【全日本ロードレース選手権 第4戦 もてぎ JSB1000 レース-2 】野左根航汰が独走で開幕6連勝を飾る！ 清成龍一との2位争いは中須賀克行が制する！

全日本ロードレース第4戦もてぎJSB1000クラスのレース2グリッドは、40分の計時予選のセカンドタイムによって決定した。
雨に見舞われた予選。木曜日から始まった走行すべてでトップタイムをマークしていた野左根航汰（ブリヂストン）がウエットコンディションでも強さを見せてトップタイムをマーク。セカンドタイムでもトップで2レース共にポールポジションを獲得。清成龍一（ブリヂストン）、中須賀克行（ブリヂストン）と、レース1と同じ順位でのフロントロウとなる。
野左根は「雨という予報だったから、準備はしていた。でも、予報よりも雨量が多かったし、気温が低かった。1戦目に雨のSUGOで勝ったときのタイヤを試したけれど、気温の差があったせいで合わなかった」とSUGOとは違うタイヤでタイムアタック。「ギリギリのポールポジション。でもペースは悪くないから優勝を目指したい」と自信をのぞかせた。

予報どおりに天候が回復した日曜日。しかし早朝に見舞われた霧の影響でスケジュールが遅れ、レース2は23周の予定が21周に変更された。午前中には陽射しがあったものの、午後からは曇天。JSB1000クラスのレース2が始まることには風も出て肌寒くなった。
そんな中で好スタートを切った野左根。オープニングラップからハイペースで飛ばし、後続を引き離しにかかる。その野左根を追ったのは中須賀。少し離れて加賀山就臣（ブリヂストン）が清成、水野涼（ブリヂストン）を引っ張ってセカンド集団を形成する。
オープニングラップ終了時点で野左根、中須賀のヤマハファクトリー2台は後続を2秒以上引き離す。2周目にセカンド集団のトップが清成に替わる。水野も加賀山ととらえて4番手に浮上。しかし、清成も水野もそれ以上はペースを上げられずに単独走行を開始する。

ファステストラップを連発しながら逃げる野左根は、3周目には中須賀を引き離してトップ独走状態に持ち込む。これでトップ4台がそれぞれ単独走行に。
野左根は最後までハイペースで周回。後続に12秒以上の大差を築いて開幕6連勝。清成の猛追を抑えきった中須賀が2位を守り、ヤマハファクトリーレーシングチームがワンツーフィニッシュ。僅差の3位フィニッシュの清成は、レース後に車両規定違反がみつかり失格。水野が3位という結果になった。

●野左根航汰（予選1位／決勝1位）
「硬いタイヤと柔らかいタイヤと迷いました。金曜日に1分47秒4というタイムを出したときは硬いタイヤを履いていました。でも今日は曇ってきたし、アベレージタイムをキープするには柔らかいタイヤの方がいいかと思って柔らかい方を選びました。レース終盤はコントロールしたことでアベレージタイムを少し落としましたが、レース序盤からグリップしてくれたことが今回の優勝につながったかなと思います」

●東雅雄（株式会社ブリヂストン　モーターサイクルレーシングマネージャー）
「野左根選手が絶好調です。このレースで野左根選手は明らかに頭一つ抜けました。スタート直後から非常に強いレースを見せました。清成選手が中須賀選手に追いついてから、おもしろかったですね。ホンダの中で清成選手が一番、マシンを仕上げています。今日のレース終了後に車体に何かあり、レース結果が無効になったとの事ですが、ドライコンディションの中でヤマハファクトリーマシンに乗る中須賀選手と対等なレースができるレベルに仕上がってきています。野左根選手は最終戦の鈴鹿で全勝をかけて戦うと思いますし、同時にディフェンディングチャンピオンの中須賀選手と調子が上がってきている清成選手には、野左根の連勝を止めに行く事でしょう。鈴鹿サーキットはホンダ勢の方が走り込んでいると思うので、巻き返しも予想されます。最終戦はおもしろいレースになるはずです」