- 開催場所:藤沢スポーツランド
- 開催日:2017年07月16日(日) 〜 2017年07月16日(日)
2017年MFJ全日本モトクロス選手権シリーズ第5戦東北大会は、岩手県一関市藤沢町の藤沢スポーツランドで行われた。土曜日は晴れて真夏の強い日差しが照りつけ、日中36℃を越す猛暑となる。しかし日曜日は、朝から上空を覆った雲が午後になって急速に発達。昼休みに降り出した雨は、時折地面を激しく叩きつけるような強い雨足となり、決勝レースは午前中がドライ・午後はマディという大きく異なるコンディションで行われた。全日本選手権会場で唯一の公営施設であるコースは、大部分がサンド路面。スタートから尾根を駆け上がり駆け下りる雄大なレイアウトの大部分をスタント席から見渡せるロケーションの良さに定評がある。シーズンのちょうど折り返し点となった大会には、公式発表で土日合わせ3800名のファンが訪れ、日差しや雨を避けながらレースを楽しんだ。
IA1クラスのブリヂストン市販BATTLECROSSユーザーは、両ヒートとも、フロントにソフトX20・リアにサンドX10というタイヤ選択がメイン。またマディとなったヒート2では、ブリヂストン装着のワークス選手は皆、フロントに市販BATTLECROSSのソフトX20を装着してレースに臨んだ。
■IA1 ヒート1 長いストレートから右左と切り返す1~2コーナー。ホールショットを奪ったのは田中雅己(ホンダ-DL)。新井宏彰(カワサキ-ブリヂストン)・平田優(ヤマハ-ブリヂストン)・星野優位(KTM-ブリヂストン)・小方誠(カワサキ-DL)・大塚豪太(ホン゙-ブリヂストン)・深谷広一(スズキ-ブリヂストン)がこれに続き、オープニングラップは小方が先行。新井・平田・成田・星野優位とブリヂストン勢が続きレースがスタートする。前半、スタートに失敗した成田が平田と新井をパスし2番手に浮上。しかしこの時点でトップの小方とは10秒以上の差が広がっており、後半成田は単独2番手を走行。その後方では、膝の手術のため前回SUGO大会を欠場した新井と平田が山本鯨(ホンダ-DL)の先行を許す。そのまま小方がトップで、成田は単独2位、平田の追撃を振り切った山本が3位でフィニッシュ。平田は山本と3秒差の4位。他ブリヂストン勢、新井5位・星野優位6位・大塚が7位でチェッカーを受けた。
■IA1 ヒート2 午前中のドライコンディションとは打って変わり、ウェット&マディコンディションとなった第2ヒート。ヒート1で出遅れた反省を踏まえ、集中してスタートに臨んだ成田は、2コーナーの切り返しで並びかけようとする小方を押え込みトップに浮上する。オープニングラップは成田・山本・平田・新井・星野優位・深谷の順。地元での通算150勝に向って一気にペースを上げた成田は、3周目にこのヒートのベストタイムをマークして後続を突き放しにかかる。気迫の走りでチームメイトの山本に対し最大10秒近い差をつけた成田だったが、中盤を過ぎると両者の差が急速に接近。成田の背後に付けて様子を伺う山本と成田のトップ争いのラスト2周、成田が180度ターンの右コーナーで痛恨の転倒。成田が再スタートにも手間取る間にトップが入れ代わり、山本が1位でチェッカー。平田が2番手に・新井が3番手に繰り上がり表彰台を獲得。惜しくも地元での大記録達成を逃した成田は4位でフィニッシュ。星野優位が5位、深谷は6位でチェッカーを受けた。
◆平田 優 - YAMAHA FACTORY RACING TEAM
『事前テストが大雨で中止になったこともあって、最善の策を取るために土曜日は敢えて違うパターンのタイヤで走行しました。そのフィーリングを踏まえて、これでいこうという結論を出して、結果から言うとリアにソフトではなくサンドを選択しました。狙い通りスタートも出たし、横の動きに不安があるワダチやギャップがある所でもしっかりグリップしてくれて、総合2位でまとめることができました。』
◆大庭裕史 - 株式会社ブリヂストンMCタイヤ開発部
『全日本選手権の中では、藤沢スポーツランドは比較的スピードが速いサーキットに位置付けられ、タイムを出すにはタイヤのトラクション性能を得るためのリアタイヤの選択が特に重要です。毎年レースウィーク前に砂を入れて整備されサンド路面中心のコンディションでの開催となりますので、リアタイヤの選択もソフトパターンかサンドパターンがメインになる傾向です。今日は天候の影響で、午前ヒート1は完全ドライ・午後ヒート2はマディという全く異なるコンディションでのレースでした。ヒート1時の路面コンディションは、私の見た目ではかなり柔らかい方向だったのでサンドパターンの使用を中心に想定していましたが、やはり各チームの選択はソフトパターンかサンドパターンでした。ヒート1後の選手からの『思ったよりも路面は締まっていた(固かった)』というフィードバックは少し意外でしたが、サンドパターンでも十分に対応できていましたね。ヒート2はマディとなりタイヤに求められる性能も変わりましたが、元々ドライでもソフトパターンかサンドパターンを使うコースですのでタイヤ選択という点では影響は少なかったですし、むしろ各チームとも激しい雨で迷いも消えたようでした。ヒート2では、ブリヂストン装着のワークス選手では1台を除きサンドパターンを選択しました。他のサーキットではあまり機会がないサンドパターンを多くの選手が使用してくれましたが、ネガティブなフィードバックもなく、タイヤ性能面ではとても良い結果だったと思います。』
決勝
- 開催日:2017/07/16
- 路面温度: ℃ ~ ℃
- 決勝出走:18
- 完走:17
順位 | No | ドライバー | タイヤ | チーム | マシン | シャシー | エンジン | 周回数 | Delay(Lap) | ベストタイム | ベストラップ | タイム |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 10 | 小方 誠 | DL | Kawasaki Team GREEN | KX450FSR | カワサキ | 17 | 4 | 1:55.065 | 33:19.565 | ||
2 | 1 | 成田 亮 | BS | Team HRC | CRF450RW | ホンダ | 17 | 3 | 1:55.883 | 33:28.035 | ||
3 | 400 | 山本 鯨 | DL | Team HRC | CRF450RW | ホンダ | 17 | 3 | 1:55.732 | 33:43.955 | ||
4 | 99 | 平田 優 | BS | YAMAHA FACTORY RT | YZ450FM | ヤマハ | 17 | 2 | 1:55.691 | 33:46.435 | ||
5 | 331 | 新井 宏彰 | BS | Kawasaki Team GREEN | KX450FSR | カワサキ | 17 | 3 | 1:55.842 | 33:50.413 | ||
6 | 166 | 星野 優位 | BS | KTMうず潮レーシング福山 | 450SX-F | KTM | 17 | 3 | 1:59.174 | 34:18.019 | ||
7 | 45 | 大塚 豪太 | BS | T.E.SPORT SHOWA | CRF450R | ホンダ | 17 | 3 | 2:00.287 | 34:21.194 | ||
8 | 8 | 星野 裕 | DL | グリーンクラブ八尾カワサキ&ANNEX CLUB | KX450F | カワサキ | 17 | 12 | 2:00.501 | 34:23.699 | ||
9 | 7 | 深谷 広一 | BS | Team SUZUKI | RM-Z450WS | スズキ | 17 | 3 | 2:00.444 | 34:58.674 | ||
10 | 113 | 田中 雅己 | DL | TEAM ナカキホンダ | CRF450R | ホンダ | 17 | 2 | 2:00.219 | 35:05.840 | ||
11 | 15 | 鈴木 正明 | BS | SRF 関東&秀明道場 | RM-Z450 | スズキ | 17 | 4 | 2:01.345 | 35:14.328 | ||
12 | 20 | 白石 翔也 | DL | YZ'レーシング | YZ450F | ヤマハ | 16 | 3 | 2:02.560 | 33:42.464 | ||
13 | 89 | 阿部 公亮 | TEAM エム FACTORY | YZ450F | ヤマハ | 16 | 16 | 2:04.437 | 33:49.030 | |||
14 | 09 | 小野 千成 | BS | T.E.SPORT KYB | CRF450R | ホンダ | 16 | 3 | 2:04.974 | 34:07.568 | ||
15 | 44 | 小島 庸平 | BS | Team SUZUKI | RM-Z450WS | スズキ | 16 | 7 | 2:05.685 | 34:52.442 | ||
16 | 19 | 長門 健一 | DL | チーム サクライ with ワキレーシング | CRF450R | ホンダ | 16 | 4 | 2:01.279 | 35:25.160 | ||
17 | 22 | 諸見里 祐哉 | 秀明道場 | RM-Z450 | スズキ | 15 | 3 | 2:09.154 | 34:16.118 | |||
- | 122 | 稲垣 達樹 | BS | Team SSC | RM-Z450 | スズキ | 1 | DNF |
決勝
- 開催日:2017/07/16
- 路面温度: ℃ ~ ℃
- 決勝出走:16
- 完走:15
順位 | No | ドライバー | タイヤ | チーム | マシン | シャシー | エンジン | 周回数 | Delay(Lap) | ベストタイム | ベストラップ | タイム |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 400 | 山本 鯨 | DL | Team HRC | CRF450RW | ホンダ | 13 | 2 | 2:26.869 | 32:58.793 | ||
2 | 99 | 平田 優 | BS | YAMAHA FACTORY RT | YZ450FM | ヤマハ | 13 | 2 | 2:25.987 | 33:05.321 | ||
3 | 331 | 新井 宏彰 | BS | Kawasaki Team GREEN | KX450FSR | カワサキ | 13 | 3 | 2:29.127 | 33:09.554 | ||
4 | 1 | 成田 亮 | BS | Team HRC | CRF450RW | ホンダ | 13 | 3 | 2:25.691 | 34:05.168 | ||
5 | 166 | 星野 優位 | BS | KTMうず潮レーシング福山 | 450SX-F | KTM | 13 | 3 | 2:29.026 | 34:22.681 | ||
6 | 7 | 深谷 広一 | BS | Team SUZUKI | RM-Z450WS | スズキ | 13 | 3 | 2:30.774 | 35:03.879 | ||
7 | 15 | 鈴木 正明 | BS | SRF 関東&秀明道場 | RM-Z450 | スズキ | 13 | 3 | 2:33.994 | 35:07.105 | ||
8 | 45 | 大塚 豪太 | BS | T.E.SPORT SHOWA | CRF450R | ホンダ | 13 | 11 | 2:35.811 | 35:12.842 | ||
9 | 10 | 小方 誠 | DL | Kawasaki Team GREEN | KX450FSR | カワサキ | 13 | 3 | 2:34.880 | 35:19.680 | ||
10 | 8 | 星野 裕 | DL | グリーンクラブ八尾カワサキ&ANNEX CLUB | KX450F | カワサキ | 13 | 4 | 2:38.412 | 35:29.655 | ||
11 | 113 | 田中 雅己 | DL | TEAM ナカキホンダ | CRF450R | ホンダ | 12 | 2 | 2:36.621 | 35:37.451 | ||
12 | 89 | 阿部 公亮 | TEAM エム FACTORY | YZ450F | ヤマハ | 12 | 5 | 2:53.131 | 36:12.484 | |||
13 | 19 | 長門 健一 | DL | チーム サクライ with ワキレーシング | CRF450R | ホンダ | 11 | 3 | 2:49.581 | 33:48.341 | ||
14 | 22 | 諸見里 祐哉 | 秀明道場 | RM-Z450 | スズキ | 11 | 3 | 2:54.946 | 35:27.576 | |||
15 | 09 | 小野 千成 | BS | T.E.SPORT KYB | CRF450R | ホンダ | 10 | 3 | 3:00.812 | 34:54.992 | ||
- | 20 | 白石 翔也 | DL | YZ'レーシング | YZ450F | ヤマハ | 5 | 2 | 2:46.457 | DNF |