若武者、箕輪卓也がSUGOと筑波に続く3連勝を独走で達成

  • 開催場所:オートポリス
  • 開催日:2022年07月03日(日) 〜 2022年07月03日(日)
ロードスター・パーティレースⅢジャパンツアーシリーズ NDシリーズ Rd.3

7月3日、オートポリスでロードスター・パーティレースⅢの「ジャパンツアーシリーズ第3戦」が開催された。NDシリーズクラスは5月15日の北日本で最年少優勝記録を樹立した35号車・箕輪卓也が、1週間前の西日本で最年長優勝記録を更新したばかりの88号車・本多永一を従えての独走劇。20歳の若武者がジャパンツアーシリーズでの初優勝を飾るとともに、これで3連勝となった。


●予選
21年目を迎えたロードスター・パーティレースⅢが、ついに九州の地にも足を踏み入れた。この日、大分県のオートポリスでは「MAZDA FAN CIRCUIT CHALLENGE DAY 2002 in AUTOPOLIS」が行われ、ジャパンツアーシリーズ第3戦もメインイベントのひとつに組み入れられた。

エントリーはNDシリーズクラスに14台、NDクラブマンクラスに7台で、合計21台が混走で戦いに臨んだ。今回のシリーズクラスは全員が経験者だが、160号車の尾崎俊介は昨年NCシリーズに参戦(5戦)していたため、NDに乗り換えてからは今回が初出場となった。

前日までの好天から一転し、当日の天候は曇り。朝方のサーキット周辺は雨もパラついた。15分間の公式予選はオンタイムの9時25分から始まったが、気温23℃・路面温度29.6℃・湿度80%というのが手元の計測データだ。全長4674mかつ最大標高差が52mあるオートポリスにつき、先頭でコースに入った箕輪が最初にタイムを出すのに5分近くかかったが、そこで記録したタイムがコースレコードとなる2分21秒218。前日の練習走行時のベストから約2秒もタイムを削ってきた。

2番手タイムは1週間前の西日本シリーズでポールtoウインを果たした63歳の本多だが、タイムは2分22秒498。さらに81号車・瀧口智弘が2分23秒233、103号車の松尾康博が2分23秒286で続いた。そして予選5位と6位のタイムをクラブマンクラスの選手がマークしたため、シリーズクラスの入賞圏内となるグリッド4列目は、69号車の相澤康介と1号車の菊池峻斗が占めた。

●決勝
2022_0703-01285.JPG
この日のオートポリスは予選後にも雨が降って心配されたが、決勝前には空が少し明るくなってきた。直前のコースコンディションはドライで、気温25℃・路面温度32℃・湿度69%というデータをガレージで計測。

ほぼオンタイムの12時39分にローリングスタートで、7ラップ先のチェッカーを目指す戦いが開始。シグナルがレッドからグリーンに変わるまでは、全車が2列の隊列を維持しなければならず、もちろんスタートラインを越えるまでは前車を追い抜くこともできない。

このスタートで、2番グリッドの本多は加速が遅れ、先頭の箕輪には1.5秒のリードを許したが、後続でつっかえる形になった3番グリッドの瀧口に対しては1.0秒台のマージンを築いて2番手で通過。

以下、4番手の松尾からクラブマンクラスの松原と山根、そしてシリーズクラスの相澤と菊池という総合8位までの上位グループは各車の間隔が1秒以内ながらも、オープニングラップは同じ順位で戻ってきた。唯一その後方で、11番グリッドから2台を抜いて9位へ大きくジャンプアップしたのは尾崎俊介だった。

トップの箕輪は2周目に3.1秒、3周目に4.3秒、4周目に5.3秒と貯金を順調に増やして独走状態に。
2022_0703-00739.JPG

一方で2位の本多の後方に瀧口と松尾が接近。
2022_0703-01384.JPG
とくに4周目に入ると松尾の勢いが加速し、5周目には瀧口を完全にロックオン。続く6周目の1コーナーでインを差して3位に浮上した。もちろん瀧口も諦めずに追走するが、この2台がバトルしたことで、2位を走る本多が安全圏に入ることができた印象が強い。

スタートでジャンプアップした尾崎だが、じつはNDでサーキットを走るのはこの日が初めて。その後も快進撃を続けて、さらに3台をパッシング。最終的には5位まで順位を上げた。また、一度は後方グリッドのライバルに抜かれた相澤も諦めずに追いかけた結果、最終ラップの1コーナーで相手のミスを誘って入賞圏内のシリーズ6位に復帰したことも報告しておきたい。

順位を整理すると、トップチェッカーでNDシリーズ優勝が箕輪。
_A9P1247.JPG

続いて2位の本多と3位の松尾が表彰台に立った。以下、4位の瀧口、5位の尾崎、6位の相澤までが入賞だ。
2022_0703-03395.JPG

箕輪はこれで北日本シリーズ第2戦(5月15日)から東日本シリーズ第2戦(5月22日)、そして今回のジャパンツアー第3戦と3戦連続の総合優勝となった。

_K8A0151.JPG

●優勝した箕輪選手コメント
 「昨日初めて走ったサーキットでポールtoウインできたことで、少しは成長できたかと思います。じつは残りのジャパンツアーも富士以外は未経験なのですが、それよりも9月の東日本の第3戦に集中したいというのが本音です」
タイヤについては
 「自分はリアを動かすスタイルだと思っていますが、決勝は3周目からそのリア2輪が苦しくなってきて、前回の筑波のようにタイムを揃えることができなかったのは反省材料です」

ちなみに第3戦を終えて、ジャパンツアーシリーズのランキングは混戦に拍車がかかった。シリーズ8位だった16号車の上田純司が今回欠場の梅田 剛(116号車)に38ポイントの同点に追い付き、本多と松尾も32ポイントで3位タイに並んでいる。全6戦中4戦の有効ポイント制のため、シリーズの行方はまだ予断を許さない状況だ。

ジャパンツアーシリーズの次の戦いは、少しインターバルが開いて、9月24日に静岡県の富士スピードウェイで第4戦が行われる。またパーティレースの次戦は8月21日、岡山国際サーキットで西日本シリーズ第3戦が開催予定だ。

2022_0703-03211.JPG

レース結果

コース:オートポリス

[NDシリーズ]

決勝

  • 開催日:2022/07/03
  • 天候:Cloudy
  • 路面:Dry
  • 決勝出走:14
  • 完走:14
  • (4.674km x 7laps = 32.718km)
順位 No ドライバー タイヤ チーム マシン シャシー エンジン 周回数 Delay(Lap) ベストタイム ベストラップ タイム
1 35 箕輪 卓也 BS Bridgestone ミノワファクトリーロードスター 7 16'45.235
2 88 本多 永一 BS Bridgestone LEG Eds ロードスター 7 16'53.263
3 103 松尾 康博 BS Bridgestone 密林雲ロードスター 7 16'54.622
4 81 瀧口 智弘 BS Bridgestone ALEX笑ってFWロードスター 7 16'55.669
5 160 尾崎 俊介 BS Bridgestone エリーヴレーシングロードスター 7 16'58.238
6 69 相澤 康介 BS Bridgestone KAMSP TCRロードスター 7 17'00.958
7 1 菊池 峻斗 BS Bridgestone IDSレイルガルフロードスター 7 17'01.580
8 16 上田 純司 BS Bridgestone 上伸物流 ロードスター 7 17'04.362
9 112 本山 賢一郎 BS Bridgestone 九州美包ロードスター メッカ 7 17'12.464
10 122 石川 純二 BS Bridgestone PLUM諏訪姫GIロードスター 7 17'18.812
11 58 桂 涼 BS Bridgestone サンデボーテG山根ロードスター 7 17'21.780
12 110 末金 孝夫 BS Bridgestone K-MAX電材一番ロードスター 7 17'25.860
13 71 登坂 紀 BS Bridgestone Moty'sJF☆ロードスター 7 17'26.083
14 170 桑野 祐希 BS Bridgestone e-ofiice ロードスター 7 17'26.504