森本進一が2勝目を挙げるも、シリーズ争いは混迷
- 開催場所:筑波サーキット
- 開催日:2023年07月29日(土) 〜 2023年07月29日(土)
2023年のロードスター・パーティレースⅢも、いよいよ後半戦に突入。7月29日には東日本シリーズの第3戦が、茨城県の筑波サーキットで開催された。参加13台のNCシリーズを制したのは168号車の森本進一。今季2勝目となるが、残念ながら接触でノーポイントに終わってしまい、チャンピオン争いは混迷の極みとなった。
■予選
今季のNCシリーズは2019年の参戦以来、出場した全戦で勝っている井尻 薫がスーパー耐久レースとのバッティングで2戦のみの参加予定。開幕戦は連勝記録をさらに更新したが、第2戦に続いてこの週末もオートポリスに遠征中のため、姿を見せていない。つまり「鬼の居ぬ間にどれだけポイントを稼げるか?」が、今回もNCシリーズの実力者たちには大切なポイントになった。
予選は9時25分からの15分間。9時30分時点のコンディションは気温33.1℃・湿度55%・路面温度48.1℃と、厳しさを増している。最初のアタックで目安となる1分10秒台に入れてきたのは5名。13号車の田宮 駿が1分10秒199と頭ひとつ抜け出す。そして2番手となるタイムが1分10秒454。これを139号車の新田孝太郎と、第2戦で優勝した168号車の森本進一がアタック1周目に記録。結局これ以降、上位陣のタイムは更新されなかった。となると、予選で1000分の1秒まで同タイムの場合は「早く記録した方を上位とする」という規定があるため、新田が2番グリッド、森本が3番グリッドとなった。以下、2018年の東日本チャンピオン、7号車の佐久間行雄が1分10秒463で続き、森本と同じチームの163号車・石浜一樹が1分10秒528。6番手にはクラスの紅一点、15号車の亀山晃代が1分11秒001で続いた。
■決勝
決勝レースは12時21分にスタート。
このオープニングラップでの攻防は、パーティレース史上に刻まれる名勝負ではないだろうか? やや出遅れた田宮に対して、ダッシュ鋭く並びかけた新田だが、1コーナーではアウト側に自分がいるために無理はしない。田宮に十分なスペースを残したまま、続く第1ヘアピンまでサイドbyサイドで並走。さすがに、そこからの立ち上がりでは今度はイン側にいる新田に田宮も進路を譲った。1周目ではその後、3番グリッドだった森本が田宮をかわして2位に浮上。スタートは大失敗だったという森本だが、前述のバトルがあったおかげで先頭集団に戻れたのは幸運だった。勢いを増した森本は新田をもロックオン。3周目通過時点では同タイムの横並びで通過し、1コーナーの進入でインを奪ってトップに立った。
決勝では森本のペースが一枚上手で、その後はリードを急ピッチで拡大。8周目に3.242秒差となったあたりで、勝負が決まった感じがあった。
逆に最後まで面白かったのが、新田と田宮の2位争い。
終盤はこれに佐久間と石浜も追いついてきて、4台が数珠繋ぎ状態になってのバトルに発展した。
さらに6位となった亀山の背後に、レース中盤から104号車の内海由多加、183号車の長坂圭一郎、62号車の松浦俊一という3台が接近。入賞対象が6位までということで、誰も諦めることなくバトルを延々と展開。
この4人の中では唯一優勝経験のある亀山の戦いぶりは見事だった。
優勝は森本で、第2戦に続く連勝だ。表彰台には新田と田宮の順で上がり、4位の佐久間から5位の石浜、6位の亀山までが入賞となった。なお石浜にはスタート前のグリッドでの作業に違反があり、5秒のタイムペナルティを受けたが、実際の順位に影響は出なかった。
そして問題は優勝した森本と田宮の間に接触があり、この両名にシリーズポイントが与えられなかったことだ。これにより、第3戦を終えた時点で2023年の東日本NCシリーズをリードするのは、35ポイントの石浜。さらに新田が34ポイント、田宮が32ポイント、佐久間が30ポイントで続いている。20ポイントで5位タイの森本と井尻にも数字上の可能性は残っているが、現実的には佐久間までの4名にチャンピオン候補が絞られたと言っていいだろう。
優勝した森本選手コメント
「今日は予選もスタートも失敗でしたが、新田さんのおかげでチャンスをもらいました。予選のセカンドベスト以降は自分が速かったこともあり、前に出てからは不安なかったです」
タイヤについて
「今日は予選の後、前後を入れ替えたのが成功でした。長持ちするのは嬉しいのですが、想定より多い本数を保管することになって置き場所に困り、嫁に怒られているのが悩ましいです(苦笑)」
ロードスター・パーティレースⅢの東日本シリーズの最終となる第4戦は10月29日の日曜日、ここ筑波サーキットでの開催を予定している。
MAZDA MOTOR SPORTS
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MAZDA ROADSTER NR-A
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決勝
- 開催日:2023/07/29
- 天候:Fine
- 路面:Dry
- 決勝出走:13
- 完走:12
- (2.045km x 15laps = 30.675km)
順位 | No | ドライバー | タイヤ | チーム | マシン | シャシー | エンジン | 周回数 | Delay(Lap) | ベストタイム | ベストラップ | タイム |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 168 | 森本 進一 | BS | Moty's戦略Pロードスター | 15 | 18'06.744 | ||||||
2 | 139 | 新田 孝太郎 | BS | ガレージ123ロードスター | 15 | 18'12.935 | ||||||
3 | 13 | 田宮 駿 | BS | TCR-Ft-Tpロードスター | 15 | 18'13.105 | ||||||
4 | 7 | 佐久間 行雄 | BS | TCR012ロードスター | 15 | 18'14.045 | ||||||
5 | 163 | 石浜 一樹 | BS | ELEVレーシングロードスター | 15 | 18'19.468 | ||||||
6 | 15 | 亀山 晃代 | BS | ひまわり画材R&Tロードスター | 15 | 18'22.773 | ||||||
7 | 104 | 内海 由多加 | BS | おりこう堂ロードスター | 15 | 18'23.362 | ||||||
8 | 183 | 長坂 圭一郎 | BS | GENDAIオイルロードスター | 15 | 18'23.786 | ||||||
9 | 62 | 松浦 俊一 | BS | 小原笑店レーシングロードスター | 15 | 18'24.144 | ||||||
10 | 85 | 本田 真哉 | BS | 自己研鑽BSロードスター | 15 | 18'47.142 | ||||||
11 | 64 | 古田 健二 | BS | ユビアデグラシア!ロードスター | 15 | 18'48.722 | ||||||
12 | 156 | 保科 大樹 | BS | テックMS☆ロードスター | 15 | 18'57.630 | ||||||
- | 3 | 三谷 貴一郎 | BS | 松鵠会ROADSTER | 6 | DNF |