JNCC には多くの女性ライダーも参戦。ブリヂストンユーザーの女性ライダーが男性とは違う目線からレースインプレッションをお届けします!

A99I0039_R.JPG

今回の爺ヶ岳にはKX100に前後ブリヂストンX20を装着し、FUN-WBクラスに参戦しました。
梅雨が続くのでマディの爺ヶ岳を想定し、事前に感触を確かめるため雨降るシャバシャバ成田&雨上がりのチュルチュル成田(成田MXP)で練習をしました。
X20は成田独特のチュルチュル路面もシャバシャバ路面も滑る事なく路面を掻いて進み、雨に濡れた丸太も難なく越え、斜めに浮き出た根っこも全く気にすることなく走れたので根っこや丸太、ツルツル下り、成田の「滑る!」と言われるマディでは良い感覚しか得なかったのでこのタイヤはマディに強い!というのが印象でした。
久々のフロント、リア共にバリ山ということもあるのかもですが、マディでは良い感覚しかなかったです。特にフロントは空気圧を落としすぎるとフロントが振られる感じがするほど食い付きが良く感じました。
爺が岳のガレは未体験で、走った方々に聞くと「FUNガレはちょっと厳しいんじゃないか?」とのことで、爺ヶ岳でFUNガレの下見をした時、ガレの酷さとFUNガレから下るキャンバーガレを見てエスケープ(得意のウッズとゲレンデを登っていくだけ)一択かな?と、下見の時点では思っていました。

A99I0409_R.JPG

レースがスタートし、最初のゲレンデ登りは難所でした。このようなヘビーマディは一度走ったことがあり、あまり心配はしてなかったのですが、いつものような感触がなく、アクセル開けるとおしりが横滑りし振られてアクセルを開けられず、それならばと轍に入ったのですが前に進む感触が無くなかなか進まない・・。
体力だけが消耗し、まだまだ続くマディに「ヤバいクラッチ途中で終わるかも・・。」と不安になりましたが、同じゲレンデ登りでもガレや草のある場所では安心感があり、最初のゲレンデの土の感触とは違い、明らかに前に進んでいく手応えを感じました!
ここで得た感覚からエスケープする予定だったFUNガレを行くことを決意!ガレの一番楽な1本ラインに転倒者がいたのですが、ガレへの対応に手応えがあったので迷わずガレてる方を選択。予想通り安定しながらグイグイ進んでいってくれ、気になっていた下りキャンバーガレも全く気になることなく通過できました。

A99I1542_R.JPG

2周目FUNガレは体力の消耗からバランスを崩して止まってしまいましたが、助走無しでも楽にクリアするほどガレではX20が助けてくれました。
今回のレースで一番X20が活きたのはウッズです。元々ウッズが得意で、今回X20で爺ヶ岳のウッズを走れるのが凄く楽しみでした。
予想通りウッズではハマることなく走れ、渋滞を抜ける為に誰も通ってなかったステア気味の根っこのあるラインが開いていたのでそこを選択し回避。ウッズでは何度となく渋滞を横目に走り去ることが出来て楽しかったです!
集中力がなくなったレース後半、右往左往する根っこに安易に入ってしまっても滑ることなくクリア。X20はウッズやガレは本当に良かったです。

A99I1129_R.JPG

後半になり、ゲレンデのマディを下る時に、リアが横滑りしてもフロントが滑ることなくリアの動きをカバーする働きをしてくれたのを感じ「もしかしたら登りもフロントがカバーしてくれのでは?」と思い、バイクを足でガッチリ挟んでアクセルを開けると、リアが振られてもハンドルで操作することで登ってくれました。
初めからこの様な走り方を分かっていれば体力消耗も少なく済み楽に走れたのかもしれません。出来ることならもう一度同じ環境で試したいと思いました。
今回のようなゲレンデのマディの走り方や往なし方が少し分かったのと今後の課題が見つかったのは私の中ではかなりの収穫でした。ただ今回のような水を含んだ重くネチネチした土には厳しいなと感じましたが、成田MXPのマディを走った時は滑らない安心感があったので、全てのマディに弱いとは思わないです。

A99I1670_R.JPG

最後に、フロントはすべてにおいて良かったとしか言いようがないくらい本当に良かったです。
特にフロントの良さは主に下りで感じました。
RRR(ロックンロールリバー)はもちろん、ウッズの濡れたガレ場下りでバランス崩れた時もフロントがしっかりグリップしてくれた為、バランスを持ち直し木に激突することなく往なせたし、ウッズの木の根やゲレンデマディの下りやキャンバー下りは、グリップが本当に良くてフロントを不安に感じることはほぼ無かったです。
マディなゲレンデ下りでリアが横滑りするなか、フロントだけを真っ直ぐにしていれば転倒する不安は感じず、心配していた下りで転倒することは一度もありませんでした。
下りが苦手な私には本当に心強いタイヤでした。