2020年 全日本ジムカーナ選手権 第５戦 スナガワ

2020年の全日本ジムカーナ選手権は、新型コロナウイルスの影響により第1戦・第3戦・第4戦が中止となり、第2戦も10月に延期となったため、今回の第5戦が事実上の開幕戦となる。開幕を待ちわびた72名（併設クラスを除く）の選手が全国から集まり、熱い戦いを繰り広げた。戦いの場は北海道空知地方に位置する砂川市のオートスポーツランドスナガワ。石狩川の広大な河川敷を利用したフラットなコースで、前半は奥のミニサーキットの部分で外周・内周をほぼフルに使った高速セクション、後半は手前にある広場のパイロンセクションで複数のターンをこなしてゴールという設定。関東以西は連日の酷暑で外に出るのが億劫になるくらいだが、晩夏の北海道は快晴でも最高気温が30℃に届かず、湿度も低くて爽やかな風が吹く心地よい2日間であった。決勝日は1本目が始まる頃で気温23℃、路温29℃。その後徐々に上がり、2本目には気温28℃、路温48℃まで上がる状況。そんな中、RE-12D TYPE Aを履くPNクラスのPOTENZA装着勢は、惜しくも優勝は逃したものの、PN1クラスの小林規敏（ロードスター／ブリヂストン）が3位、PN2クラスでは山野哲也（アバルト124スパイダー／ブリヂストン）が2位と、それぞれ表彰台の一角を占める活躍を見せた。RE-11Sも履けるSA/SAXクラス及びSCクラスのPOTENZA装着勢は、SA/SAX3クラスで渡辺公（NSX／ブリヂストン）が2位、安部洋一（RX-7／ブリヂストン）が3位に入る。SCクラスでは西原正樹（インプレッサ／ブリヂストン）が見事優勝し、表彰台の真ん中に立った。

＜SCクラス優勝、POTENZA RE-12D TYPE A 装着＞（改造範囲がかなり広い）
ダブルエントリーの関係でクラス最初の走者となった西原正樹（インプレッサ／ブリヂストン）。1本目はRE-11S WS3を履いて攻めたが、後続の3名の選手に抜かれて4位に甘んじる。しかし、タイヤ交換ができるSCクラスの利点を活かし、2本目にRE-12D TYPE Aを選択して3秒近いタイムアップを果たし、トップに躍り出る。後続の選手もタイムアップしてくるが、西原の出したタイムには届かず、西原の優勝となる。

●西原正樹選手コメント
「1本目はWS3で行きました。路温的にはWS3の守備範囲だったので問題ないはずだったのですが、この週末はクルマの調子がだんだん悪くなり、思うように走れない状況だったので4位のタイムしか出せませんでした。2本目はクルマの不調を修正し、タイヤも12Dに履き替えて行きました。かなり路温が上がった2本目でしたが、12Dは全く問題なく最後までグリップ力を発揮してくれました。何とか優勝はできたものの、クルマの調子が悪いのが心残りですね。次戦九州は得意なコースでもあるので、クルマをキッチリ仕上げて連勝を目指したいと思います。」