• 開催場所:名阪スポーツランド
  • 開催日:2017年09月09日(土) 〜 2017年09月10日(日)

 2017年MFJ全日本モトクロス選手権シリーズ第7戦近畿大会は、奈良県の名阪スポーツランドで開催された。三重との県境に近い同サーキットは、モトクロスだけでなく、ロードレースやカートなども楽しめる複合施設。紀伊半島を横断する国道25号線沿いに位置し、中部・近畿両圏内からアクセスがいいため毎年多数のファンが訪れる。大会期間中は土日ともが晴れのち曇りの天候。両日ともに午後一時小雨がぱらついたが、コンディションを変えるほどではなく、山砂のサンド主体のコースは2日間ほぼベストコンディションが保たれた。公式発表で6313人の観客が訪れ、夏に逆戻りしたような暑さの中で、変化に富んだコースでの白熱のバトルを楽しんだ。

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■IA1 ヒート1
 短いストレートから右に駆け上がる1コーナー。好スタートを切ったのは山本鯨(ホンダ-DL)と田中雅己(ホンダ-DL)。しかしイン側のラインを取った小島庸平(スズキ-ブリヂストン)が山本と田中の前に出て、オープニングラップは小島がトップでクリア。第3戦中国大会でアキレスを腱断裂し、まだ万全の調子とは言えない小島は、2周目に山本の先行を許し2番手に後退。5周目に平田 優(ヤマハ-ブリヂストン)、7周目には小方誠(カワサキ-DL)にもパスされ小島は4番手までポジションを落とす。この間上位の争いは、小島に代わって2番手に上がった平田が山本を追撃するも、後半逆に小方に抜かれ3番手に後退。終盤単独走行になりながらもこのポジションをキープしてチェッカーを受けた平田は3位表彰台を獲得。小島は後半踏ん張りを見せて4位。新井宏彰(カワサキ-ブリヂストン)が小島に続く5位、深谷広一(スズキ-ブリヂストン)が6位で、それぞれフィニッシュした。

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■IA1 ヒート2
 山本・新井・小島の好スタートで開始されたレースは、小島が山本に続く2番手でオープニングラップをクリア。3周目までこのポジションを維持した小島だったが、4周目に小島と3番手平田をパスした新井が2番手に浮上。トップ山本を追う新井は、中盤じりじりとその差を詰めるが、今一歩攻略の糸口を掴めず後半は単独2番手のポジションをキープしてフィニッシュ。2位表彰台を獲得した新井の後方では小方が3番手まで順位を上げ、平田4位・深谷5位・小島6位、そして星野優位(KTM-ブリヂストン)が7位でチェッカーを受けた。

新井表彰 - コピー.jpg

平田表彰 - コピー.jpg



◆新井宏彰 - Kawasaki Team GREEN
 サンドの下に固い部分が隠れる名阪ですが、土曜日の走行開始時は先週の雨のせいかかなり水分を含んでいたし、またコース上にパウダー状の砂が溜まってフカフカになる場所もあることも考慮して、土曜日練習走行・予選・決勝のヒート1はリアにマディパターンを装着しました。一方、路面に固い部分が出てくることも想定して、日曜練習走行でリアにソフトパターンも事前に試しておきました。その結果、マディ・ソフトのどちらでも行けるなという感触があったので、固い部分が出できたヒート2はリアをソフトパターンに変えました。マディ・ソフトのどちらもレンジが広く、またライン取りの自由度が効いたので、思い通りに走ることができました。

◆大庭裕史 - 株式会社ブリヂストンMCタイヤ開発部
 全日本モトクロスの中では、名阪スポーツランドはソフト系もしくはサンド系の土質に層別されるサーキットの1つです。大まかな層別では、前戦会場の藤沢スポーツランドと似た位置付けになりますが、藤沢と比べて高低差が少なく、また藤沢と比べて1周の中での硬い部分と柔らかい部分の差が小さい、という特徴があります。したがって選手にとってもパターンの選択がしやすく、ソフトよりのパターンが例年好まれる傾向があります。実際今週末もブリヂストンユーザー達の選択は前輪ソフトパターン・後輪サンドパターンが主流で、この組み合わせでタイヤ性能は全く問題はありませんでした。ただレースでは、ブリヂストンユーザーの中でランキングトップだった成田選手が、予選転倒の影響などで残念な結果でしたね。これで年間チャンピオン獲得は少し難しい状況となってしまいましたが、残り2戦の1つ1つのレースで各選手の好成績をサポートできるようにがんばっていきます。

レース結果

コース:名阪スポーツランド

[ヒート1]

決勝

  • 開催日:2017/09/09
  • 天候:Fine
  • 決勝出走:22
  • 完走:22
  • (1.5km x 19laps = 28.5km)
順位 No ドライバー タイヤ チーム マシン シャシー エンジン 周回数 Delay(Lap) ベストタイム ベストラップ タイム
1 400 山本 鯨 DL Team HRC CRF450RW ホンダ 19 3 1:42.016 32:54.649
2 10 小方 誠 DL Kawasaki Team GREEN KX450FSR カワサキ 19 8 1:42.729 32:59.643
3 99 平田 優 BS Bridgestone YAMAHA FACTORY RT YZ450FM ヤマハ 19 2 1:43.381 33:32.861
4 44 小島 庸平 BS Bridgestone Team SUZUKI RM-Z450WS スズキ 19 3 1:44.313 33:37.354
5 331 新井 宏彰 BS Bridgestone Kawasaki Team GREEN KX450FSR カワサキ 19 2 1:44.094 33:38.032
6 7 深谷 広一 BS Bridgestone Team SUZUKI RM-Z450WS スズキ 19 4 1:44.395 33:44.987
7 8 星野 裕 DL グリーンクラブ八尾カワサキ&ANNEX CLUB KX450F カワサキ 19 3 1:45.141 33:46.140
8 113 田中 雅己 DL TEAM ナカキホンダ CRF450R ホンダ 19 3 1:45.358 33:56.164
9 166 星野 優位 BS Bridgestone KTMうず潮レーシング福山 450SX-F KTM 19 4 1:45.408 34:18.173
10 45 大塚 豪太 BS Bridgestone T.E.SPORT SHOWA CRF450R ホンダ 19 3 1:46.236 34:32.074
11 15 鈴木 正明 BS Bridgestone SRF 関東&秀明道場 RM-Z450 スズキ 18 4 1:47.393 32:55.886
12 1 成田 亮 BS Bridgestone Team HRC CRF450RW ホンダ 18 2 1:44.665 33:10.570
13 448 伊藤 正憲 BS Bridgestone YSP 浜北大橋 Racing YZ450F ヤマハ 18 3 1:47.135 33:17.614
14 09 小野 千成 BS Bridgestone T.E.SPORT KYB CRF450R ホンダ 18 3 1:47.315 33:17.902
15 04 大石 一斗 DL グリーンクラブ REAL RIDE with ピュアテック KX450F カワサキ 18 4 1:48.249 33:57.253
16 19 長門 健一 DL チーム サクライ with ワキレーシング CRF450R ホンダ 18 3 1:48.565 34:03.833
17 76 上佐 祥敬 BS Bridgestone CRF450R ホンダ 18 4 1:51.792 34:27.485
18 793 池谷 優太 DL SRF TEAM REDZONE RM-Z450 スズキ 17 6 1:47.141 32:56.674
19 20 白石 翔也 DL Y'S Racing YZ450F ヤマハ 17 3 1:49.208 33:14.241
20 72 村上 洸太 DL Honda緑陽会熊本レーシング CRF450R ホンダ 17 4 1:52.834 33:44.681

レース結果

コース:名阪スポーツランド

[ヒート2]

決勝

  • 開催日:2017/09/10
  • 天候:Cloudy
  • 決勝出走:20
  • 完走:20
  • (1.5km x 19laps = 28.5km)
順位 No ドライバー タイヤ チーム マシン シャシー エンジン 周回数 Delay(Lap) ベストタイム ベストラップ タイム
1 400 山本 鯨 DL Team HRC CRF450RW ホンダ 19 3 1:43.611 33:16.192
2 331 新井 宏彰 BS Bridgestone Kawasaki Team GREEN KX450FSR カワサキ 19 6 1:44.121 33:22.589
3 10 小方 誠 DL Kawasaki Team GREEN KX450FSR カワサキ 19 10 1:43.453 33:30.176
4 99 平田 優 BS Bridgestone YAMAHA FACTORY RT YZ450FM ヤマハ 19 8 1:44.720 33:45.471
5 7 深谷 広一 BS Bridgestone Team SUZUKI RM-Z450WS スズキ 19 6 1:45.685 33:55.865
6 44 小島 庸平 BS Bridgestone Team SUZUKI RM-Z450WS スズキ 19 2 1:46.065 34:04.402
7 166 星野 優位 BS Bridgestone KTMうず潮レーシング福山 450SX-F KTM 19 16 1:46.953 34:05.117
8 113 田中 雅己 DL TEAM ナカキホンダ CRF450R ホンダ 19 8 1:46.083 34:06.977
9 8 星野 裕 DL グリーンクラブ八尾カワサキ&ANNEX CLUB KX450F カワサキ 19 7 1:46.466 34:17.205
10 793 池谷 優太 DL SRF TEAM REDZONE RM-Z450 スズキ 19 3 1:46.664 34:35.710
11 448 伊藤 正憲 BS Bridgestone YSP 浜北大橋 Racing YZ450F ヤマハ 19 5 1:48.371 34:39.702
12 19 長門 健一 DL チーム サクライ with ワキレーシング CRF450R ホンダ 18 3 1:47.360 33:26.574
13 09 小野 千成 BS Bridgestone T.E.SPORT KYB CRF450R ホンダ 18 5 1:49.861 33:46.287
14 15 鈴木 正明 BS Bridgestone SRF 関東&秀明道場 RM-Z450 スズキ 18 7 1:47.392 34:25.928
15 20 白石 翔也 DL Y'S Racing YZ450F ヤマハ 18 2 1:50.827 34:55.030
16 76 上佐 祥敬 BS Bridgestone CRF450R ホンダ 18 3 1:52.307 34:58.272
17 04 大石 一斗 DL グリーンクラブ REAL RIDE with ピュアテック KX450F カワサキ 17 3 1:50.219 33:17.243
18 25 垣内 伊吹 BS Bridgestone ホンダドリーム名古屋西 CRF450R ホンダ 17 2 1:55.596 34:12.798
19 45 大塚 豪太 BS Bridgestone T.E.SPORT SHOWA CRF450R ホンダ 17 11 1:54.147 34:15.088
20 21 中村 泰介 DL RT MIKURA with ALL-ONE YZ450FX ヤマハ 17 2 1:55.385 34:22.430