SUGOが大好きになった森村元紀がバトルを楽しんで初優勝!

  • 開催場所:スポーツランド菅生
  • 開催日:2025年07月19日(土) 〜 2025年07月19日(土)
2025年ロードスター・パーティレースⅢ 北日本Rd.4 NDクラブマン

7月19日、ロードスター・パーティレースⅢ北日本シリーズの第4戦が宮城県のスポーツランドSUGOで開催された。エントリー10台を集めたNDクラブマンクラスでは、前回に続いて予選クラストップを獲得した128号車の森村元紀が初優勝。シリーズクラスの実力者たちとも堂々と渡り合い、成長を感じさせる決勝での戦いぶりが印象に残った。

SUGOで開催される北日本シリーズは2016年にロードスター・パーティレースが“Ⅲ”となったのを機に誕生。節目の10年目を迎えている。ただ残念ながら、すでに公式ホームページでも発表されている通り、2025年度をもって終了予定となっている。それを惜しむかのように、今回の最終戦にはシリーズクラスと合わせて27台のエントリーが集まった。

今回、クラブマンクラスには2号車の斎藤誠史と23号車の坂本大亮が初参戦。宮城県在住の斎藤は、多くのレーサーが巣立っているパーティレースの名門「イナトミガレージ」からレンタルでの参戦。坂本もクラス優勝の実績が複数回ある23号車を借り受けてのデビューとなった。恒例の挨拶をひとりずつ行うと、先輩たちから歓迎の拍手が送られた。
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7時45分からはドライバーズブリーフィングを実施。マツダからはブランド体験推進本部の小早川隆浩さんが来場され
「今シーズンは最後となる北日本シリーズですが、梅雨も明けて雨の心配もないようです。どうか皆さん、思い切りレースを楽しんでください」と挨拶された。

●予選
公式予選は曇り空で、8時30分からの15分間。走行直前のピットでは気温25.4℃/湿度76%を計測。路面温度は33.0〜35.8℃という情報がモニターに表示されていた。
クラブマンの予選では、5月の第3戦でもトップだった森村のタイムが突出。アタック3周目に記録した1分47秒084は総合でも6位で、シリーズの入賞圏内に割って入るという大健闘だ。
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続くクラス2番手は222号車の石井雅人で、タイムは1分48秒154。総合で13位というポジションになる。
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クラス3番手はクラブマンで複数回の優勝経験を持つ41号車の的場雅仁で、1分48秒463のタイムは総合では16位。
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以下、137号車の能勢健一朗が総合17位、26号車の田宮 駿が総合19位のタイムで続いた。
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●決勝
9ラップの決勝レースはほぼオンタイム進行で、11時30分に10灯のレッドシグナルが消えて戦闘開始に。直前のコンディションは日陰のピットで気温30.1℃/湿度が50%となり、太陽が照りつける路面温度は49℃。決勝中に50℃を超えたことは確実だろう。
クラブマンでクラストップの森村は無難にスタート。直前のグリッドにいたシリーズの上田純司が失速したために、ひとつポジションを上げて5位で1周目を通過した。
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一方で2番手の座はオープニングラップでいきなり逆転。16番グリッドから出た的場がダッシュ鋭く、13番グリッドだった石井をパッシング。
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抜かれてしまった石井も3周目までは1秒以内の僅差で食い下がったが、徐々に離される展開になった。さらに後方では初参戦の斎藤が田宮の前に出て、クラス4番手の能勢に続くポジションに浮上。
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今回のクラブマンは規定により5位までが入賞のため、斎藤にデビュー戦で入賞のチャンスが巡ってきた。
クラストップの座は揺るがなかった森村だが、ひとつ後ろのグリッドからスタートしたシリーズクラスの田中健太から激しいプレッシャーの洗礼が待っていた。3周目まではなんとか頑張ったが、4周目の1コーナーでイン側に飛び込まれて逆転を許すことに。その後も田中の背後を脅かし続けたが、再逆転はならず。ただ終盤は田中が前を行く猪又真輝をロックオンしたことで、そのバトルを特等席で目撃する貴重な経験を得ている。
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決勝の中盤以降は、クラス2番手の的場が後方にシリーズクラスのライバルを従えたことで、焦点は3位以下のバトルに移った。6周目時点では石井が3位で能勢が4位、さらに田宮が斎藤を逆転してクラス5位の座を奪回。この3台が総合でも16位から18位という直接対決になった。
次の7周目では石井と能勢は1.1秒差で、能勢と田宮の差は1.9秒差だったが、ファイナルラップに入る8周目では0.7秒差と0.9秒差まで急接近。

ここで輝いたのは田宮で、0.05秒という鼻の差ながらも能勢を抜き去ってチェッカーを受けることに成功。一方で石井にとってはこの2名がバトルしてくれたことで、3位の座を守ることが少し楽になった印象だ。
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整理すると、最終戦のクラブマンを制したのは森村。総合でも6位という別格のパフォーマンスを見せつけた。2位の座はキャリア十分の的場がゲット。そして3位には石井が粘り切って、SUGOのポディウムに初めての登壇を果たした。以下、4位の田宮と5位の能勢までが規定により入賞となった。
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森村は筑波の東日本シリーズに昨年デビューし、今年はSUGOと富士のロードスターカップに戦いの舞台を移している。5月のSUGOでは予選クラストップから決勝でも2位、先月の富士ロードスターカップでも3位と結果を残しているが、ついに初優勝という快挙まで辿り着いた。

パーティレース初優勝の森村選手のコメント
「5月のレースでは決勝で悔しい思いをしたので、今日はリベンジできて嬉しいです。SUGOは自分の性に合うコースで楽しいです。シリーズの方たちとのバトルもいい勉強になりました」
タイヤについて
「富士で走るようになった今年の初めから、少し理解が進んだ印象です。縦と横を上手くバランスさせると、ハイスピードのコーナー進入でも不安がなくなりました」
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パーティレースの次の戦いは、すぐ来週に迫っている。7月27日に茨城県の筑波サーキットで、東日本シリーズの第2戦が予定されている。

レース結果

コース:スポーツランド菅生

[NDクラブマン]

決勝

  • 開催日:2025/07/19
  • 天候:Fine
  • 路面:Dry
  • 決勝出走:10
  • 完走:10
  • (3.586km x 9laps = 32.274km)
順位 No ドライバー タイヤ チーム マシン シャシー エンジン 周回数 Delay(Lap) ベストタイム ベストラップ タイム
1 128 森村 元紀 BS Bridgestone CP大泉pttロードスターRB 9 16'29.147
2 41 的場 雅仁 BS Bridgestone gssロードスター 9 16'42.166
3 222 石井 雅人 BS Bridgestone ガレージ123ロードスター 9 16'46.103
4 26 田宮 駿 BS Bridgestone ターマックプロFfロードスター 9 16'46.888
5 137 能勢 健一朗 BS Bridgestone TCCドラプレTTロードスター 9 16'46.938
6 2 斎藤 誠史 BS Bridgestone CP大泉pttロードスターRB 9 16'51.118
7 260 新藤 遼介 BS Bridgestone ターマックプロ ロードスター 9 16'51.617
8 217 森田 正穂 BS Bridgestone 寝不足ましゅ~ロードスターRB 9 16'57.604
9 23 坂本 大亮 BS Bridgestone sd大黒醤油DRロードスター 9 16'59.312
10 244 若山 剛志 BS Bridgestone Redbekoロードスター 9 17'16.022