【2023年全日本ロードレース選手権 第7戦 岡山 JSB1000】中須賀克行が今季9勝目と2023シーズンのタイトルの両方を獲得

全日本ロードレース選手権第７戦岡山、JSB1000クラスのランキングリーダー中須賀克行（ブリヂストン）はすでに55ポイントのアドバンテージを持っているため、ランキング2位でチームメイトの岡本裕生（ブリヂストン）よりも前でゴールすればチャンピオンが決まる。

【予選】その中須賀が予選でも見事な走りを見せた。今季唯一のノックアウト予選方式が採用された今大会。Q1でもトップタイムをマークした中須賀は、Q2で自身が持つコースレコードを更新してポールポジションを獲得。

「カーボンニュートラル燃料になって初めての岡山国際サーキット。パワーが落ちている中でなかなか思い通りに走ることができなかった。でも事前テストからアベレージもよかったしロングランテストもできて、いい流れでウイークに入ることができた」と中須賀。チャンピオンについては「意識せずに100パーセントの走りをするだけ。明日は自分の走りに集中したい」とコメントした。中須賀のタイトル獲得を阻止できるポイントを持つ岡本は予選2番手。予選3番手にはシーズン後半戦になって上り調子の津田拓也（ブリヂストン）がつけた。

【決勝】予選日に引き続いて決勝日も好天に恵まれた。午後1時45分にスタートしたレースは24周の長丁場。スタート時点での路面温度は45.5度。
好スタートを切った中須賀は岡本を従えてレースをリード。ヤマハファクトリーレーシングチームの2台は、オープニングラップから3位以下を引き離して一騎打ちを開始。水野涼（ブリヂストン）、津田、亀井雄大（ブリヂストン）、清成龍一（ブリヂストン）、作本輝介（ブリヂストン）が４位争い集団を形成。

中須賀と岡本は後続に大きな差をつけて一騎打ち。3位争い集団から水野が抜け出して単独3位走行を開始する。
8周目、ヘアピンで作本が転倒。すぐにマシンを起こしてコース復帰するが順位を大きく落としてしまう。

一方のトップ争いは、岡本が何度も並びかけるものの中須賀の前に出ることはできない。中須賀は岡本を従えて淡々と周回を重ねる。
岡本は最後まで中須賀にプレッシャーをかけ続けたものの前に出ることはできず、中須賀が今季9勝目を獲得。同時に最終戦を残してタイトルも獲得。ヤマハファクトリーレーシングチームが今季9回目のワンツーフィニッシュ。水野が2戦連続表彰台を獲得した。

●中須賀克行（予選１位／決勝１位）
「日曜日は気温が上がって、タイヤには厳しいコンディションになりました。その中でも非常に安定して速いアベレージを刻むことができました。24周という長いディスタンスでしたが最後までコントロール制を失うことなく、プッシュし続けることができました。それが優勝にも繋がって、12回目のチャンピオンを決めることができた大きな要因になりました。まだ最終戦が残っているので、気を引き締めて、ブリヂストンと共に戦います」