連勝街道の井尻 薫が15周の圧勝劇で魅了
- 開催場所:筑波サーキット
- 開催日:2023年05月05日(金) 〜 2023年05月05日(金)
5月5日、筑波サーキットでロードスター・パーティレースⅢの東日本シリーズが開幕。出走16台だったNCシリーズクラスでは2019年の参戦以来、出場した全戦で優勝を果たしている86号車の井尻 薫が予選からライバルたちを圧倒。その一方で、2位を争うバトルは熾烈を極めた。
岡山の西日本シリーズ、SUGOの北日本シリーズに続いて、いよいよ茨城県の筑波サーキットでも東日本シリーズが開幕。2018年から「筑波サーキット・カーフェスティバル(筑フェス)」と名称をリニューアルしているが、その37年前から「オールドナウ・カーフェスティバル」として、こどもの日恒例のイベントの中での開催だ。パーティレースにとっても21年前のこの日から歴史を刻んできた記念日でもある。今回のエントリーは東日本シリーズでは過去最多となる合計79台。NCシリーズは17台だったが、1台が欠場して16台での戦いとなった。この組にも今回、157号車・保科大樹/163号車・石浜一樹/166号車・荒川智弘の3名がデビューを飾った。ちなみに荒川は筑波のTTC1400シリーズで、無傷の4連勝を果たしたディフェンディング・チャンピオン。ただし前輪駆動のSタイヤ装着車からの乗り換えにつき、やや苦しんでいる様子がうかがえた。
◆予選
NCシリーズの予選は8時40分からの15分間。まず、168号車の森本進一が1分9秒706でモニター最上段に登場。次にルーキーながら4月11日の合同テストでトップタイムを記録した石浜が、1分9秒793から連続アタックで1分9秒682まで削って逆転した。さらにスーパー耐久のNOPROチームでも活躍する156号車・西澤嗣哲も10秒の壁を破る1分9秒966を記録。予選開始から8分が過ぎて、この3台がピットで待機に入る頃、入れ替わるように残る有力ドライバー3名がアタックを開始した。まずは井尻が9分過ぎに1分9秒015を一発で決めてすぐにピットイン。そして井尻が欠場した昨年の第3戦で優勝した195号車の中島優太が3周連続でアタックに入るも、ベストが1分9秒878と不本意なタイムでクーリングに入る。さらに13分になろうかという頃、13号車の田宮 駿が1分9秒811で4番手となる。そしてチェッカー寸前に最後のアタックに入った中島が出したタイムが1分9秒717。田宮を逆転して2列目に滑り込んだ。
◆決勝
今回は第2レースとなるNCシリーズの決勝は11時42分にスタート。11時30分の時点でのコンディションは、気温26.4℃/湿度42%/路面温度48.1℃に変わった。ポールポジションの井尻はスタートから快調に飛ばし、1周目に2.253秒という大きなリードを奪う。
さらに4番グリッドだった中島が1コーナーから果敢にオーバーテイクを狙い、第1ヘアピンからダンロップで1台を、さらに最終コーナーまでにもう1台をパスして2位で戻ってきた。以下、3番手にはグリッド通りの森本、これに田宮と西澤が続き、ルーキーの石浜は4つ順位を落として6位でオープニングラップを通過した。ただ、ここから数周は2位から6位までがダンゴ状態。そして5周を過ぎると集団がふたつに割れて、中島から田宮までの3台と、西澤と石浜の2台のバトルに変わった。
ここで順位が動いたのは後者で、6周目には石浜が西澤を抜き返して5位まで挽回した。ただ、井尻の独り旅だけは変わらなかった。3周目から3秒台、6周目からは5秒台とリードを拡大。10周目からは6秒台と貯金は増える一方。ファイナルラップにはついに7.796秒差という圧勝劇でチェッカーを受けた。
中島、森本、田宮の3台によるバトルは最後まで目が離せない攻防が続いたが、順位変動には至らず。森本までが表彰台を獲得し、
以下は田宮、石浜、西澤までが入賞となった。なお、残念ながら中島と森本の間に接触があったために、両者にシリーズポイントは与えられない。
優勝した井尻選手コメント
「今日は暑かったですが、序盤から少しプッシュして頑張りました。今年は残り3戦のうち1回しか出られない予定なのが残念ですが、秋まで首を長くして待つことにします」
タイヤについて
「熱くなるとパフォーマンスが下がるので、なるべくそうならないように気を使いました」
MAZDA MOTOR SPORTS
https://www.mazda.com/ja/innovation/motorsports/
MAZDA ROADSTER NR-A
https://www.mazda.co.jp/cars/roadster/grade/nr-a/
MAZDA ROADSTER Party Race Ⅲ
https://www.party-race.com/
BRIDGESTONE POTENZA Adrenalin RE004
https://tire.bridgestone.co.jp/potenza/re004/
決勝
- 開催日:2023/05/05
- 天候:Fine
- 路面:Dry
- 決勝出走:16
- 完走:16
- (2.045km x 15laps = 30.675km)
順位 | No | ドライバー | タイヤ | チーム | マシン | シャシー | エンジン | 周回数 | Delay(Lap) | ベストタイム | ベストラップ | タイム |
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1 | 86 | 井尻 薫 | BS | e-Jan ロードスター | 15 | 17'43.467 | ||||||
2 | 195 | 中島 優太 | BS | TCR ロードスター | 15 | 17'51.263 | ||||||
3 | 168 | 森本 進一 | BS | Moty'sロードスター | 15 | 17'51.596 | ||||||
4 | 13 | 田宮 駿 | BS | TCR-Ft-Tpロードスター | 15 | 17'51.984 | ||||||
5 | 163 | 石浜 一樹 | BS | ELEVレーシングロードスター | 15 | 17'53.325 | ||||||
6 | 156 | 西澤 嗣哲 | BS | テックMSロードスターCE | 15 | 17'59.766 | ||||||
7 | 139 | 新田 孝太郎 | BS | ガレージ123ロードスター | 15 | 18'01.555 | ||||||
8 | 62 | 松浦 俊一 | BS | 小原笑店レーシングロードスター | 15 | 18'03.556 | ||||||
9 | 15 | 亀山 晃代 | BS | ひまわり画材R&Tロードスター | 15 | 18'05.008 | ||||||
10 | 7 | 佐久間 行雄 | BS | TCR012ロードスター | 15 | 18'05.259 | ||||||
11 | 3 | 三谷 貴一郎 | BS | 松鵠会ROADSTER | 15 | 18'10.145 | ||||||
12 | 104 | 内海 由多加 | BS | おりこう堂ロードスター | 15 | 18'10.634 | ||||||
13 | 166 | 荒川 智弘 | BS | つなぎてプロセスロードスター | 15 | 18'15.315 | ||||||
14 | 157 | 保科 大樹 | BS | テックMS☆ロードスター | 15 | 18'15.871 | ||||||
15 | 199 | 佐多 雄二 | BS | CB365ロードスター | 15 | 18'16.498 | ||||||
16 | 64 | 古田 健二 | BS | 新しい景色へ?ロードスター | 15 | 18'21.682 |