本多永一が鮮やかにポールtoウイン。最多勝記録更新に王手!

  • 開催場所:岡山国際サーキット
  • 開催日:2022年06月26日(日) 〜 2022年06月26日(日)
ロードスター・パーティレースⅢ 西日本 NDシリーズ Rd.2

6月26日、岡山国際サーキットでロードスター・パーティレースⅢ西日本シリーズの第2戦が行われた。NDシリーズクラスは前年王者の88号車・本多永一が予選からライバルたちを圧倒。通算19勝目でパーティレースの最多勝利タイに並ぶとともに、自身の持つ最年長優勝記録をまた更新した。

●予選
第2戦のエントリーはNDシリーズクラスが14台、NDクラブマンクラスが10台で、クラブマンの3名が初参加。3月の合同テストでトップタイムを記録したシリーズの106号車・中川 徹が残念ながら欠場となり、23台での戦いとなった。

公式予選は9時25分からの15分間。この時間帯までのサーキット上空は曇り空で、気温23.9℃・湿度68%・路面温度30.2〜30.9℃というコンディションだった。序盤、先頭グループが約10台のダンゴ状態となって緊張感が漂ったものの、次第に各車の間が空いてクリーンなアタック合戦に突入していく。

ほぼ全車がひと巡りして、ラップモニター最上段に登場したのは前年王者の本多で、タイムは1分58秒455。さらに一昨年のチャンピオン、110号車の末金孝夫も1分58秒905で続いた。結局、最後まで59秒を切るタイムはこの2名だけでフロントローが確定。ちなみに本多は最終アタックでも1分58秒台を記録している。レンタルで参戦した開幕戦では5位と振るわなかっただけに、今回はマイカーで本来の調子を取り戻した気配だ。

3番グリッドを獲得したのは97号車の原山 怜。アタック1周目に1分59秒854で5番手につけると、次の周に59秒058までタイムアップ。さらに開幕戦では終盤の逆転劇でデビューウインを飾った26号車の織田祥平が59秒099を記録するが、蛇行による妨害行為で2グリッド降格のペナルティを受けてしまった。代わって4番グリッドを得たのが、東日本シリーズの開幕戦ウイナーである16号車・上田純司。そして3列目からは、45号車・黒原崇正と前述の織田という順番で決勝をスタートする。

●決勝
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予選終了後のサーキットはやや気まぐれな空模様で、晴れたり曇ったりを繰り返しながらも気温は徐々に上昇。決勝レースの直前には気温28.2℃・湿度58%・路面温度45.2〜46.2℃となった。15時38分にオールレッドの5連シグナルが消えてスタート。ポールシッターの本多はクラッチミートの直後にホイールスピンさせてしまい、少し加速が鈍るが立て直しに成功。2番グリッドの末金を引き連れて、3位以下を引き離しにかかった。
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というのも3番グリッドの原山が出遅れて、4番グリッドの上田に1コーナーで並ばれてしまったからだ。ただ、ここでアウト側だった原山がサイドbyサイドのまま粘り切ったことが、その後のレース展開に大きく影響した。次の2コーナーは逆に原山がイン側となるため、アトウッドまでに3番手のポジションを再び確保することに成功。結局、上位4台はグリッド順通りにオープニングラップを通過した。5位には織田が、直前の黒原をかわしてひとつポジションを上げた。

この日の決勝、上位グループの順位は大きく動いた。まず2周目に入ると原山が勢いを取り戻し、本多と末金に追い付いてトップグループを形成。4位の上田はペースが上がらずに、織田が背後に迫る。勢いに勝る織田は3周目のダブルヘアピンで上田をパッシングして4位に。また、この3周目には原山も末金をロックオン。4周目の1コーナーでインを差して2位に浮上した。
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さらに織田は5周目に全体ファステストを更新して追い上げ、7周目の1コーナーで末金を抜き去って表彰台の圏内に入った。

こうした2位以下の激しい攻防をルームミラーから涼しい顔で眺めていたのが、そう本多だ。決勝中盤からは約1.5秒というマージンを確保して、今シーズンの初優勝へ盤石の走りを披露。トップチェッカーの本多は2016年の初参戦以来、これでパーティレース通算19勝目を達成。現在はマツダ・グラスルーツカテゴリーでインストラクターを務めている加藤彰彬と並ぶ最多勝タイ記録となるとともに、63歳5か月での勝利は自身の持つ最年長優勝記録を更新した。
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続くシリーズクラス2位は原山が獲得。開幕戦の3位表彰台から、また一歩上へのベストリザルト更新だ。3位は開幕戦でデビューウインを飾った織田で、2グリッド降格のペナルティを跳ね返す勝負強さを2戦目でも発揮した。以下、4位に末金、5位に上田という実力者が続き、混戦を抜け出した6位の56号車・小林太一までが規定により入賞となった。
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ちなみに今回の決勝レースは決勝に出場した22台中、ポールポジションと最後方の2台を除く19台に順位の変動があった。また第2戦を終えて西日本NDシリーズのリーダーは織田で35ポイント、同じく2位は原山が34ポイントで肉薄。3位の本多が32ポイント、4位の上田も30ポイントと、近年の各地区シリーズでは稀にみる激戦区となっている。

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●優勝した本多選手コメント
「スタートは自分としては失敗だったのですが、結果オーライでしたね。最初は末金さんと一緒に逃げようと思っていたら、思わぬ展開で、3周目くらいからは楽になりました。こうなったら来週のオートポリスで節目の記録を狙いたいですね」
タイヤについては
「今日の岡山は路温も路面も、タイヤには非常に厳しいコンディションでしたね。でも、そういう状況でもクリーンなバトルができるパフォーマンスは凄いと思います」


西日本シリーズの第3戦はここ岡山国際サーキットで、夏休み中の8月21日にスケジューリング。またパーティレースの次の戦いは早くも翌週の7月3日、大分県のオートポリスで「ジャパンツアーシリーズ」の第3戦が予定されている。21年目にしてついに、初めての九州上陸だ。

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レース結果

コース:岡山国際サーキット

[NDシリーズ]

決勝

  • 開催日:2022/06/26
  • 天候:Cloudy
  • 路面:Dry
  • 決勝出走:13
  • 完走:13
  • (3.703km x 8laps = 29.624km)
順位 No ドライバー タイヤ チーム マシン シャシー エンジン 周回数 Delay(Lap) ベストタイム ベストラップ タイム
1 88 本多 永一 BS Bridgestone LEG Eds ロードスター 8 16'08.236
2 97 原山 怜 BS Bridgestone RWR #5ロードスター 8 16'09.907
3 26 織田 祥平 BS Bridgestone MmマトゥーリNCロードスター 8 16'12.010
4 110 末金 孝夫 BS Bridgestone K-MAX電材一番ロードスター 8 16'14.249
5 16 上田 純司 BS Bridgestone 上伸物流 ロードスター 8 16'17.411
6 56 小林 太一 BS Bridgestone youサービスロードスター 8 16'20.097
7 61 杉野 治彦 BS Bridgestone キューブRガレージロードスター 8 16'20.498
8 45 黒原 崇正 BS Bridgestone HSR建具屋datロードスター 8 16'20.758
9 33 恵木 勇哉 BS Bridgestone プロフィLOVCAロードスター 8 16'23.741
10 67 鎌田 昌弘 BS Bridgestone Team634ロードスター 8 16'26.536
11 58 桂 涼 BS Bridgestone サンデボーテG山根ロードスター 8 16'28.623
12 99 藤井 義豪 BS Bridgestone MMエンジンロードスター 8 16'29.345
13 84 吉田 和成 BS Bridgestone NDロードスター 8 16'35.002