盤石のレース運びで山口 聡が3年ぶりの頂点へ
- 開催場所:筑波サーキット
- 開催日:2023年07月29日(土) 〜 2023年07月29日(土)
2023年のロードスター・パーティレースⅢも、いよいよ後半戦に突入。7月29日には東日本シリーズの第3戦が、茨城県の筑波サーキットで開催された。参加14台のNDクラブマンクラスを制したのは11号車の山口 聡。2020年の最終戦に続く2回目の優勝だが、この日は予選からライバルを圧倒。ほぼ完璧なポールtoウインの見事なレースぶりだった。
■予選
予選開始直前の9時のコンディションは気温32.7℃・湿度58%・路面温度46.5℃。同5分から15分間のタイムアタックは、このクラスで優勝経験のあるベテラン3名の鍔迫り合いで始まった。タイム順に42号車の小林浩暢が1分12秒221、23号車の荒川 豊が1分12秒272、11号車の山口 聡が1分12秒278という僅差。ただ小林と荒川はアタック2周目に短縮はならず、一度ピットに戻った。一方で山口は次の周に1分12秒199でトップに立つと、走行を継続。アタック4周目には1分11秒969と、唯一の11秒台でポールを確実なものにした。
一方でフレッシュな選手たちも反撃を開始。まずは昨年の東日本開幕戦でデビューした41号車の的場雅仁がアタック2周目に1分12秒229を記録してピットへ。次にルーキーイヤーで3戦目になる18号車の平井将貴も12秒台を連発し、一度ピットに戻ってからのアタック6周目に1分12秒224まで削り込むことに成功。さらに同じく3戦目の28号車・竹田和憲はアタック2周目の1分12秒245で5番手につけていたが、最後の最後に1分12秒143を記録。これで最前列の2番グリッドまでジャンプアップした。
山口と竹田がフロントロー。以下、小林と平井が2列目。さらに的場と荒川が入賞圏内となる3列目で決勝をスタートする。見事なほどにベテランと2年生以下のマッチアップとなった。なおエントリーは15台だったが、初参加の予定だった120号車の森 和郎は残念ながら車両の準備が間に合わず欠場。車名「はじめてのロードスター」は、また次の機会に持ち越しとなった。
■決勝
直前の11時30分のコンディションは気温35.9℃・湿度44%・路面温度58.9℃。この過酷な数字を見ると、1週間前の十勝のレースが、いかに恵まれていたかを痛感した。さて、15ラップの決勝は11時46分にスタート。
その直後、キャリアの浅い二人の選手に試練が待っていた。竹田は小林と平井に抜かれて2ポジションのダウン。的場は荒川にかわされて6位でオープニングラップを通過。これで山口→小林→平井となった上位3台が少しリードを広げる一方で、その後方では荒川が竹田をロックオン。
3周目には荒川が前に出るが、これは走路外走行による反則行為と判定され、ドライブスルーのペナルティが提示された。
今日の山口は、ほぼ盤石だった。6周目にリードを0.817秒差まで広げると、9周目から1秒以上に。唯一、13周目の最終コーナーで飛び出しかけて失速し、小林に一瞬0.261秒差まで詰め寄られるが、すぐに建て直すことに成功した。むしろ緊張感があったのは、小林と平井が繰り広げた2位争いの方だろう。
粘り切った小林も見事だったが、大学を卒業したばかりの平井の成長も素晴らしい。前回が6位で初入賞から、今回は表彰台にまで到達。
次戦以降が楽しみだ。以下、4位に竹田、5位に的場と続き、6位にも175号車の中村公一が2019年のデビュー以来、初めての入賞となった。
2020年の最終戦を逆転で制して以来、3年ぶりに優勝した山口選手はアフターパーツの世界では有名な「ブリッツ」を率いる社長というプロフィールも持つ。
自社のパーツを装着して速くすることのできないパーティレースに参戦する意義を問うと、「ズルできないからに決まっています」と明快。「ユニバーサルツインの稲垣さんが、走りやすいセットを見つけてくれたんです」とサーキット門前の名匠への感謝のコメントが続いた。
タイヤについて
「コスパは抜群だね。グリップのいいところを探して使わないといけないので、練習になります」
ロードスター・パーティレースⅢの東日本シリーズの最終となる第4戦は10月29日の日曜日、ここ筑波サーキットでの開催を予定。また、パーティレースの次の戦いはジャパンツアーシリーズの第5戦で、8月13日の日曜日に大分県のオートポリスで行われる。
MAZDA MOTOR SPORTS
https://www.mazda.com/ja/innovation/motorsports/
MAZDA ROADSTER NR-A
https://www.mazda.co.jp/cars/roadster/grade/nr-a/
MAZDA ROADSTER Party Race Ⅲ
https://www.party-race.com/
BRIDGESTONE POTENZA Adrenalin RE004
https://tire.bridgestone.co.jp/potenza/re004/
決勝
- 開催日:2023/07/29
- 天候:Fine
- 路面:Dry
- 決勝出走:14
- 完走:14
- (2.045km x 15laps = 30.675km)
順位 | No | ドライバー | タイヤ | チーム | マシン | シャシー | エンジン | 周回数 | Delay(Lap) | ベストタイム | ベストラップ | タイム |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 11 | 山口 聡 | BS | ユニバーサルツインロードスター | 15 | 18'26.115 | ||||||
2 | 42 | 小林 浩暢 | BS | boobooロードスター | 15 | 18'26.675 | ||||||
3 | 18 | 平井 将貴 | BS | イナガキひらい歯科ロードスター | 15 | 18'27.051 | ||||||
4 | 28 | 竹田 和憲 | BS | CP和光三差製作所ロードスター | 15 | 18'29.572 | ||||||
5 | 41 | 的場 雅仁 | BS | gssロードスター | 15 | 18'34.805 | ||||||
6 | 175 | 中村 公一 | BS | モクモクロードスター | 15 | 18'46.416 | ||||||
7 | 298 | 齋藤 稜 | BS | K.A.MSPロードスター | 15 | 18'48.427 | ||||||
8 | 27 | ISHIKAWA | BS | TCRパニパニロードスター | 15 | 18'49.637 | ||||||
9 | 135 | ZAWADZKI LUKASZ PAWE | BS | MALUSAKAロードスター | 15 | 18'53.314 | ||||||
10 | 115 | 川口 眞輝 | BS | ユニバーサルツインロードスター | 15 | 18'53.714 | ||||||
11 | 23 | 荒川 豊 | BS | ホーショーロードスター | 15 | 18'54.021 | ||||||
12 | 12 | 古澤 巌 | BS | チーム テラモス ロードスター | 15 | 18'59.666 | ||||||
13 | 172 | 石田 淳 | BS | iCraft黒NDロードスター | 15 | 19'01.120 | ||||||
14 | 74 | 黒木 寿成 | BS | Toshi73ロードスター | 14 | 19'12.406 |