磐石に見えた鶴賀選手が失速 代わって呉選手が2位を獲得

  • 開催場所:スポーツランドSUGO
  • 開催日:2020年07月25日(土) 〜 2020年07月26日(日)
TOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Race 2020 クラブマンシリーズエキスパート 第5戦

開幕戦は新しいドライバーのエントリーに注目が集る。だがエキスパートクラスでは少し状況が違った。昨シーズンまでの有力なドライバー数名の名前がなく、さらにいえばチャンピオン経験者がゼロという状態となった。つまり、この開幕戦は、新しい主役たちの姿を目にするレースとなる。
そんな中で最も期待されるのは#56鶴賀義幸(ブリヂストン)に違いない。昨シーズン、レースデビューイヤーにして、シリーズチャンピオン争いに顔を出したゴールデンルーキーは速さと安定感を持ち合わせている。チャンピオン候補の最右翼だ。
対抗馬は、過去の実績から#703花里祐弥(ブリヂストン)、#130松井宏太(DL)などが想定されるが、2人ともフル参戦しない予定なので速さを見せたいところ。
1シーズンぶりに復活したジムカーナ界のレジェンドドライバー、#370菱井將文(ブリヂストン)はフルシーズンを戦う予定で、チャンピオン争いに絡んでくるに違いない。

●予選
まだ梅雨明けとならず、濃い霧が立ち込めたこの週末のスポーツランドSUGO。その影響を最も受けたのはエキスパートクラスだった。霧による視界不良のため予選開始が遅れ、最終的にキャンセルとなってしまった。結果としてエキスパートクラスの予選は、午後に予定されていた第1ヒートのタイミングに変更され、当初2ヒート制の決勝レースは1ヒート制へと変更されることになった。
やや天候が回復した午後に行われた予選。開始直後にタイムを出したのは松井。天候不良による中断やトラブルを避けるために早めにコースインしアタックした。他のドライバーたちもアタックに入るが、松井のタイムには届かない。花里は先行車に詰まってしまう。また前日の占有走行で3番手タイムをマークした#550宗藤昌太朗(ブリヂストン)も予選ではタイムが出せなかった。残り5分、満を持して鶴賀がコースイン。最初のアタックでトップタイムを奪い取ってみせた。まるで横綱相撲のような、ポールポジション奪取シーンだった。
ブリヂストン装着車勢としては、3位に#556呉良亮(ブリヂストン)、5位に#703花里が入るなど、トップ10に4台のマシンが入った。

●決勝レース
56-3.jpg
日曜日のお昼に予定されていた決勝レースは、またもや霧のためにスケジュールが変更され、スタートは1時間以上遅くなり、しかも13周から10周へと縮小されることになった。
多少は改善したとはいえ、まだまだ視界は不良であり、セーフティカースタートとなった。2周終了時点でセーフティカーが解除され、ポールポジションの鶴賀は1秒近くのリードを作ってスタートを切った。しかし、その後のペースが上がらず、2番手を走る松井に肉薄されてしまう。その後3周ほどラインを入れ換えながら激しいバトルを展開、最終的に松井がトップに立ち、そのままリードを拡げていく。
鶴賀は呉にも先行を許し、3位へ。ほぼドライに近い路面に対して「ウエットのセッティングで臨んでしまったので、ペースが上げられなかった」と鶴賀。
トップ3は、そのままお互いの差を拡げながら、チェッカーフラッグを受けた。松井は昨年のSUGO以来の、1年ぶりの勝利。鶴賀は昨年第7戦もてぎから続いていた連勝を阻まれた形だ。
ブリヂストン装着勢は、表彰台の呉と鶴賀の他に、4位に花里、6位に菱井、9位には宗藤と、トップ10に5選手が入った。


703.jpg #703花里祐弥選手
370.jpg #370 菱井将文選手



<ドライバーコメント>
kure.jpg
エキスパートクラス決勝2位を獲得した#556呉良亮選手のコメント
「予選はドライだったのですが、ウエットのほうが得意なので、決勝レースはいい結果につながるかな、と思っていました。スタートでは少し離されてしまったのですが、前の2台がやり合ってくれたおかげで差を詰めることができました。コース前半は鶴賀選手のほうが速かったのですが、最終コーナーからはボクのほうが速かったので、一気にトラクションをかけて、オーバーテイクすることができました」



レース結果

コース:スポーツランドSUGO

[Clubman Series EXPERT]

決勝

  • 開催日:2020/07/26
  • 天候:Rain
  • 路面:Wet
  • 決勝出走:18
  • 完走:18
  • (3.586km x 10laps = 35.86km)
順位 No ドライバー タイヤ チーム マシン シャシー エンジン 周回数 Delay(Lap) ベストタイム ベストラップ タイム
1 130 松井 宏太 DL ネッツ青森アップルRC86 DL 10 19:52.870
2 556 呉 良亮 BS Bridgestone 86RACER'SIDI86 10 19:56.898
3 56 鶴賀 義幸 BS Bridgestone 栃木トヨタBSED/T2F86 10 19:57.758
4 703 花里 祐弥 BS Bridgestone 埼玉トヨタ・エンドレス86 10 19:58.233
5 162 松原 亮二 YH Generations 86 10 19:58.336
6 370 菱井 将文 BS Bridgestone 徳島トヨタBS86 10 20:02.556
7 504 冨林 勇佑 DL HiguchiLS86デルタ 10 20:02.749
8 511 上松 淳一 BS Bridgestone スティーレ86 10 20:08.767
9 550 宗藤 昌太朗 BS Bridgestone 名神タイヤ86ネッツ兵庫 10 20:08.867
10 186 勝木 宗文 DL ネッツ兵庫 DL ダイシン86 10 20:09.930
11 15 木村 建登 DL 木村金属GRガレージ港86 10 20:17.561
12 223 YOSHIKI YH N-SPEED 86 10 20:26.120
13 501 廣田 光一 YH BLAZE BRZ 10 20:27.632
14 373 小日山 典明 BS Bridgestone プレーンスノコGOSENニットBRZ 10 20:27.747
15 456 岩岡 万梨恵 BS Bridgestone AVANTECH BS 86 10 20:27.871
16 92 DAISUKE YH TKRI&T'sCpt86 10 20:28.496
17 40 志賀 俊方 DL カローラ新茨城Racing86 10 20:34.690
18 175 ヨシダ マサミ DL YMS☆シティーオート86 10 21:07.517
[Clubman Series EXPERT]

予選

  • 開催日:2020/07/25
  • 天候:Cloudy
  • 路面:Dry
  • 決勝出走:18
  • (3.586km)
順位 No ドライバー タイヤ チーム マシン シャシー エンジン 周回数 Delay(Lap) ベストタイム ベストラップ タイム
1 56 鶴賀 義幸 BS Bridgestone 栃木トヨタBSED/T2F86 1 1:40.073
2 130 松井 宏太 DL ネッツ青森アップルRC86 DL 1 1:40.208
3 556 呉 良亮 BS Bridgestone 86RACER'SIDI86 2 1:40.815
4 40 志賀 俊方 DL カローラ新茨城Racing86 2 1:40.958
5 703 花里 祐弥 BS Bridgestone 埼玉トヨタ・エンドレス86 3 1:41.013
6 550 宗藤 昌太朗 BS Bridgestone 名神タイヤ86ネッツ兵庫 2 1:41.041
7 162 松原 亮二 YH Generations 86 1 1:41.239
8 504 冨林 勇佑 DL HiguchiLS86デルタ 5 1:41.294
9 501 廣田 光一 YH BLAZE BRZ 1 1:41.397
10 186 勝木 宗文 DL ネッツ兵庫 DL ダイシン86 3 1:41.421
11 511 上松 淳一 BS Bridgestone スティーレ86 1 1:41.534
12 370 菱井 将文 BS Bridgestone 徳島トヨタBS86 2 1:41.657
13 223 YOSHIKI YH N-SPEED 86 1 1:41.979
14 15 木村 建登 DL 木村金属GRガレージ港86 2 1:42.156
15 456 岩岡 万梨恵 BS Bridgestone AVANTECH BS 86 5 1:42.967
16 92 DAISUKE YH TKRI&T'sCpt86 1 1:43.232
17 373 小日山 典明 BS Bridgestone プレーンスノコGOSENニットBRZ 3 1:43.757
18 175 ヨシダ マサミ DL YMS☆シティーオート86 1 1:44.006