【全日本モトクロス選手権IA2クラス第1戦】鳥谷部晃太と道脇右京がそれぞれ総合8位・9位

　MFJ全日本モトクロス選手権シリーズ第1戦九州大会は、今年も熊本県菊池郡大津町のHSR九州で開催された。会場のHSR九州は本田技研工業株式会社熊本製作所の付帯施設で、国内有数の周回距離と十分なコース幅を備えたサーキット。固く締まる黒土がベースだが、大会を前にコースのほぼ全周に渡って山砂が搬入され、路面状況が整えられた。今シーズンから、全日本モトクロス最高峰IA1クラスの予選をタイムアタック方式に、またIBオープンクラスの決勝第1ヒートを土曜日実施、さらに各クラスの表彰式を第2ヒート終了後に総合成績で行うなど、競技進行に大きな変更が加えられた。大会期間中、土日とも冬に逆戻りしたかのように気温が下がり、土曜日は断続的に雪まじりの雨が降る生憎のコンディション。しかし日曜日は天気が回復し、青空の下でほぼベストコンディションでレースが行われた。今シーズン開幕戦には主催者発表で8100名のファンが会場を訪れ、レースを楽しんだ。
　ブリヂストン装着の各選手は、幅広いコンディションに対応できる市販BATTLECROSSのSOFTパターンX20を主に装着して、レースに臨んだ。

■IA2 ヒート1
ホールショットを奪ったのは古賀大基(ﾎﾝﾀﾞ-DL)。その後方には今シーズン再び全日本に復帰した能塚智寛(ﾎﾝﾀﾞ-DL)が続き、この2台がテールtoノーズの接近戦を展開。ブリヂストン勢では鳥谷部晃太(ﾔﾏﾊ)・道脇右京(ﾎﾝﾀﾞ)がともにスタートでやや出遅れ、中盤でのバトルに飲み込まれてしまうが、鳥谷部はオープニングラップ16番手から9位まで、また道脇はオープニングラップ11番手から最高8番手までポジションアップ。終盤に攻勢をかけた能塚が逆転でレースを制し、鳥谷部9位・道脇12位でそれぞれフィニッシュした。

■IA2 ヒート2
このヒートもスタートを決めトップを奪ったのは古賀。1周目、古賀の後方は森優介(ﾎﾝﾀﾞ-DL)・横山遙希(ｶﾜｻｷ-DL)のオーダーとなり、道脇がこれに続く4番手。鳥谷部は10番手でオープニングラップをクリアする。序盤、道脇は徐々に順位を下げレース中盤は10番手を走行。後半一つ順位を上げた道脇だったが、ラスト2周で再び順位を下げ11位でフィニッシュ。一方鳥谷部は、2周目にひとつ順位を上げて9番手とするも、上位進出のきっかけが掴めず道脇に続く12位でチェッカー。両ヒート総合結果で、鳥谷部8位・道脇・9位で開幕戦を終えた。レースは古賀が1度もトップを譲らず逃げきってパーフェクト優勝となった。