- 開催場所:オートポリス
- 開催日:2018年09月01日(土) 〜 2018年09月02日(日)
全日本ロードレース選手権ST600クラスのシーズン後半戦が、九州のオートポリスでスタートした。
事前テストでも天候に恵まれなかったが、レースウイークも悪天候でスタート。土曜日には午前中に予選、午後に決勝レース1が予定され、今大会は2レースが組まれていた。しかし午前中は悪天候で全スケジュールがキャンセル。午後に予選が行なわれることになり、レースも1レースのみになった。
午前中はサーキット全体が霧に包まれ、ときおり大雨にも見舞われた。しかし昼には雨も上がり、視界も良好。ただし上空には厚い雲が残り、路面はウエットコンディションのままで30分間の予選セッションが開始された。
真っ先に2分1秒台にタイムを入れてリーダーボードのトップに立ったのは岡本裕生。残り2分で小山知良が2分2秒1をマークして2番手浮上。残り1分を切ると國峰啄磨が2分1秒台に突入。その直後に亀井が2分1秒前半のタイムをマーク。一気にトップに浮上。チェッカーと共に小山も2分1秒台に突入して再び2番手に浮上。國峰がさらに自身のタイムを詰めて小山を逆転。しかし小山も國峰も2分1秒台後半。これで亀井が全日本初ポールポジションを獲得。國峰が2番手、小山が3番手と日本郵便 Honda Dreamがフロントロウの2席を獲得した。
亀井は「昨日も今日と同じようなコンディションだったが、安田毅史選手が早いタイミングでドライタイヤにしていたので、僕も早めにドライタイヤにしたのが勝因」と語った。
レース日よりに恵まれた決勝。好スタートを決めてホールショットを奪ったのは長尾健吾。すぐに亀井雄大が首位奪取。小山が2番手に浮上し、長尾は3番手に後退。この3台に國峰啄磨、岡本裕生、南本宗一郎を加えた6台でトップ集団が形成される。
2周目には再び長尾が先頭に立つ。長尾、小山、國峰の日本郵便 Honda Dreamの2台が追いかける。
5周目に國峰がトップ浮上。徐々に南本、亀井が遅れだし、トップ争いは4台に絞られる。
7周目。小山が2番手浮上。日本郵便 Honda Dreamがワンツー体制を築く。そして8周目には小山が先頭に躍り出る。同時に岡本が長尾を捕らえて表彰台圏内に浮上。その間に遅れていた亀井がトップ集団との差を詰める。
ラスト5周を切り、國峰と小山の争いが激化。ここに岡本も参戦。この激しい争いに長尾と亀井が遅れ出す。
ラスト2周で岡本がトップに浮上し、いよいよラストラップへ突入。1コーナーで小山が岡本の横に並ぶが、ここでは岡本が抑える。
第2ヘアピンで再び小山が仕掛けて今度はしっかり前に出る。小山はそのままトップでフィニッシュ。今季2勝目を飾った。岡本は0.07秒差で2位。國峰が3位表彰台を獲得した。
●小山知良(予選3位/決勝1位)
「スタートぎりぎりまでセッティングを詰めたくて、サイティングラップは早めにコースインして2周しました。グリッドでもセッティングを替えて、スタート前にシッカリと準備しました。レース中盤からはタイヤのグリップが厳しくなったのですが、滑るようになってからの方がマシンが曲がるようになったので、コントロールを意識して世界グランプリで学んだマシンの起こし方やスリップストリームの使い方、前車との距離感などを最大限に使いました。あのマシンだったから勝てたと思うので、今日の勝利はチームの総合力だと思います」
●山田宏(株式会社ブリヂストン モーターサイクルレーシングマネージャー)
「昨日の予選はウエット路面から始まる難しいコンディションで、レースとは全く異なる状況でした。各ライダーが十分なドライ走行ができなかった中で最後まで上位3名による白熱したトップ争いが続き、すばらしいレースが展開されました。今季2勝目を挙げた小山選手とチームの皆様にお祝い申し上げます。今季は2戦を残して1位小山選手と2位岡本選手が同点と、非常に白熱したランキング争いになりました。残り2戦もすばらしいレースを期待したいと思います」
決勝
- 開催日:2018/09/02
- 天候:Fine
- 路面:Dry
- 決勝出走:39
- 完走:36
- (4.674km x 15laps = 70.11km)
順位 | No | ドライバー | タイヤ | チーム | マシン | シャシー | エンジン | 周回数 | Delay(Lap) | ベストタイム | ベストラップ | タイム |
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1 | 230 | 小山 知良 | BS | 日本郵便 Honda Dream | CBR600RR | ホンダ | 15 | 1:55.733 | 29:06.279 | |||
2 | 51 | 岡本 裕生 | BS | 51ガレージチームイワキ | YZF-R6 | ヤマハ | 15 | 1:55.905 | 29:06.349 | |||
3 | 55 | 國峰 琢磨 | BS | 日本郵便 Honda Dream | CBR600RR | ホンダ | 15 | 1:55.662 | 29:06.693 | |||
4 | 11 | 亀井 雄大 | BS | Honda Suzuka Racing Team | CBR600RR | ホンダ | 15 | 1:56.210 | 29:08.502 | |||
5 | 16 | 長尾 健吾 | BS | 善光会TEAMけんけん+BEE | YZF-R6 | ヤマハ | 15 | 1:55.530 | 29:13.740 | |||
6 | 97 | 佐野 優人 | BS | BATTLE FACTORY | CBR600RR | ホンダ | 15 | 1:56.664 | 29:20.798 | |||
7 | 9 | 南本 宗一郎 | BS | AKENO SPEED・YAMAHA | YZF-R6 | ヤマハ | 15 | 1:55.945 | 29:20.814 | |||
8 | 12 | 古山 颯太 | BS | 伊藤レーシング | YZF-R6 | ヤマハ | 15 | 1:56.614 | 29:20.879 | |||
9 | 71 | 上原 大輝 | BS | Mistresa RT HARC-PRO | CBR600RR | ホンダ | 15 | 1:57.165 | 29:31.987 | |||
10 | 57 | 奥田 教介 | BS | Team MF&KAWASAKI | ZX-6R | カワサキ | 15 | 1:57.269 | 29:32.846 | |||
11 | 98 | 佐野 勝人 | BS | TEAM VITAL SPIRIT | CBR600RR | ホンダ | 15 | 1:57.287 | 29:33.186 | |||
12 | 8 | 名越 公助 | BS | GBS YAMAHA マツエセブン忠男 | YZF-R6 | ヤマハ | 15 | 1:57.478 | 29:33.387 | |||
13 | 77 | 井吉 亜衣稀 | BS | グリーンクラブ能塚 | ZX-6R | カワサキ | 15 | 1:57.645 | 29:34.183 | |||
14 | 40 | 安田 毅史 | BS | Team Plusone | YZF-R6 | ヤマハ | 15 | 1:57.960 | 29:39.954 | |||
15 | 27 | 田尻 悠人 | BS | GOSHI Racing | CBR600RR | ホンダ | 15 | 1:57.966 | 29:39.995 | |||
16 | 23 | 中村 豊 | BS | MOTOBUM×CRYPTOHARBOR | CBR600RR | ホンダ | 15 | 1:57.964 | 29:41.321 | |||
17 | 54 | 黒木 玲徳 | BS | GOSHI Racing | CBR600RR | ホンダ | 15 | 1:58.060 | 29:46.122 | |||
18 | 43 | 中山 耀介 | BS | TEAM SHOTA | YZF-R6 | ヤマハ | 15 | 1:57.908 | 29:47.410 | |||
19 | 26 | 西嶋 修 | BS | チーム阪神ライディングスクール | ZX-6R | カワサキ | 15 | 1:57.84 | 29:47.751 | |||
20 | 17 | 行村 和樹 | BS | TOHO RACING CLUB | CBR600RR | ホンダ | 15 | 41.793 | 29:48.072 |