 | 111 | J.D.コスタ/S.ギンバート/F.フォレイ | DL | Honda Endurance Racing Team | CBR1000RR SP | ホンダ | 222 | 1 | 142 | 2:06.789 | 8:02:02.967 | |
4 | 7 | B.パークス/M.フリッツ/野左根 航汰 | BS | YART - YAMAHA | R1 | ヤマハ | 222 | 1 | 163 | 2:05.159 | 8:03:02.629 | |
5 | 48 | S.ケースバウマー/L.グロックナー/J.ブーン | DL | Voelpker NRT48 by Schubert-Motors | S1000RR | BMW | 219 | 4 | 3 | 2:07.168 | 8:02:54.215 | |
6 | 333 | A.マウリン/B.マッケルズ/F.アルト | MI | Yamaha Viltais Experience | R1 | ヤマハ | 219 | 4 | 3 | 2:06.124 | 8:03:09.973 | |
7 | 90 | M.レイターバーガー/J.サーニー/M.フィッラ | PI | Team LRP Poland | S1000RR | BMW | 218 | 5 | 200 | 2:06.396 | 8:01:22.730 | |
8 | 8 | H.サイガー/R.スタン/M.サヴァリー | PI | Team Bolliger Switzerland | ZX-10R | カワサキ | 218 | 5 | 204 | 2:06.461 | 8:01:27.250 | |
9 | 14 | G.ジュノ/A.D.サントス/M.ジャーマン | MACO RACING Team | R1 | ヤマハ | 215 | 8 | 3 | 2:06.068 | 8:01:10.001 | ||
10 | 44 | A.ボスコスサウロ/K.マンフレディ/N.ロッソ | No Limits Motor Team | GSX-R1000 | スズキ | 215 | 8 | 3 | 2:06.531 | 8:01:57.276 | ||
11 | 3 | A.ガンフォーニナ/A.エイヤー/R.メイトレ | DL | AM Moto Racing Competition | ZX-10R | カワサキ | 215 | 8 | 187 | 2:09.376 | 8:03:08.863 | |
12 | 56 | F.アルテンド-ファー/T.コラン/R.ロウ | GERT 56 by rs speedbikes | S1000RR | BMW | 214 | 9 | 196 | 2:08.069 | 8:02:31.612 | ||
13 | 4 | J.エンジョルラス/D.ブイソン/K.デニス | DL | Tati Team Beaujolais Racing | ZX-10R | カワサキ | 213 | 10 | 3 | 2:06.581 | 8:02:46.331 | |
14 | 35 | C.ケマー/M.コック/M.トリッチャー | Bertl K. Racing Team | S1000RR | BMW | 213 | 10 | 14 | 2:08:514 | 8:02:55.790 | ||
15 | 93 | M.フォジック/L.クメリック/D.ジュダ | Exteria Racing Team | S1000RR | BMW | 209 | 14 | 147 | 2:08.432 | 8:02:07.717 | ||
16 | 32 | B.クレト/M. シェリダン/D.ミレティック | Team Rabid Transit | R1 | ヤマハ | 207 | 16 | 110 | 2:11.572 | 8:03:06.200 | ||
17 | 77 | A.パセック/M.ワルコウィアク/M.シコペック | DL | Wójcik FHP YART Racing Team | R1 | ヤマハ | 206 | 17 | 129 | 2:07.877 | 8:03:14.800 | |
18 | 39 | A.シモン/F.タチン/N.チェリ | Moto 39 Competition | ZX-10R | カワサキ | 206 | 17 | 157 | 2:11.915 | 8:03:17.668 | ||
19 | 96 | H.クレア/A.マスボウ/R.ムルハウサー | MOTO AIN CRT | R1 | ヤマハ | 202 | 21 | 167 | 2:06.784 | 8:02:23.410 | ||
20 | 10 | E.ニゴン/出口 修/J. ミレ | EVA RT WEBIKE TRICK STAR | ZX-10R | カワサキ | 201 | 22 | 3 | 2:06.363 | 8:02:23.503 |