6度目の王座に向け、本多永一が通算20勝目で発進
- 開催場所:岡山国際サーキット
- 開催日:2023年04月02日(日) 〜 2023年04月02日(日)
4月2日、岡山国際サーキットでロードスター・パーティレースⅢ西日本シリーズの第1戦が行われた。決勝はオープニングラップのアクシデントでSC導入となり、残り3周の短期決戦を制したのが88号車の本多永一。予選ではライバルを圧倒する速さを見せ、決勝ではスタート直後からの攻防で見事な技も披露。パーティレースの通算勝利数で単独トップとなる20勝目を挙げた。
◆予選
公式予選は9時15分からの15分間。本日は春らしい晴天に恵まれ、気温14℃/湿度46%/路面温度23.7℃というコンディションで、全車がアタックに入った。まず、1分57秒355でラップモニター最上段に登場したのは97号車の原山 玲。
続くアタック2周目も1分57秒581とタイムを揃えてきた。原山は昨年も開幕戦で3位、第2戦で2位とスタートダッシュを決めた若手の有望株だ。ところが、アタック2周目に見せたのが、88号車の本多永一。昨年は惜しくも王座を逃したが、この西日本シリーズではチャンピオン5回という実績を誇る名手だ。1分57秒174でトップを奪い返すと、1周のクーリングを挟んで1分57秒075まで刻んできた。結局、グリッド1列目はこの上位ふたりの序盤のアタックで決まった。
3番グリッドを獲得したのは、56号車の小林太一でベストタイムは1分57秒596。昨年の東日本チャンピオン、16号車の上田純司が1分57秒734でこれに続いた。さらに5番手の84号車・吉田和成までが57秒台で、6番グリッドの19号車・田中健太からは1分58秒台。ここからなんと、総合18位までの13台が、わずか1秒の間にひしめきあう計測結果となった。
◆決勝
8ラップで争う決勝レース直前のコンディションは、気温19℃/路面温度36.8℃/湿度34%。今日の日差しはそれほど強くなく、風も弱かったが、それでも路面温度は予選より10℃以上も跳ね上がっていた。予定よりわずかに遅れて、13時59分にオールレッドの5連シグナルが消えてスタート。
ポールシッターの本多の加速が今ひとつで、2 番グリッドの原山が2コーナーでは先行する。その後もオープニングラップではこの2台が何度かサイドbyサイド状態になり、まさに抜きつ抜かれつ。ダブルヘアピンもレッドマンで原山が前に出れば、ふたつ目のホッブスで本多が抜き返すという、いきなりの熱いバトルが演じられた。ところが、先頭集団のやや後方……10番手あたりで複数台が関係するアクシデントが、2コーナーで発生してしまう。狭いスペースで50号車と45号車、さらに45号車と110号車がそれぞれ交錯して接触。その結果、110号車の末金孝夫のマシンがスピンアウト。58号車の桂 涼はこれを避けるすべもなく、ほぼ向かい合って当たった様子だ。このアクシデントで結局、末金と桂のマシンがストップ。すかさずオフィシャルの判断でセーフティカーが導入された。つまり、わずか1周のバトルを終えた段階で、30台のマシンが隊列を組んでの走行になったのだ。ちなみに99号車の藤井善豪もクラッチトラブルのため、オープニングのリボルバーコーナーの先でマシンを止めてリタイアとなった。
先頭は本多で、もちろん原山が2番手。以下は4番グリッドだった上田がひとつポジションを上げて、逆に小林が一歩後退の4番手。さらにデビュー戦の61号車・米川直宏が2台をパスして5番手に浮上。田中がグリッドどおりの6番手という順番だ。以下、7番手に後退した吉田まで、シリーズクラスの上位陣が続くことになった。セーフティカーは5周目の後半でランプを消灯し、そのままピットレーンへ戻った。つまり、残り3ラップの超短期決戦となったのだが、その前に2番手につけている原山のペースが今ひとつ上がらない。先頭の本多がひとり大きくリードを広げた状態で、6周目からバトルが再開となった。さらに2番手の原山から田中までの5台が集団となり、7位の吉田以降とは大きくギャップが開くことになった。シリーズクラスの上位集団で順位が動いたのは、7周目のアトウッドから。上田の小さい失敗を小林が見逃すはずがなかった。素早く立ち上がって、長いストレートエンドまでに前に出て、総合の3位が入れ替わった。
さすがに3周のスプリント勝負では、それ以外のシリーズ上位入賞者たちのクラス順位には変動がなかった。
改めて整理すると、シリーズクラスの優勝は本多。以下、原山と小林がポディウムに登壇して、4位の上田と5位の米川、6位の田中までが入賞となった。本多はこれで通算20勝目となり、パーティレース最多勝利記録(従来は加藤彰彬と19勝タイで並んでいた)を更新。またデビュー戦の米川は6周目に記録した1分58秒679で、決勝中のファステストラップも獲得している。
優勝した本多選手コメント
「スタートはタイヤがグリップしてくれなかったです。でも1周目のバトルは楽しすぎて、セーフティカーが一瞬恨めしく思いました。再開前に差が開いたのも幸運でした」
西日本シリーズの第2戦はここ岡山国際サーキットで、6月11日にスケジューリングされている。またパーティレースの次の戦いは4月23日に宮城県のスポーツランドSUGOで開催予定。ここでは北日本シリーズの開幕戦と第2戦がダブルヘッダーで組まれると同時に、前者は2023年ジャパンツアーシリーズの第1戦とダブルタイトルマッチとなる。
MOTOR SPORTS
https://www.mazda.com/ja/innovation/motorsports/
ROADSTER NR-A
https://www.mazda.co.jp/cars/roadster/grade/nr-a/
MAZDA ROADSTER Party Race Ⅲ
https://www.party-race.com/
BRIDGESTONE POTENZA Adrenalin RE004
https://tire.bridgestone.co.jp/potenza/re004/
決勝
- 開催日:2023/04/02
- 天候:Fine
- 路面:Dry
- 決勝出走:18
- 完走:15
- (3.703km x 8laps = 29.624km)
順位 | No | ドライバー | タイヤ | チーム | マシン | シャシー | エンジン | 周回数 | Delay(Lap) | ベストタイム | ベストラップ | タイム |
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1 | 88 | 本多 永一 | BS | LEG Eds ロードスター | 8 | 20'21.187 | ||||||
2 | 97 | 原山 怜 | BS | RWR #5ロードスター | 8 | 20'23.029 | ||||||
3 | 56 | 小林 太一 | BS | youサービスロードスター | 8 | 20'23.780 | ||||||
4 | 16 | 上田 純司 | BS | 上伸物流 ロードスター | 8 | 20'25.625 | ||||||
5 | 61 | 米川 直宏 | BS | Mm絆ロードスター | 8 | 20'26.059 | ||||||
6 | 19 | 田中 健太 | BS | マ人倶楽部KMRロードスター | 8 | 20'26.399 | ||||||
7 | 84 | 吉田 和成 | BS | NDロードスター | 8 | 20'32.402 | ||||||
8 | 124 | 松田 友明 | BS | Matsudaロードスター | 8 | 20'36.660 | ||||||
9 | 50 | 八木 淳 | BS | 走環開PFロードスター | 8 | 20'39.527 | ||||||
10 | 45 | 黒原 崇正 | BS | HSR建具屋datロードスター | 8 | 20'42.988 | ||||||
11 | 125 | 村上 雄飛 | BS | ガレージ山根ロードスター | 8 | 20'43.483 | ||||||
12 | 59 | 村上 元気 | BS | ガレージ山根ロードスター | 8 | 20'49.895 | ||||||
13 | 187 | 頭井 与志範 | BS | midnight ロードスター | 8 | 21'08.645 | ||||||
14 | 146 | 岸 智裕 | BS | KRTKロードスター | 8 | 21'13.061 | ||||||
15 | 4 | 渡邊 敏康 | BS | T.WATANABロードスター | 8 | 21'24.324 | ||||||
- | 58 | 桂 涼 | BS | サンデボーテG山根ロードスター | 0 | DNF | ||||||
- | 99 | 藤井 義豪 | BS | Mmまっつんロードスター | 0 | DNF | ||||||
- | 110 | 末金 孝夫 | BS | KMAXやじま電機ロードスター | 0 | DNF |