このような条件下、タイヤにはまず第一に耐久性能が、そして操縦安定性とコンスタントにパフォーマンスを発揮することも、ここル・マンでは求められる。
 またレギュレーションでピットインの給油中にその他の一切の作業ができないル・マンでは、ピットインから再びコースインするまでの時間を短縮するためにタイヤ交換の回数を少なくする。レース序盤は毎回交換するが、中盤からは、ピットイン2回、最長では3回に1度タイヤ交換をするようにする。当然タイヤの摩耗を考慮した開発が必要となり、ル・マンではゴム=コンパウンドの重要度も高い。タイヤの開発がチームの作戦に寄与する一つの例だ。
 中盤以降タイヤ交換の回数を少なくするとはいえ、水曜日から始まる2日間の予選から決勝に至るまで使用するタイヤは、ドライ、ウェットを合わせて1台あたり約300本が必要になってくる。

新時代GTカーでの参戦。
1998年にポールポジション奪取
 1980年代の半ばから日本の自動車メーカーが繰り出すチームをサポートしてきたブリヂストンであったが、1991年、1993年、1994年の3年は参戦しなかった。それは、スポーツプロトタイプカーの終焉とともに、サポートしてきた日本のメーカーが参戦を中断していたからだが、やがてGTカーに耐久レースの主役が移行して再び参戦を開始した。1995年はニッサンのGTマ

新時代のGTカーによってル・マン制覇に動き出したニッサンをサポートした1997年。

1998年、ニッサンチーム、車検後ジャコバン広場でのスナップ。

BRIDGESTONE MOTORSPORT