参戦5年目の黒田行治が念願の初優勝!
- 開催場所:岡山国際サーキット
- 開催日:2023年08月20日(日) 〜 2023年08月20日(日)
8月20日、岡山国際サーキットでロードスター・パーティレースⅢ西日本シリーズの第3戦が開催。NDクラブマンクラスを制したのは60号車の黒田行治。2019年にレンタルで初参戦し、翌年には購入したマイカーに乗り換えたキャリアを持つ黒田が、ついに表彰台の一番高いところに登り詰めた。
■予選
ロードスター・パーティレースⅢの西日本シリーズ第3戦が8月20日に行われた。エントリー合計は24台だったが、NDクラブマンクラスは5台という少数精鋭。174号車の佐野哲也と272号車の菅田政宏は今回が初参加。三重県在住の佐野は鈴鹿方面のミニサーキットでスポーツ走行を楽しんでいたが、イコールコンディションのパーティレースに魅力を感じての参戦と聞いた。また菅田はサーキットからも近い津山市でオートショップカンダとシミュレーター施設を運営中。「このクルマは思ったより奥が深いというか、難しいですね」と感想を述べた。
なお、2回目の参戦を予定して前日からサーキットに姿を見せていた96号車の伊辺 剛だが、マシンも体調にも少し不具合が出たとのこと。大事を取って欠場を届けたため、クラブマンは4台での争いになった。さらに今回、NDシリーズクラスの18台に加えて、賞典外でマツダ車両開発本部所属の梅津大輔が参戦。梅津の乗る0号車にはモータースポーツ用に最適化した新制御技術「DSC-TRACK」の試作品に加えて、新しい駆動系技術を装備。実際のレーシング走行で性能を検証することを目的として、JAFからの承認も得ての混走となった。また従来はブラックの00号車だったが、4回目となる今回からレッドの0号車に車両もスイッチ。今年の後半に予定されている改良後のスペックに近い内容が搭載されているとのことだ。
公式予選は8時からの15分間。本日はいつもの「晴れの国」に戻って、パドックで計測した気温は35.9℃、湿度は61%と早くも“猛暑日”の条件をクリア。ただし路面温度は40℃前後にとどまっていた。予選の序盤、ルーキーながらドリフトも含むサーキット経験も豊富な菅田が2分01秒760でクラス首位の座をキープ。ところが今回の4名では唯一表彰台を経験している黒田が、アタック4周目に2分01秒646までタイムを削って逆転に成功。ただ総合では16位と17位ということで、決勝でもクラブマンはこの2名のマッチアップに要注目となった。さらに18番グリッドには前述の梅津。計測機材などで他のマシンよりはかなり重い0号車だが、バトルの中での検証にはもってこいのポジションで決勝に臨めることになった。
■決勝
決勝を迎えた岡山国際サーキットは、まさに灼熱のコンディション。照り返しの強いパドックで計測した気温は41.7℃、湿度は38%。路面温度はなんと58.6℃まで跳ね上がった。8ラップの決勝は13時29分に、オールレッドの5連シグナルが消えてスタートが切られた。
クラブマンクラスでは、16番グリッドの黒田と17番グリッドの菅田手というトップ2がともに無難にスタート。4周目までは1秒差以内での接近戦を演じていた。
ところが5周目のアトウッドで菅田がハーフスピンを喫してしまい、間に3台のシリーズクラスを挟むことになって勝負はここまで。実は黒田にとっては、いつも一緒に練習しているシリーズクラスの末金がポジションを落とした結果、すぐ前を走る展開になったことも吉と出た感じだ。規定により入賞は2位の菅田までだが、暫定表彰式にはクラス3位となった佐野も登壇した。
また賞典外で参加した梅津は重量面でのハンデもあり、さらに順位を争う他のマシンの邪魔をしないことを優先したため、オープニングラップではポジションをダウン。
しかしながら2周目には早くも19番手に浮上して、終盤はさらにペースをアップ。スターティンググリッドよりひとつ前に相当する17番目でチェッカーを受けて、7周の決勝で完走を果たした。「今回はとくに駆動系技術の検証で収穫が大きかったです。改良後のNR-Aでのサーキット走行に向けたセッティングに、今日のデータがお役に立てると思います」と手応えを語ってくれた。
参戦5年目で念願の初優勝を果たした黒田選手コメント
「課題のスタートが上手くいったのと、途中から末金さんが前にいたことで余計なことを考えずに走ることができました。最終戦は十勝で負けたライバルの高田さんと、もう一度クラブマンで決着をつけたいです」
タイヤについて
「実はあまり意識したことがないんです。でも日常使いからサーキットまで、履き替える必要性を感じないのは助かりますね」
ここ岡山国際サーキットでは11月4〜5日の週末の2日間、「MAZDA FAN FESTA 2023 IN OKAYAMA」が開催され、西日本シリーズの最終となる第4戦は4日の土曜日に組み込まれている。なお同大会は2023年のジャパンツアーシリーズの最終第7戦とのダブルタイトルだ。またパーティレースの次の戦いは9月24日の日曜日に、静岡県の富士スピードウェイでジャパンツアーの第6戦が開催予定だ。
MAZDA MOTOR SPORTS
https://www.mazda.com/ja/innovation/motorsports/
MAZDA ROADSTER NR-A
https://www.mazda.co.jp/cars/roadster/grade/nr-a/
MAZDA ROADSTER Party Race Ⅲ
https://www.party-race.com/
BRIDGESTONE POTENZA Adrenalin RE004
https://tire.bridgestone.co.jp/potenza/re004/
決勝
- 開催日:2023/08/20
- 天候:Fine
- 路面:Dry
- 決勝出走:4
- 完走:4
- (3.703km x 8laps = 29.624km)
順位 | No | ドライバー | タイヤ | チーム | マシン | シャシー | エンジン | 周回数 | Delay(Lap) | ベストタイム | ベストラップ | タイム |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 60 | 黒田 行治 | BS | kuro稲R_GYロードスター | 8 | 16'43.933 | ||||||
2 | 272 | 菅田 政宏 | BS | SimGoyaROADSYER | 8 | 16'49.631 | ||||||
3 | 174 | 佐野 哲也 | BS | プリプリプリティーロードスター | 8 | 17'24.422 | ||||||
4 | 201 | 山中 恭輔 | BS | コクピット55NDロードスター | 8 | 17'50.576 |