2021年王者の南澤拓実が貫禄のポールtoウイン

  • 開催場所:鈴鹿サーキット
  • 開催日:2024年09月28日(土) 〜 2024年09月28日(土)
2024年ロードスター・パーティレースⅢ ジャパンツアーRd.5 NDシリーズ

三重県の鈴鹿サーキットで9月28日の土曜日、ロードスター・パーティレースⅢジャパンツアーシリーズの第5戦が行われた。2002年に始まったパーティレースだが、F1日本グランプリも行われる鈴鹿では初めての開催だ。この記念すべき一戦を制したのは105号車の南澤拓実。今シーズンの2勝目を鮮やかなポールtoウインでつかみ取った。

●予選
今回のエントリー台数は、NDシリーズが27台、NDクラブマンが11台の計38台。
この鈴鹿では初開催ということもあり、シリーズ出場には今年の各シリーズで5点以上のポイントを獲得していることが求められ、またクラブマンにも今年のパーティレースで2回以上の完走実績が条件となっているため、初参加のドライバーは今回に限ってはいない。
公式予選は8時30分からの20分間。天候は曇りで、直前のパドックで計測したコンディションは気温26℃/湿度63%/路面温度28℃となっていた。
まずはジャパンツアー前戦の十勝で3位表彰台をゲットした186号車の勝木崇文が、2分43秒888というタイムでモニター最上段に躍り出た。続いてしばらくの間、次の欄に表示されていたのが28号車・普勝 崚の2分44秒599だったから、勝木のタイムが素晴らしいことがわかる。シリーズクラスの実力者たちは43秒台を目指してアタックを継続。また予選が始まってすぐに1コーナー付近で雨がぱらついたが、幸いにしてすぐに止み、路面にも影響はなかったとのことだ。
そして予選の時間も半ばが過ぎる頃、南澤が3周連続で渾身のアタックを見せた。タイムは2分44秒061から43秒538、そして43秒601で最後こそ惜しくも更新はならず。
これで暫定トップに浮上した。南澤は2021年にマツダカップを獲得した歴代チャンピオンのひとりで、筑波で開催された今年のジャパンツアー第2戦でも優勝している実力者だ。
最後の最後、6周目に2分43秒861まで削って2番グリッドを獲得したのが、ポイントリーダーの35号車・加藤達彦。開幕戦と第3戦で2位に入り、残る2戦も4位でフィニッシュする安定ぶりが際立っている若者だ。
これで勝木は予選では3番手となったが、4番手に食い込んだのは288号車の山根正和。タイムはアタック4周目に記録した2分43秒929で、ここまでが 44秒の壁を破ったことになる。
以下、63号車の吉田恭将と54号車の三宅陽大という、ランキング3位と4位の実力者がグリッド3列目という入賞圏内で決勝をスタートする。
一方で開幕戦SUGOと前戦の十勝を制したランキング2位の117号車・石谷豪志は2分44秒823がベストで、今回の予選では8番手。
さらにランキング5位で臨んだ2号車の関 豊は25位、同じく6位だった33号車の惠木勇哉も22位と予選では振るわず、決勝での巻き返しを期することになった。
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●決勝
8ラップの決勝レースはほぼオンタイム進行の13時09分に、ポールシッターの南澤がコントロールラインを通過して戦闘開始。
手元で計測した直前のコンディションは気温31.4℃/湿度46%/路面温度34.7℃で、雨の気配はなくなった。
1コーナーへは南澤に続いて加藤と勝木という上位陣はそのままの順位で進入していくが、加藤を先頭とする2番手以降は早くも混戦模様だ。
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その中では5番グリッドだった吉田の勢いがよく、オープニングラップで予選4番手だった山根をパスして順位をひとつ上げた。さらに後方では11番グリッドだった56号車の小林太一が8位に浮上するロケットダッシュに成功した。
一方で8番グリッドの石谷はミッション系に不具合を抱えていた影響もあり、23位までドロップ。さらに終盤には左前輪にもトラブルが発生し、ピットに戻ってレースを終えた(走行6周のため完走扱い)。
南澤は1周目に1.263秒、2周目に1.899秒、3周目には2.163秒とリードを拡大。
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逆に加藤を先頭とする2位争いのバトルは一瞬も目が離せないほどヒートアップした。まずは吉田が3周目の1コーナーで勝木のインを差すことに成功。
さらに6番グリッドからスタートした三宅が山根を同じ周にパッシング。つまり3位と4位、5位と6位の座がここで逆転した。
さらに5周目の1コーナーで山根が大きく膨らんでしまい、外側のクラッシュパッドに激突。ドライバーは無事ですぐに脱出したが、マシンを回収してコースをクリアするためにセーフティカーが6周目の終了まで導入された。つまり、残り2ラップという最終盤でバトルが再開されたのだ。そしてこの際、130Rからシケインにかけての南澤の加速のタイミングが絶妙で、2番手の加藤を1.067秒も引き離してコントロールラインを通過。このレース巧者ぶりは見事だった。
その一方で、加藤を先頭に吉田と勝木、さらに三宅と普勝という5台は数珠繋ぎ状態で、残り2ラップに突入した。まずは7周目に勝木が吉田に仕掛けて横並びになるが、ここは一度引いた。
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そしてファイナルラップの1コーナーで動いたのが吉田で、アウト側から加藤に並びかけるものの、姿勢を乱してコース外へ。復帰した時は普勝の後方の6位までドロップしてしまった。
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さらに最後は130Rで勝木が加藤に仕掛けてパッシングに成功。2位と3位の座が入れ替わった。
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整理すると、南澤が第2戦以来の今シーズン2勝目を達成。
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以下は勝木と加藤の順でポディウムに登壇。
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4位の三宅、5位の普勝、6位の吉田までが入賞となった。
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なお惜しくも入賞は逃したが、7位の小林太一と8位の108号車・米川直宏のテールtoノーズのバトルも見応えがあった。

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優勝した南澤選手コメント
「今日は自分が勝つ時のパターンでしたね。セーフティカーでリードがなくなったのですが、リスタートを上手く決められました。次の富士は昨年も勝っているし、どこよりも走り込んでいるコースなので、3勝目を目指したいと思います」
タイヤについて
「ていねいに使ってあげることで差が出るタイヤじゃないかと思っています。4戦目ですが、まだ今年は1セットで、山次第では次も大丈夫かしれません」

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次のパーティレースは10月19〜20日に静岡県の富士スピードウェイで開催される「MAZDA FAN FESTA 2024 at FUJI SPEEDWAY」のメインメニューのひとつとして、ジャパンツアーシリーズの第6戦が19日の土曜日に行われる予定だ。

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レース結果

コース:鈴鹿サーキット

[NDシリーズ]

決勝

  • 開催日:2024/09/28
  • 天候:Cloudy
  • 路面:Dry
  • 決勝出走:26
  • 完走:25
  • (5.807km x 8laps = 46.456km)
順位 No ドライバー タイヤ チーム マシン シャシー エンジン 周回数 Delay(Lap) ベストタイム ベストラップ タイム
1 105 南澤 拓実 BS Bridgestone SPK・TCRロードスター 8 24'00.012
2 186 勝木 崇文 BS Bridgestone RSイシイFEEDロードスター 8 24'01.663
3 35 加藤 達彦 BS Bridgestone CABANA RTロードスター 8 24'02.295
4 54 三宅 陽大 BS Bridgestone TC CORSE ロードスター 8 24'02.569
5 28 普勝 崚 BS Bridgestone CP大泉pttロードスター 8 24'02.686
6 63 吉田 恭将 BS Bridgestone YOSHIZOMmロードスター 8 24'02.853
7 56 小林 太一 BS Bridgestone youサービスロードスター 8 24'06.882
8 108 米川 直宏 BS Bridgestone 村上モータース絆ロードスター 8 24'07.538
9 19 田中 健太 BS Bridgestone KMRロードスター 8 24'09.507
10 33 惠木 勇哉 BS Bridgestone プロフィエラビスタロードスター 8 24'10.234
11 146 岸 智裕 BS Bridgestone KRTKロードスター 8 24'10.635
12 2 鷲尾 拓未 BS Bridgestone CP大泉pttロードスターRB 8 24'10.852
13 89 鈴木 大智 BS Bridgestone OKわーくすM・Yロードスター 8 24'11.626
14 88 本多 永一 BS Bridgestone LEG Eds ロードスター 8 24'16.647
15 37 菅田 政宏 BS Bridgestone SimGoyaROADSYER 8 24'16.960
16 127 関 豊 BS Bridgestone 334プロジェクトロードスター 8 24'18.845
17 153 小野 耀平 BS Bridgestone アンダーレRCロードスター 8 24'19.597
18 31 和光 博紀 BS Bridgestone KENMoty'sロードスター 8 24'22.045
19 280 丹羽 英司 BS Bridgestone IDS NIWA Rロードスター 8 24'22.759
20 99 藤井 義豪 BS Bridgestone ZENSHINロードスター 8 24'23.392
21 121 巳ノ瀬 健太 BS Bridgestone ミノセGCロードスター 8 24'24.208
22 67 鎌田 昌弘 BS Bridgestone Team634ロードスター 8 24'25.570
23 91 沢崎 祐一 BS Bridgestone DELTAロードスター 8 24'28.503
24 128 三差 康弘 BS Bridgestone 334プロジェクトロードスター 8 24'44.513
25 117 石谷 豪志 BS Bridgestone ダイバパワーラブカロードスター 6 18'46.085