3連勝の石塚崇宣がまさかの総合トップチェッカー

  • 開催場所:スポーツランド菅生
  • 開催日:2023年10月14日(土) 〜 2023年10月14日(土)
2023年ロードスター・パーティレースⅢ 北日本シリーズRd.3 NDクラブマン

10月14日、宮城県のスポーツランドSUGOでロードスター・パーティレースⅢの北日本シリーズ第3戦が行われた。今回は出走3台となったNDクラブマンクラスだが、4月の開幕ダブルヘッダーを連勝した2号車の石塚崇宣が予選から絶好調で、総合2位のポジションを獲得。さらに決勝でもシリーズクラスのポールシッターの背後を常に脅かしたのち、ファイナルラップの大逆転でトップチェッカーを受ける快挙を達成した。

◆予選
10月も半ばとなったSUGOの朝方は、少し肌寒さを感じるほど。上空には青空が広がり、雨の気配はなかった。北日本シリーズは4月23日のダブルヘッダー以来なので、ほぼ半年ぶりの戦いだ。エントリーはNDシリーズが10台、NDクラブマンが3台の合計13台で混走の予定だったが、シリーズの1台がリタイア届けを出したため、12台が予選に臨んだ。
公式予選は8時35分からの20分間。気温13℃・湿度77%・路面18.6℃というコンディションで始まった。序盤は予想通り、シリーズクラスの実力者たちが1分47秒台の後半で上位を占めたが、石塚が一時1分47秒515で全体のトップに立った。すかさず、シリーズクラスの2名が反撃を開始。第2戦ウイナーの34号車・菊池仁が1分47秒257で上回り、さらに福島在住の31号車・和光博紀が1分47秒236と削ったところで、残り10分となった。ところが、このトップ3のタイムを誰も更新できない状況が続き、残り5分を切ったところで突き抜けたのが石塚で、タイムは1分47秒094。4月の開幕戦ダブルヘッダーでは今回と違う37号車をレンタルして臨み、見事にクラブマンで2連勝を飾った逸材が輝いた。
しかし、その約1分後、それまで4番手だった281号車の久米田昴が1分46秒717を記録。もちろん久米田もシリーズクラスで、開幕戦はクラス7位ながら第2戦で同2位を得て、現在はランキング2位という実力者だ。結局、上位4台は前述のタイムでグリッドが確定。石塚は最前列イン側の2番グリッドから決勝に臨むことになった。なお、残るクラブマンクラスの2名では23号車の荒川豊が1分49秒296で総合では10番手。69号車の酒井仁は1分52秒台と苦しんで、最後尾の12番グリッドからの巻き返しを狙うことになった。

◆決勝
北日本シリーズ第3戦の決勝は9ラップでの争いで、11時49分にスタートが切られた。
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陽が高くなるに連れて少し汗ばむほどになり、気温20℃・湿度49%・路面39℃というコンディションに変わった。フロントローの2台=シリーズの久米田と石塚は、ともに無難にスタートを決めて、0.787秒という僅差でオープニングラップを戻ってきた。この差は3周目までは0.7秒台だったが、総合3位とのギャップは2周目以降広がり、クラス違いのマッチレースの様相となった。
どうやらコースの前半は石塚がやや速く、後半の2セクターは久米田が上回るという状況。4周目以降、その差は0.412秒→0.518秒→0.324秒→0.377秒へと縮まり、緊迫した状況が続いた。その間、シリーズの久米田が接触のリスクを回避しようと少しスペースを残した影響で、石塚もこれに同調。総合3位に浮上していた同じくシリーズの28号車・普勝崚が漁夫の利を得て、7周目終了時点で石塚に対して0.284秒差に接近。つまり三つ巴での争いに変化していった。
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実は写真を見ればわかるように、石塚の2号車と普勝の28号車は同じ「ガレージ・イナトミ」のレンタルというチームメイト同士。先日の富士のレースでは、2号車だったクラブマンの鷲尾拓未が、この日は28号車に乗ってシリーズに出た石塚を一時先に行かせるというチームプレーを見せていた。ところが今回、稲富監督の指示は「クラス違いでもガチンコ勝負!」だった。もちろん石塚自身も普勝に譲る気はなく、前を行く久米田だけを追ってファイナルラップに突入した。
ところが、もはやこれまでと思われたSPアウトコーナーで、久米田が3速から4速へという操作でまさかのミス。本人曰く1秒近くのロスで、当然だが立ち上がりの加速は明らかに鈍ってしまい、スリップから抜け出した石塚がアウト側から先行。わずか0.092秒だが、石塚が先頭でチェッカーフラッグを受けることになった。
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2016年から開催されているロードスター・パーティレースⅢの混走レースで、クラブマンクラス選手の総合での最高順位は2位。2021年の西日本シリーズ開幕戦で山根正和が記録しているが、今回はそれを更新しての快挙達成だ。
なおクラブマンの2位は荒川で、同じく3位は酒井が、グリッド通りの総合順位で続いた。
昨年は北日本の第2戦と第4戦で優勝した荒川だが、今回は不本意な結果に終わった。
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また酒井は86/BRZレースで活躍していたキャリアを持つが、ロードスターに乗り換えてからは調子の波が今ひとつとのこと。今回は出走3台のため、優勝した石塚のみが表彰対象だが、恒例により荒川と酒井もポディウムには登壇し、シャンパンファイトを楽しんだ。
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優勝した石塚選手コメント
「以前に富士のレースで似たような状況があったので、それを思い出しながら走っていました。最高に嬉しいです」
最終戦について
「シリーズの方のポイントに影響したくないので、自分としてはクラブマンでエントリーしようと思っています」
タイヤについて
「今回ほとんど新品で臨みました。少し使い込まないとダメだと思っていたのですが、そんなことはないとわかりました」

北日本シリーズの最終(第4)戦は秋も深まった11月25日の土曜日に、ここSUGOで開催される。またパーティレースの次の戦いは10月29日の日曜日、茨城県の筑波サーキットで東日本シリーズの最終となる第4戦が予定されている。

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