2017年 全日本モトクロス IA2 第3戦

2017年MFJ全日本モトクロス選手権シリーズ第3戦中国大会は、広島県世羅郡世羅町の世羅グリーンパーク弘楽園で開催された。今大会を前に大幅な改修が施されたコースは、ダイナミックな基本レイアウトを踏襲しつつもジャンプの位置や大きさ、角度など細部まで手が加えられた他、ブリヂストンフープスの名が与えられた波状路を新設するなど、入念なメインテナンスの下で大会を迎えた。大会期間中は土日とも五月晴れの名に相応しい好天に恵まれ、気温も25度を上回って夏日になるなど、強い日差しが照りつけた。特に土曜日は砂ぼこりが舞うシーンもあったが、決勝前にはこまめな散水が行われたとこにより、ウェットな状態からドライに推移する状況下でレースが行われた。この大会以降は東日本での開催が中心になるため、地元はもちろん開催方面や九州地方からも大勢のファンが詰めかけ、公式発表で3491名の観客が訪れアツいレースを楽しんだ。
このコースの路面は、ハードに位置するが、ブリヂストンユーザーはハードのX40と、ミディアムのX30の選択が、概ね半々くらいであった。好みによってどちらのパターンでも良く作動していたようである。ヒートで6位と自己最高位を記録した#40 道脇選手は、ソフトのX20が非常に好みで、今回のハード路面でもリアにX20（フロントにX30）を装着して好成績を挙げた。

■IA2 ヒート1
ホールショットを奪ったのは大城魁之輔(ﾎﾝﾀﾞ-DL)。古賀太基(ﾎﾝﾀﾞ-DL)、スポット参戦の勝谷武史(ﾎﾝﾀﾞ-P)がこれに続き、ブリヂストンユーザーの道脇右京(ﾎﾝﾀﾞ-ﾌﾞﾘﾁﾞｽﾄﾝ)はオープニングラップを6番手で通過する。激しい混戦の中で、前半道脇は9番手までポジションを落とすが、中盤盛り返して6番手まで挽回。しかし最後までバトルの中にいた道脇は、後半このポジションを維持することができず、最終ラップもひとつ順位を落とし8位でフィニッシュした。レースはチャンピオン経験のある勝谷が古賀を逆転し優勝した。


■IA2 ヒート2
ホールショットには届かなかったものの、好スタートを決めた道脇は5番手で1周目のコントロールラインを通過。4周目、H.ナイト(KTM-DL)の転倒で4番手に上げた道脇は、続く7周目に渡辺祐介(ﾔﾏﾊ-DL)の先行を許し5番手に後退する。8周目、更にひとつ順位を落とした道脇だったが、中盤以降は入賞争いの熾烈なバトルの中で健闘を見せる。最後まで粘り強い走りを見せた道脇は、最後までこのポジションをキープしてチェッカーを受け、自己ベストとなる6位入賞を果たした。レースは勝谷がスタートから独走で優勝。古賀、岡野 聖(ﾔﾏﾊ-DL)が表彰台を獲得した。


◆道脇右京 - TEAM KOHSAKA with CARVEK所属
実は今回のコンディションでも自分はソフトパターンで走ってたんです。単純に好きだからっていうのもあるんですけど、スタートで前に出れるのは何より大事だし、完全なハードパックのエリアでも横に滑るとかは全くなくて、最後まで安心して攻め続けることができました。結果として自己ベストの6位入賞を果たすことができたので、この選択は間違ってなかったと確信できました。