現役最年長ドライバー、関 裕が13年ぶりに勝利の美酒

  • 開催場所:筑波サーキット
  • 開催日:2022年10月30日(日) 〜 2022年10月30日(日)
ロードスター・パーティレースⅢ 東日本 NDクラブマン Rd.4

10月30日、ロードスター・パーティレースⅢの東日本シリーズ最終となる第4戦が茨城県の筑波サーキットで行われた。この日の第1レースとなったNDクラブマンクラスで主役を演じたのは、現役最年長のパーティレーサー。70歳1か月となる66号車の関 裕が、なんとポールtoウインで2009年7月以来、13年ぶりの優勝を果たした。

●予選
エントリー24台を集めたNDクラブマンクラスには、今回も2名の新しい仲間を迎えた。1号車の田中翔馬と2号車の篠 恭介で、もはやパーティレースではおなじみになったNIWAレーシングと稲富ガレージから、それぞれレンタルしての参戦だ。
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公式予選は9時05分からの15分間で、9時の時点では気温14.4℃/湿度62%/路面温度16.3℃というコンディションだった。2台が欠場したために22台がコースイン。まずリードしたのが今年第3戦まですべて2位という実力者、42号車の小林浩暢だった。最初のアタックで1分11秒575、次の周に1分11秒179までタイムアップ。

これに続いたのが198号車の山口 聡の1分11秒414と、115号車の川口眞輝の1分11秒916。4番手以降は1分12秒台だったが、4分20秒過ぎにアクシデントが発生した。なんと第2戦のウイナー、23号車の荒川 豊が第2ヘアピン手前でクラッシュしてストップ。この回収のために5分ほどの赤旗中断となったのだ。

残り8分で再開されるが、ここから上位陣は続々と1分12秒を切ってくる。まずは39号車の仲川昌宏が1分11秒871で先鞭をつけると、ベテランの66号車・関 裕が1分11秒076という好タイムで一気にモニター最上段へ。さらに181号車の横田大樹も1分11秒249、127号車の河合巧視も1分11秒426まで削ってきた。

整理すると、70歳の関が堂々のポールポジション獲得で、小林が2番手。これに横田と山口がグリッド2列目で続き、5番グリッドは河合、6番グリッドが仲川という順番だ。予選7位の川口までが1分11秒台となっている。関や小林、山口はすでに優勝を経験している上、横田や川口も複数の入賞歴を持つ実力者だけに、決勝も混戦は必至と思われる。

●決勝
第1レース、NDクラブマンの決勝は17分遅れての進行で12時32分にスタート。直前の12時30分には気温18.4℃/湿度41%/路面温度27.8℃というコンディションに変わった。予選でクラッシュした荒川は残念ながらリタイア届を出したため、21台でのバトルになった。

ポールポジションの関から上位5台は、グリッド順通りにオープニングラップを終えて戻ってきたが、小林から横田、山口、河合という5番手まではダンゴ状態。レース半ばの8周が終わるまで、先頭から河合までの差が2.0秒以内という接近戦だった。
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ただ後方では7番グリッドだった川口がスタートで上回り、ひとつ前の仲川を抜いて6位に浮上した。

とくに厳しかったのが、先頭の関を追い詰めた小林の猛チャージだ。12周目まではギャップが0.2秒台というほぼテールtoノーズ状態。
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ただ、そうした状況の中で、関は9周目と12周目に自己ベストを更新するラップを刻んだように隙を見せない。逆に横田と山口も差を詰めてきて、トップから4位までは最後まで約1秒という僅差のバトルが続いた。

当初はこれに食らいついていた河合は11周目の1コーナーで姿勢を乱してしまい、後続の川口と100号車の芹澤祥宏に先行を許してしまった。また最終戦に相応しく、中団から後方でも見せ場のあるバトルシーンが多く見られたことを報告したい。とくに8位から18位となった11名のドライバーたちのクリーンな戦いぶりには、順位の変動の有無に関わらず、ここで敬意を評しておきたいと思う。

結局、70歳1か月の関がNC時代以来、13年ぶりの優勝をポールtoウインで達成。すでに関は参戦するたびにNDロードスターでの最年長出場記録を更新し続けているが、これで本多永一が持っていた最年長優勝記録(63歳5か月)を大きく塗り替えた。
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続いた小林は今季の東日本NDクラブマンで全4戦とも2位フィニッシュという悔しくも珍しい記録を達成。
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一方で参戦2年目の横田は開幕戦の6位入賞から第2戦は5位、第3戦が4位と、ひとつずつ順位を上げての嬉しい初ポディウム獲得となった。以下、最速ラップを刻みながらの悔しい4位に山口、5位川口と6位芹澤までが入賞。芹澤は過去最高順位が7位だったので、初めての入賞だ。

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●優勝した関選手コメント
「大昔に勝った時より100倍厳しいレースだったけど、楽しかったです。ポールも取れたのが嬉しいよね。じつは来年、津々見友彦さんの最年長出場(NCでの71歳3か月)を NDで更新するのが目標だったんだけど、まさか“勝利”まで付くとは思ってなかったかも」
タイヤについては
「グリップは正直それなりだけど、それは全員同じじゃない。決勝も15ラップ目一杯じゃなくてどこかでセーブしたりと、頭を働かせないと勝てないのが面白いよね」

今シーズンのロードスター・パーティレースⅢもいよいよ終盤戦を迎えて、この週末からは4週連続の開催となる。次の戦いは11月5日の土曜日に岡山国際サーキットにて、ジャパンツアーシリーズの第5戦が西日本シリーズの最終戦とのダブルタイトルで行われる。



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レース結果

コース:筑波サーキット

[NDクラブマン]

決勝

  • 開催日:2022/10/30
  • 天候:Fine
  • 路面:Dry
  • 決勝出走:21
  • 完走:21
  • (2.045km x 15laps = 30.675km)
順位 No ドライバー タイヤ チーム マシン シャシー エンジン 周回数 Delay(Lap) ベストタイム ベストラップ タイム
1 66 関 裕 BS Bridgestone TAKECHAN・ロードスター 15 18'10.317
2 42 小林 浩暢 BS Bridgestone boobooロードスター 15 18'10.643
3 181 横田 大樹 BS Bridgestone クロノスPmGMロードスター 15 18'10.857
4 198 山口 聡 BS Bridgestone ユニバーサルツインロードスター 15 18'11.342
5 115 川口 眞輝 BS Bridgestone ユニバーサルツインロードスター 15 18'21.775
6 100 芹澤 祥宏 BS Bridgestone S☆ロードスター 15 18'22.172
7 127 河合 巧視 BS Bridgestone CB365ロードスター 15 18'24.814
8 39 仲川 昌宏 BS Bridgestone 岡本梨園ザク号ロードスター 15 18'29.122
9 113 高居 慎司 BS Bridgestone TRES ロードスター 15 18'29.398
10 83 石田 直樹 BS Bridgestone ISHIDA ロードスター 15 18'30.683
11 65 長谷川 敏一 BS Bridgestone NejiDas ロードスター 15 18'30.928
12 128 佐藤 喜洋 BS Bridgestone -Jin-ロードスター#128 15 18'34.653
13 114 相馬 勉 BS Bridgestone CRーロードスター 15 18'35.296
14 1 田中 翔馬 BS Bridgestone IDSレイルガルフロードスター 15 18'38.478
15 148 間下 博寿 BS Bridgestone -Jin-ロードスター#148 15 18'46.089
16 2 篠 恭介 BS Bridgestone CP和光モタスポ部ロードスター 15 18'46.752
17 12 松本 正弘 BS Bridgestone チーム テラモス ロードスター 15 18'50.879
18 28 大高 一乃 BS Bridgestone pttモタスポ部ロードスター 15 18'52.019
19 72 oki765 BS Bridgestone 72 ROADSTER 15 19'08.987
20 138 野村 純 BS Bridgestone -Jin-ロードスター#138 15 19'22.449
21 70 塚本 明善 BS Bridgestone おじじロードスター 15 19'24.290