【2024年全日本ロードレース選手権 第8戦 鈴鹿MFJ-GP J-GP3】若松怜が最後まで善戦、木内尚汰が表彰台獲得、岡崎静夏が全日本初表彰台を飾る

全日本ロードレース選手権最終戦鈴鹿MFJ-GP。若松怜（ブリヂストン）は尾野弘樹（DL）に2点差に迫り、初タイトルを賭けての戦いとなった。

【予選日】
予選日は曇天。30分間の計時予選は木内尚汰と尾野の2分19秒台でスタート。すぐに若松が2分18秒418と2分18秒台をマーク。高杉奈緒子（ブリヂストン）が2分18秒992と2番手につける。直後に尾野が2分18秒907で高杉から2番手の座を奪うという激しい展開。
残り10分を切って若松が2分17秒884と、2分17秒台に突入。若松は残り5分になったところで2分17秒032とさらにタイムを更新。
残り3分。尾野も2分17秒台に突入。しかし2分17秒975と、若松は1秒ほどのリードを保つ。
若松、尾野は最後までアタックを続けたが、タイム更新はならず、そのまま若松がポールポジションを獲得。若松は「ねらっていた2分16秒台が出せなかったのは悔しいが、ポールポジションが取れたのはうれしい」とコメントした。

【決勝】
決勝日は曇天ながら蒸し暑い一日。好スタートを切ってホールショットを奪ったのは高杉。尾野、徳留真紀（ブリヂストン）、若松、岡崎静夏（ブリヂストン）と続く。
オープニングラップで前に出たのは尾野。これを見た若松がすぐに順位を上げて尾野の背後につく。



2周目。若松のマシンが暴れて高杉が2番手奪回。その間にトップの尾野が逃げにかかる。高杉と若松は激しい2位争いを展開しながら尾野との差を詰める。3周目のシケインで若松は再び高杉を捕らえると、4周目には尾野をも捕らえてトップ浮上。バックストレートでは尾野が前、シケインでは若松が前、メインストレートでは尾野が前。ここに高杉も加わり、3台はそこここで順位を入れ替える。

後方では木内尚汰（ブリヂストン）と岡崎の激しい4位争いが勃発する。



3台の首位争い、4位争いの2台は最後まで息をのむ熾烈なバトルを展開。真っ先に最終ラップに突入したのは尾野。すぐに前に出たのは若松。バックストレートで若松をかわしたのは尾野。最終ラップの最終シケインで勝負に出た若松がバランスを崩してコースからはみ出す。若松はすぐにコース復帰するも高杉のラインを塞ぐ形に。それでも若松は2番手でゴール。高杉は5位まで順位を落とす。その後、若松はショートカットしたとして30秒タイム加算のペナルティが科せられ、木内が2位、岡崎が3位という表彰台になった。

●木内尚汰（予選6位／決勝2位）
「ウイークを通して戦える状況に持って行けず、苦しくて厳しい展開になりました。ペナルティで16番手グリッドからのスタートになりましたが、あきらめずにバイクを信じて高いペースを保てました。最後は運よく2位に上がれました。今季は勝てなかったけれど、今日のレースは60点くらいだと思います」