オーバルコース用右リアタイヤ。サイズ：14.0/ 27.0R15。

ロードコース用、オーバルコース用のリアタイヤを比較すると、オーバルコース用がタイヤ幅、外径ともコンパクトかつ軽量に作られている。

ミのセブリングでシミュレーションテストを行った。この新生ファイアストンタイヤは、タイヤの構造をファイアストン側が担当、コンパウンドをブリヂストン側が担当した日米の合作だった。

オーバルコースの洗礼を受ける
　オーバルコースのテストは、翌1994年に入ってからショートオーバルコースのフェニックスで行われ、ファイアストン側とブリヂストン側が各々開発製作したタイヤを持ち込んで比較テストを行った。その際、ブリヂストンの持ち込んだタイヤは良い結果を示すことができなかった。ブリヂストンの技術陣にとってオーバルコース用のタイヤの構造は推測できたが、トレッドゴムは手探りの状態だったのである。グループC

カーの経験では、富士スピードウェイで時速300キロ以上でも問題がないタイヤを供給していたのに、このテストではトラブルが続出してしまった。オーバルコースでは常に超高速で走行するために、タイヤにはストレスがかかり続ける。走行によって発生する熱がタイヤに蓄積してしまい、走行中にケーシングとトレッドゴムが部分的に剥離してしまう、ブリスターというトラブルが発生したのだ。まさにオーバルコースの厳しさを改めて感じたテストであった。その後はこの経験を生かし、トレッドゴム、トレッドゴムとケースとの接着技術の改良を施していった。

　ブリヂストンにとって、オーバルコースはこれまでに経験したことのなかった特異な環境だった。そのなかでもスーパースピードウェイでは、

アメリカでのファイアストンのタイヤサービスシーン。

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