2019年 全日本ジムカーナ選手権 第６戦

全10戦で争われる2019年の全日本ジムカーナ選手権。その折り返しとなる第6戦は、北海道空知地方に位置する砂川市のオートスポーツランドスナガワが戦いの場となる。石狩川の広大な河川敷を利用したフラットなコースで、前半は奥のミニサーキットの部分で外周・内周をほぼフルに使った高速セクション、後半は手前にある広場のパイロンセクションで複数のターンをこなしてゴールという設定。
土曜日の公開練習は土砂降りの雨の中で行われたが、決勝日の朝は雲が多めながらも青空が見え、路面はほぼドライ。気温は8時で19℃と、昨年のここスナガワで17℃までしか上がらなかった気温を既に上回る暖かさ。雲は徐々に少なくなり、午後にはすっかり晴れて気温も23℃まで上がる状況であった。
そんな中、RE-12D TYPE Aを履くPNクラスのPOTENZA装着勢は、PN2クラスでは山野哲也（アバルト124スパイダー／ブリヂストン）が今季5勝目を挙げ、河本晃一（フェアレディZ／ブリヂストン）が2位とワンツー。また、惜しくも優勝は逃したものの、PN1クラスの小林規敏（ロードスター／ブリヂストン）が2位、PN3クラスでは西野洋平（86／ブリヂストン）が2位、ユウ（86／ブリヂストン）が3位と、それぞれ表彰台の一角を占める活躍を見せた。
RE-11Sも履けるSAクラスのPOTENZA装着勢は、全車駆動輪にTYPE WH2を選択。スナガワの粗い路面にマッチしたコンパウンドが真価を発揮し、SA3クラスで西森顕（NSX／ブリヂストン）が怒濤の開幕6連勝。このクラスでは渡辺公（NSX／ブリヂストン）も3位に入る。SA2クラスでは地元北海道の石川晋（インテグラ／ブリヂストン）が3位を獲得し、表彰台の一角を占めた。

＜PN2クラス優勝、POTENZA RE-12D TYPE A装着＞（2006年以降にJAF登録された1600cc超の2WD車。改造範囲が最も狭い）
今季既に4勝を挙げている山野哲也（アバルト124スパイダー／ブリヂストン）が、1本目から他社ユーザーを3秒近く引き離す驚異的なタイムを出す。今季まだ1勝の河本晃一（フェアレディZ／ブリヂストン）も他社ユーザーを1.5秒引き離すが山野には1秒以上離される状況。2本目、河本はタイムを上げてきたものの山野の1本目のタイムには届かず、山野の今季5勝目となる。
●山野哲也選手コメント「ここオートスポーツランドスナガワの路面は、元々ブリヂストンのタイヤと相性が良いというイメージで、僕としても勝率の高いコースです。今回はRE-12D TYPE Aを初めてスナガワに投入ということで、どんなパフォーマンスを見せてくれるのか楽しみで北海道に来ました。金曜日の寒い曇り、土曜日の大雨、そして決勝日の晴れと、色んなシチュエーションの全てでRE-12D TYPE Aは凄いパフォーマンスを見せてくれて、2位以下を秒単位で引き離すという驚異的な強さに驚いています。今までのPOTENZAの中でもこのコースとの相性が最もいいタイヤだと感じました。今回の優勝でシリーズを戦う上でかなり有利になりました。次戦もシリーズチャンピオンの獲得に向けて頑張ります。」

＜SA3クラス優勝、POTENZA RE-11S TYPE WH2装着＞（1,600cc超の後輪駆動車。改造範囲が広い） 開幕から負け無しの5連勝という強さをひっさげて北海道に乗り込んで来た西森顕（NSX／ブリヂストン）。その強さは1本目からライバルを3秒以上引き離す。2本目にはライバルもタイムアップするも西森の1本目のタイムには1秒以上とどかず、西森の開幕6連勝となる。
●西森顕選手コメント「スナガワの路面は粗いので、硬めのタイヤの方が相性がいいという過去のデータを元にWH2をメインにと考えて北海道に来たのですが、前日の予報では決勝日の天気が雨ということで、予想外の路気温になる可能性もあってちょっと慌てました。前回の名阪ラウンドでフロントはRE-12D TYPE AとRE-11SのWS3とWH2の3種類から、リアはWS3とWH2の2種類から選択できるのが確認できていたので、色々悩みましたが、天気が予報より良い方向にシフトしてくれたこともあって、前後WH2という選択をしました。WH2というタイヤは粗い路面に凄くマッチングがいいので、心置きなく攻めることができました。2本目はパイロンタッチをしてしまいましたが1本目のタイムで6勝目を挙げることができたので、ホッとしています。」