- 開催場所:岡山国際サーキット
- 開催日:2019年08月31日(土) 〜 2019年09月01日(日)
全日本ロードレース選手権の最高峰であるJSB1000クラスにとって第6戦岡山大会は、1週間のインターバルを経てシーズン後半戦の2戦目。今季残すは今大会を含めて3大会となり、ポイント争いの面でも重要なラウンドになった。
今季は7大会のうち5大会で2レース制が組まれているが、今大会は1レース制。予選は全車出走のQ1と、Q1上位10台によるQ2でのタイムアタックという方式で行なわれた。
土曜の予選日は朝から快晴。JSB1000クラス予選が開始されるころには雲が出てきて上空を覆ったものの、雨粒が落ちてくることもなくドライコンディションでスタートした。
Q1は全車による35分間のタイムアタック。その結果、中須賀克行(ブリヂストン)がトップ。野左根航汰(ブリヂストン)、水野涼(ブリヂストン)、渡辺一樹(ブリヂストン)、高橋巧(ブリヂストン)、渡辺一馬(ブリヂストン)、加賀山就臣(ブリヂストン)、前田恵助(ブリヂストン)、岩戸亮介(ブリヂストン)、秋吉耕佑(ブリヂストン)とQ2進出のトップ10をブリヂストンユーザーが占めた。
15分間のQ2では中須賀が1分27秒178と自身が持つコースレコードを更新。ポールポジションを獲得した。水野はこのクラスでは自己最高位グリッドとなる2番手。野左根が1分27秒661で3番手フロントロウ。高橋巧は1分27秒706で4番手。ここまでの4人が1分27秒台だった。
中須賀は「野左根選手、水野選手のアベレージタイムが拮抗しているから、レースでも混戦になると思います」と決勝に向けて気持ちを切り替えた。
決勝日は朝から雨が降ったりやんだり、雨脚が強まったり弱まったりを繰り返していた。水しぶきを上げながらスタート。ホールショットを奪ったのは水野。すぐに野左根が水野をかわしてトップに立つと、オープニングラップから後続を引き離しにかかる。
1周目終了時点で野左根は2番手の水野に1秒のアドバンテージを築いた。水野の背後には中須賀、高橋巧と続く。
4周目終了時点でトップ4台は5番手以下を10秒ほど引き離して完全に4人のレースに。水野は野左根の1秒ほど後方で周回。中須賀はペースが上がらずに3番手単独走行、高橋巧も中須賀から離されて単独4番手走行の様相に。
レース折り返しの12周終了時点で野左根は水野との差を2秒に広げた。レース後半はその差が広がる一方。野左根はそのままトップ独走で今季初、JSB1000クラス3度目の優勝を飾った。水野は2位に甘んじたものの前戦に次いで2戦連続2位表彰台。中須賀は3位に終わったものの「ランキングトップの高橋巧選手の前でゴールできたから最低限の目標は達成できた」と語った。
●野左根航汰(予選3位/決勝1位)
「レース序盤からグリップがよかったのでブリヂストンタイヤに助けられました。路面は水量の多いところと少ないところがあってコンディションは決してよくなかったのですが、それでもしっかりとグリップしてくれました。24周と非常に長いレースだったのですが、最後までしっかりと持ってくれました」
●東雅雄(株式会社ブリヂストン モーターサイクルレーシングマネージャー)
「JSB1000クラススタート時に雨脚が強まり、リスキーなコンディションとなりました。そんな中でチャンピオン中須賀克行選手、トップランカー高橋巧選手を引き離し、若手の野左根航汰選手、水野涼選手がレースを引っ張りました。若手ライダーの強さが光ったレースでした。残り2戦4レースは、さらに盛り上がるレースができるように、我々ブリヂストンもしっかりと足下を支えていきます」
決勝
- 開催日:2019/09/01
- 天候:Rain
- 路面:Wet
- 決勝出走:26
- 完走:25
- (3.703km x 24laps = 88.872km)
順位 | No | ドライバー | タイヤ | チーム | マシン | シャシー | エンジン | 周回数 | Delay(Lap) | ベストタイム | ベストラップ | タイム |
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1 | 4 | 野左根 航汰 | BS | YAMAHA FACTORY RACING TEAM | YZF-R1 | ヤマハ | 24 | 10 | 1:37.362 | 39:32.122 | ||
2 | 634 | 水野 涼 | BS | MuSASHi RT HARC-PRO.Honda | CBR1000RR SP2 | ホンダ | 24 | 10 | 1:37.651 | 39:36.161 | ||
3 | 1 | 中須賀 克行 | BS | YAMAHA FACTORY RACING TEAM | YZF-R1 | ヤマハ | 24 | 11 | 1:38.096 | 39:43.568 | ||
4 | 13 | 高橋 巧 | BS | Team HRC | CBR1000RR SP2 | ホンダ | 24 | 11 | 1:38.406 | 39:48.991 | ||
5 | 71 | 津田 拓也 | DL | TK SUZUKI BLUE MAX | GSX-R1000 | スズキ | 24 | 17 | 1:39.989 | 40:27.493 | ||
6 | 12 | 加賀山 就臣 | BS | ヨシムラスズキMOTUL | GSX-R1000L9 | スズキ | 24 | 14 | 1:39.881 | 40:30.730 | ||
7 | 090 | 秋吉 耕佑 | BS | au・テルル MotoUP RT | CBR1000RR SP2 | ホンダ | 24 | 13 | 1:39.927 | 40:35.634 | ||
8 | 23 | 渡辺 一馬 | BS | Kawasaki Team GREEN | ZX-10RR | カワサキ | 24 | 12 | 1:40.115 | 40:42.973 | ||
9 | 64 | 岩戸 亮介 | BS | Kawasaki Team GREEN | ZX-10RR | カワサキ | 24 | 13 | 1:40.686 | 40:53.662 | ||
10 | 26 | 渡辺 一樹 | BS | ヨシムラスズキMOTUL | GSX-R1000L9 | スズキ | 24 | 11 | 1:40.910 | 41:05.662 | ||
11 | 19 | 濱原 颯道 | BS | Honda Dream RT 桜井ホンダ | CBR1000RR SP2 | ホンダ | 23 | 1 | 10 | 1:41.821 | 39:42.816 | |
12 | 35 | 亀井 雄大 | BS | Honda Suzuka Racing Team | CBR1000RR SP2 | ホンダ | 23 | 1 | 21 | 1:41.237 | 39:45.304 | |
13 | 85 | 中冨 伸一 | DL | HiTMAN RC 甲子園ヤマハ | YZF-R1 | ヤマハ | 23 | 1 | 12 | 1:43.168 | 40:05.843 | |
14 | 30 | 須貝 義行 | BS | チームスガイレーシングジャパン | RSV4 RF | アプリリア | 23 | 1 | 23 | 1:42.407 | 40:14.309 | |
15 | 22 | 児玉 勇太 | BS | Team Kodama | YZF-R1 | ヤマハ | 23 | 1 | 21 | 1:42.811 | 40:19.616 | |
16 | 31 | 小島 一浩 | DL | Honda緑陽会熊本レーシング | CBR1000RR | ホンダ | 23 | 1 | 20 | 1:42.812 | 40:22.037 | |
17 | 87 | 柳川 明 | BS | Will-RAISEracingRS-ITOH | ZX-10RR | カワサキ | 23 | 1 | 14 | 1:43.462 | 40:22.263 | |
18 | 56 | 田尻 悠人 | BS | GOSHI Racing | CBR1000RR SP2 | ホンダ | 23 | 1 | 9 | 1:43.934 | 40:42.346 | |
19 | 44 | 関口 太郎 | BS | Team ATJ | CBR1000RR SP2 | ホンダ | 23 | 1 | 16 | 1:44.320 | 40:52.375 | |
20 | 37 | 黒木 玲徳 | BS | GOSHI Racing | CBR1000RR SP2 | ホンダ | 23 | 1 | 17 | 1:44.502 | 40:52.676 |