新井宏彰がランキング3位に浮上し最高峰クラスのトップ3をブリヂストン勢が独占!
- 開催場所:スポーツランドSUGO
- 開催日:2018年10月28日(日) 〜 2018年10月28日(日)
MFJ全日本モトクロスのシリーズ最終戦、第56回MFJ-GPモトクロス大会 2018全日本モトクロス選手権シリーズ第9戦は、宮城県柴田郡村田町のスポーツランドSUGOインターナショナルモトクロスコースで開催された。
国際格式で行われたレースは、土曜日の午前中まで雨が降ったもののその後は青空が広がり、コースはマディから徐々に回復。ただしこの大会に備えて新たな土を大量に搬入していたため、コース上には深いレールやギャップが数多く出来るなど、非常に難易度の高いコンディションになった。
IB Openクラス以外のタイトル争いが僅差で最終戦へと持ち込まれたこと。また海外からの招待選手出場もあり、大会期間中は土日合わせて7100名と昨年を大幅に上回る観客が訪れ、秋晴れの爽やかな空の下、今シーズンのファイナルレースを楽しんだ。
本レースではほとんどのライダーはソフトパターンのタイヤを選択。その中でも成田選手を始め、多くのライダーは市販BATTLECROSSソフトパターンX20を選択した。
■IA1 第1ヒート
連破を目指す山本 鯨(ホンダ-ブリヂストン)が、ランキング2番手で山本を追うチームメイトの成田 亮(ホンダ-ブリヂストン)に対し9ポイントリードで迎えた最終戦。
スタートでイン側にポジションを取った成田とややアウトよりのグリッドを選択した山本は、共に好スタートを決めると、2名の招待選手T.ガイザー(ホンダ‐PI)、J.シーワー(ヤマハ-DL)に続き成田は3番手、山本は4番手でオープニングラップをクリアする。
少しでもポイント差を縮めたい成田と、成田をフォローして可能な限りポイント差をキープしたい山本の攻防は、3周目、招待選手の一人富田俊樹(ホンダ-DL)が成田と山本の間に割って入り、日本人のトップ争いは成田、富田、山本のオーダーとなる。
中盤、富田が成田に接近し、なんとか前に出ようとするが、地元でこのコースを知り尽くす百戦錬磨の成田が、富田のアタックをことごとく抑え込んで日本人最上位のポジションをキープ。すると後半、その様子を見守っていた山本がラストスパートをかけ、疲れが見え始めた富田に接近。逃げる富田と山本の4位争いは、ラスト2周、山本が歳逆転に成功して、グランプリライダーに続き成田が3位、山本が4位でフィニッシュ。
ブリヂストン勢では富田、岡野 聖(ヤマハ‐DL)に続き新井宏彰(カワサキ-ブリヂストン)が7位、星野優位(ヤマハ-ブリヂストン)が8位でチェッカーを受けた。
■IA1 第2ヒート
迎えたシーズンファイナルヒート。注目のスタートは成田、山本共に好ダッシュを見せて、ホールショットこそ逃したものの成田はJ.シーワーに続き2番手、山本は3番手で1コーナーをクリアする。直後、SUGOの名物である大坂で成田は一気にトップに浮上。
山本もこれに続こうとするが、直後の折り返しでなんと山本は激しいクラッシュに見舞われてしまう。このアクシデントでマシン、身体にダメージを負った山本はレース続行を断念。
レースはオープニングラップ2番手で戻ってきた成田が、前半日本人トップの3番手で周回を重ねると、後半富田と激しい3位争いのバトルを展開。
タイトル争いのライバル山本が戦列を離脱しても集中力を切らすことなく果敢な走りを続けた成田は、後半富田の先行を許したものの、背後に迫ってきた岡野の追撃を確実に抑え込んでしっかりとポジションをキープ。
シーズンのクライマックスに相応しい堂々たる走りを見せた成田は、4位でチェッカーを受け、総合で海外招待選手に次ぐ3位となり、劇的大逆転の末に自身が持つ全日本モトクロス史上最多記録を更新し、通算12回目となる最高峰クラスチャンピオンに輝いた。
ブリヂストン勢では新井が6位でフィニッシュし、ポイントランキングでは成田、山本に続く3番手に浮上。
A1クラスのポイントランキング上位3位までをブリヂストン勢が占める結果となった。
◆成田 亮 - Honda Team HRC
「シーズンオフの乗り込みの時期、日本のコースはウェットコンディションが多くてどうしてもソフトタイヤ使い続けることになるんですが、X20は本当に自分のライディングにマッチしていて、シーズンを通じほとんどのレースでこのタイヤを使い続けていました。今回もタイヤの選択に全く迷いはなく、マディのスタートもしっかりグリップして前に出ることができたし、コンディションが変化していく中で両ヒートを自分の思い通りに走り切ることができました。
今回の逆転タイトルはある意味奇跡だったと思いますが、ここまで頑張り続けて来た結果だし、サポートしていただいたおかげだと思っています。ありがとうございました。」
◆若林朋之 - 株式会社ブリヂストンMCタイヤ開発部
「成田選手、全日本チャンピオン獲得おめでとうございます。土曜日の走行がなくなり、雨上がりの路面で難しいコンディションでしたが、ソフトパターンがうまくマッチし、タイトル獲得に貢献することができました。
また、タイヤ開発の面でも、今年は今までとは違った取り組みに挑戦しました。その中で、新しい可能性を確認することができた1年でもあり、結果としてランキング1-3位を獲得できました。
ご協力いただいたチーム・ライダーに感謝致します。
今後も更にパフォーマンスの高いタイヤを開発し、チームの勝利に貢献していきます。」
決勝
- 開催日:2018/10/28
- 天候:Fine
- 決勝出走:24
- 完走:24
- (1.6km x 17laps = 27.2km)
順位 | No | ドライバー | タイヤ | チーム | マシン | シャシー | エンジン | 周回数 | Delay(Lap) | ベストタイム | ベストラップ | タイム |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 243 | T.ガイサー | PI | Team HRC | CRF450RW | ホンダ | 17 | 3 | 01:56.216 | 33:53.043 | ||
2 | 91 | J. シーワー | DL | Monster Energy Yamaha Factory MXGP Team | YZ450F | ヤマハ | 17 | 3 | 01:57.558 | 34:23.962 | ||
3 | 982 | 成田 亮 | BS | Team HRC | CRF450RW | ホンダ | 17 | 3 | 02:01.357 | 34:56.336 | ||
4 | 1 | 山本 鯨 | BS | Team HRC | CRF450RW | ホンダ | 17 | 4 | 02:02.179 | 35:18.394 | ||
5 | 718 | 富田 俊樹 | DL | Team HRC | CRF450RW | ホンダ | 17 | 4 | 02:01.927 | 35:23.582 | ||
6 | 30 | 岡野 聖 | DL | フライングドルフィン サイセイ with YAMAHA | YZ450F | ヤマハ | 17 | 2 | 02:02.887 | 35:41.343 | ||
7 | 331 | 新井 宏彰 | BS | Kawasaki Team GREEN | KX450SR | カワサキ | 17 | 2 | 02:02.887 | 35:41.343 | ||
8 | 166 | 星野 優位 | BS | レーシングチーム鷹 | YZ450F | ヤマハ | 16 | 1 | 7 | 02:05.059 | 34:04.076 | |
9 | 7 | 深谷 広一 | DL | SRF Team SBE | RM-Z450 | スズキ | 16 | 1 | 9 | 02:04.580 | 34:10.369 | |
10 | 122 | 稲垣 達樹 | BS | Team SSC | RM-Z450 | スズキ | 16 | 1 | 14 | 02:06.237 | 34:34.376 | |
11 | 44 | 小島 庸平 | BS | Bells Racing with MORIWAKI | CRF450R | ホンダ | 16 | 1 | 8 | 02:05.007 | 34:35.413 | |
12 | 8 | 星野 裕 | DL | グリーンクラブ八尾カワサキANNEX | KX450SR | カワサキ | 16 | 1 | 2 | 02:07.429 | 34:37.140 | |
13 | 155 | 大塚 豪太 | BS | T.E.SPORT | CRF450R | ホンダ | 16 | 1 | 2 | 02:06.661 | 34:49.871 | |
14 | 777 | H.ナイト | DL | KTMうず潮レーシング福山 | 450SX-F | KTM | 16 | 1 | 8 | 02:07.097 | 34:53.936 | |
15 | 793 | 池谷 優太 | DL | KTMうず潮レーシング福山 | 450SX-F | KTM | 16 | 1 | 2 | 02:07.921 | 35:12.372 | |
16 | 113 | 田中 雅己 | DL | TEAM ナカキホンダ | CRF450R | ホンダ | 16 | 1 | 3 | 02:08.500 | 35:31.505 | |
17 | 19 | 馬場 大貴 | BS | TEAM 887 with ホンダドリーム世田谷 | CRF450R | ホンダ | 15 | 2 | 6 | 02:13.047 | 34:21.177 | |
18 | 17 | 白石 翔也 | DL | Y’S レーシング | YZ450F | ヤマハ | 15 | 2 | 4 | 02:13.995 | 34:36.757 | |
19 | 15 | 小野 千成 | BS | T.E.SPORT KYB | CRF450R | ホンダ | 15 | 2 | 4 | 02:10.642 | 34:42.486 | |
20 | 13 | 鈴木 正明 | BS | SRF 関東&秀明道場 | RM-Z450 | スズキ | 15 | 2 | 6 | 02:13.775 | 34:46.288 |
決勝
- 開催日:2018/10/28
- 天候:Fine
- 決勝出走:24
- 完走:22
- (1.6km x 17laps = 27.2km)
順位 | No | ドライバー | タイヤ | チーム | マシン | シャシー | エンジン | 周回数 | Delay(Lap) | ベストタイム | ベストラップ | タイム |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 243 | T.ガイサー | PI | Team HRC | CRF450RW | ホンダ | 17 | 5 | 01:56.371 | 33:26.513 | ||
2 | 91 | J. シーワー | DL | Monster Energy Yamaha Factory MXGP Team | YZ450F | ヤマハ | 17 | 3 | 01:57.691 | 33:56.198 | ||
3 | 718 | 富田 俊樹 | DL | Team HRC | CRF450RW | ホンダ | 17 | 9 | 02:00.979 | 34:54.817 | ||
4 | 982 | 成田 亮 | BS | Team HRC | CRF450RW | ホンダ | 17 | 9 | 02:01.722 | 35:07.335 | ||
5 | 30 | 岡野 聖 | DL | フライングドルフィン サイセイ with YAMAHA | YZ450F | ヤマハ | 17 | 7 | 02:02.407 | 35:07.971 | ||
6 | 331 | 新井 宏彰 | BS | Kawasaki Team GREEN | KX450SR | カワサキ | 17 | 7 | 02:02.777 | 35:19.998 | ||
7 | 7 | 深谷 広一 | DL | SRF Team SBE | RM-Z450 | スズキ | 16 | 1 | 6 | 02:03.424 | 33:35.536 | |
8 | 166 | 星野 優位 | BS | レーシングチーム鷹 | YZ450F | ヤマハ | 16 | 1 | 4 | 02:03.867 | 33:43.474 | |
9 | 8 | 星野 裕 | DL | グリーンクラブ八尾カワサキANNEX | KX450F | カワサキ | 16 | 1 | 4 | 02:03.877 | 33:48.602 | |
10 | 44 | 小島 庸平 | BS | Bells Racing with MORIWAKI | CRF450R | ホンダ | 16 | 1 | 16 | 02:05.980 | 34:12.147 | |
11 | 155 | 大塚 豪太 | BS | T.E.SPORT | CRF450R | ホンダ | 16 | 1 | 14 | 02:05.076 | 34:12.732 | |
12 | 777 | H.ナイト | DL | KTMうず潮レーシング福山 | 450SX-F | KTM | 16 | 1 | 9 | 02:05.906 | 34:29.947 | |
13 | 793 | 池谷 優太 | DL | KTMうず潮レーシング福山 | 450SX-F | KTM | 16 | 1 | 3 | 02:07.132 | 34:38.993 | |
14 | 13 | 鈴木 正明 | BS | SRF 関東&秀明道場 | RM-Z450 | スズキ | 15 | 2 | 5 | 02:09.718 | 33:38.462 | |
15 | 19 | 馬場 大貴 | BS | TEAM 887 with ホンダドリーム世田谷 | CRF450R | ホンダ | 15 | 2 | 4 | 02:11.922 | 33:47.756 | |
16 | 122 | 稲垣 達樹 | BS | Team SSC | RM-Z450 | スズキ | 15 | 2 | 12 | 02:07.897 | 33:49.881 | |
17 | 15 | 小野 千成 | BS | T.E.SPORT KYB | CRF450R | ホンダ | 15 | 2 | 4 | 02:10.696 | 33:56.230 | |
18 | 69 | 宗本 駿真 | DL | SP忠男広島 | YZ450F | ヤマハ | 15 | 2 | 7 | 02:13.209 | 33:58.102 | |
19 | 010 | 川口 尚希 | BS | 小田切レーシングクラブ | RM-Z450 | スズキ | 15 | 2 | 6 | 02:14.877 | 34:35.766 | |
20 | 75 | 道脇 白龍 | BS | TEAM KOHSAKA | CRF450R | ホンダ | 15 | 2 | 4 | 02:11.425 | 34:36.447 |