待ちに待った2022年シーズンの全日本ロードレース選手権が今週末の4/2~3ついに開幕!
新しいネーミングとなったモビリティリゾートもてぎでは開幕戦に向け、3/23~25の3日間、事前テストが行われました。
準備日となった22日、もてぎ近辺は積もるほどの雪に見舞われ、翌日の走行初日はコース外のグラベル上はまだ雪が残っている中でテストが開始。初日はメーカーテストとしてJSB1000 / ST1000の合同枠とST600クラスが走行。低い気温の中で路面はドライになっているものの、路面温度は上がらずかなり寒いコンディション。午後になって少し気温が上がってくると徐々にタイムが更新していきました。
翌日からは少し気温も上昇し、コンディションが良くなっていく中で、各ライダーは開幕戦に向けてマシンのセッティングを進めていきます。
3日間のテストを終え徐々に見えてきた、今シーズンのブリヂストンライダーが参戦するJSB1000、ST600、J-GP3の3クラスプレビューレポートをお届けします。
【JSB1000】
国内ロードレース最高峰のJSBクラスは絶対王者、昨年10度目のタイトルを獲得したYAMAHA FACTORY RACING TEAMの#1 中須賀克行に誰が挑んでいくかが注目となる。
事前テストでも中須賀は全体のトップタイムを出し、今シーズンに向けてライダー・マシン共に好調。昨年同様、王者らしい強いレースが見られる事は間違いない。
しかし今シーズン最も注目されるのは、昨年のロードレース世界耐久選手権EWCでYOSHIMURA SERT Motulのチャンピオン獲得において、マシン開発に大きく貢献した渡部一樹が3年振りに全日本RRに全戦参戦する。
昨年の開幕戦もてぎではスポット参戦ながら、トップグループの中で優勝争いを展開する速さを見せた渡辺は、先日の東京モーターサイクルショーで現役引退を発表した加賀山就臣率いるTeam KAGAYAMAとヨシムラとのコラボレーションで誕生した新チーム、YOSHIMURA SUZUKI RIDEWINからエントリーする。
事前テストでは#15 渡辺は全体2番手タイムながら、王者中須賀のラップタイムと同等レベルの速さを見せており、この二人のトップ争いは今シーズン最も注目が集まる戦いになるだろう。
また昨シーズンHonda勢でランキング最上位となった、Honda Dream RT SAKURAI HONDAの#2 濱原颯道が全体3番手のタイムを記録。Honda勢は昨年のランキング3位で今年はTOHO Racingに移籍した#3 清成龍一とランキング5位、SDG Honda Racingの#5 名越哲平が3月の鈴鹿テストで転倒、負傷してしまい今回の事前テストには参加していない。両チームからは開幕戦の欠場も発表されており、第2戦からの復帰に期待したい。
今年シーズンのもう一つの見所として、ST1000クラスからランキング上位のライダーがJSB1000クラスに参戦する。
Honda勢では昨年のST1000クラスランキング2位の作本輝介が#27でAstemo Honda Dream SI Racingから。またランキング4位の榎戸育寛は#28でSDG Motor Sports RT HARC-PRO.からエントリーする。
JSBルーキーの中で注目は王者 中須賀のチームメイトとしてYAMAHA FACTORY RACING TEAMに抜擢された、昨年のST1000クラス ランキング5位、2018・2020年のST600クラスチャンピオンである#29 岡本裕生。
事前テストではルーキー勢でトップ、全体で6番手のタイムを記録。#27 作本は全体7番手、#28 榎戸は全体10番手となっており、JSB1000クラスに参戦するトップライダー達に彼らルーキー勢がどこまで食い込んでいけるかで、近年無かった予想のつかないレースになる可能性が高い。
今年のJSB1000クラスは年間エントリー台数も昨年より多くなり、開幕戦から王者 中須賀に挑むライダーたちの激しいバトルが期待出来るだろう。
3/23-25 もてぎ事前テスト JSB1000クラス総合結果
全日本ロードレース選手権 第1戦 もてぎ大会エントリーリストはこちら
2022 JRR ROUND1 ENTRY LIST (superbike.jp)
【ST600】
ブリヂストンがST600向けタイヤ、BATTLAX R11 (NHS)を供給し、ワンメイクレースとなっているST600クラスは最も参加台数が多く、常に数台による接戦が繰り広げられる激戦のクラス。
今シーズンのST600クラスは昨年のチャンピオン埜口遥希がアジアロードレース選手権に参戦が発表され、チャンピオン不在のレースとなる。
このクラスでは2020年チャンピオンのベテラン、常にトップを争うJAPAN POST HondaDream TPの#2 小山知良、昨シーズンST600クラス初優勝を果たし、タイトル争いに加わる走りを見せたMOTOBUM HONDAの#3 荒川晃大、同じくTBB TEAMKENKEN YTch L8の#4 長尾健吾、今年Nitroracing51Yamahaにチームを移籍した#5 阿部恵斗のランキング上位勢の戦いが予想される。
この中で事前テスト トップタイムを記録したのは#3 荒川。2番手タイムを出した#2 小山との差は約0.9秒と、大接戦のこのクラスでは少し大きいタイムギャップとなっているが2番手から15番手までは約1秒とラップタイムが接近している。
開幕戦ではマシンセッティングも進み、さらにタイムも更新されると思われることから、今年もST600クラスらしい激戦が繰り広げられるだろう。
3/23-25 もてぎ事前テスト ST600クラス総合結果
全日本ロードレース選手権 第1戦 もてぎ大会エントリーリストはこちら
2022 JRR ROUND1 ENTRY LIST (superbike.jp)
【J-GP3】
経験豊富なベテランライダーからこれからのレース界を担う若手に女性ライダーも参戦するJ-GP3クラス。
今回の事前テストでブリヂストンを使用するライダーでは、昨年のランキング7位のTeam Plusone #7 木内尚汰が好調。昨年チャンピオンの#1 尾野弘樹(DL)に次ぐ全体2番手タイムを記録。
その他、ブリヂストンユーザーでもてぎにスポット参戦する#32 大和颯が3番手。#26 上原大輝、#9 小合真士が4・5番手とブリヂストンライダーが好タイムを記録している。
今回のテストではタイムが伸びなかったベテラン勢もレースではマシンセッティングが進む事で、レースでは上位に絡んでくることは間違いない。
3/23-25 もてぎ事前テスト J-GP3クラス総合結果
全日本ロードレース選手権 第1戦 もてぎ大会エントリーリストはこちら
2022 JRR ROUND1 ENTRY LIST (superbike.jp)
全日本ロードレース選手権 第1戦 もてぎ大会は3/31(木)-4/1(金)にフリー走行が行われ、4/2(土)に各クラス予選とJSB1000クラス決勝レース1、4/3(日)に各クラス決勝が行われます。
ブリヂストンモータースポーツWEBでは4/2(土)よりJSB1000・ST600・J-GP3の予選結果速報と決勝結果速報をお届けします。
予選・決勝結果速報:/2/jroadrace/racenews/
ブリヂストンモータースポーツWEB公式TwitterではモータースポーツWEB更新情報をお届けします!
皆様のフォローを宜しくお願いします。
ブリヂストンモータースポーツWEB公式Twitterアカウント:@BSMS_2
今シーズンのブリヂストンライダーの活躍をご期待下さい!