• 開催場所:HSR九州
  • 開催日:2023年04月08日(土) 〜 2023年04月09日(日)
【2023年全日本モトクロス選手権 Rd.1 HSR九州大会 IA1クラス】内田篤基がヒート1、大城魁之輔がヒート3で2位入賞。総合成績では内田が3位を獲得!

今季の全日本モトクロス選手権シリーズは、6ヵ所のコースで全9大会(IA1クラス、IA2クラスのみ)が予定されている。昨年と比べて2大会が増え、2017年以来の大会数に。また、10年ぶりに北海道大会が開催され、2年ぶりに中国大会が実施されるなど、シリーズが充実化されている。さらに、2020年に全日本最高峰のIA1に初めて導入された1大会3ヒート制が今年も増加。IA1は年間23レースで競われる。そして、今年も熊本県のHSR九州で実施された開幕戦は、さっそく決勝時間が15分+1周となる1大会3ヒート制となった。000A1467.jpgHSR九州のモトクロスコースは、ホンダの熊本製作所に隣接した複合モータースポーツ&研修施設の一角にある。阿蘇の外輪山を望むフラットな土地に設けられていて、広いコース幅と超ハイスピードレイアウトを特徴としてきたが、昨年の改修によりテクニカル区間が増加。今大会は、そのレイアウトを基本的に踏襲しながら、一部セクションがリセッティングされた。本来の土質は阿蘇の噴火に由来する黒土だが、今大会の前に大量の山砂を搬入しながら入念な整備が加えられ、セクションによっては粗目の砂がかなり敷き詰められた状態。一方で、黒土の路面が露出したセクションや、黒土と山砂がミックスされた区間もあり、攻略が難しい路面状況となった。土日とも晴天に恵まれたが、金曜日までの降雨により土曜日の午前中はマディコンディション。その後、徐々に路面状況は回復し、日曜日はドライコンディションに近いベストな状態となった。最高峰クラスのIA1は、ブリヂストンタイヤを履いて昨年度の王者に輝いた#2 富田俊樹が、今年もヤマハファクトリーチームから参戦。#3 渡辺祐介とのコンビにも変わりはない。また、IA1初年度の昨年に2勝を挙げた#4 大城魁之輔(Honda,BS)、同じくIA1ルーキーイヤーに表彰台登壇を果たした#6 大倉由揮(Honda,BS)と#8 内田篤基(Kawasaki,BS)も、昨年とほぼ同じ体制での参戦となった。

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■決勝ヒート1
レースはジェイ・ウィルソン(Yamaha,DL)のホールショットで幕を開け、これに#10 小島庸平(Honda,BS)や#6 大倉由揮(Honda,BS)らが続いた。1周目、大倉が2番手に浮上し、小島は転倒により後退。ウィルソン、大倉、#8 内田篤基(Kawasaki,BS)、#7 大塚豪太 (Honda,BS)、#2 能塚智寛 (Kawasaki,DL)の順で1周目をクリアした。2周目、内田が大倉をパスして2番手に浮上。この段階で、トップのウィルソンとはすでに4~5秒差となっていた。
レース中盤、内田も後続に対して4~5秒のアドバンテージを築き、ほぼ単独走行状態に。一方で3番手争いは接近戦となり、大倉が能塚と大塚を僅差で従えた。しかし6周目、大倉は能塚の先行を許して4番手に後退。ラスト3周は大塚も大倉の背後に迫ったが、ここは大倉が粘った。レースは9周でチェッカーとなり、内田はIA1自己最高位の2位を獲得。大倉が4位、大塚が5位、6番手走行中の6周目に転倒した#3 渡辺祐介(Yamaha,BS)が6位となった。

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■決勝ヒート2
ジェイ・ウィルソン(Yamaha,DL)に#6 大倉由揮(Honda,BS)と#8 内田篤基(Kawasaki,BS)が続いてレースがスタート。1周目から大倉と内田は激しい順位争いを繰り広げ、一度は内田が先行したが、大倉が再逆転した。2周目以降、独走状態を築いていくウィルソンに対して、2番手争いは大倉と内田、後方から近付いてきた#3 渡辺祐介(Yamaha,BS)の3台による混戦に。そこから4秒ほど遅れて、#1 富田俊樹 (Yamaha,BS)が5番手をキープした。
5周目、2番手の大倉を僅差で追い続けていた内田が、転倒により6番手まで後退。2番手争いは大倉、渡辺、富田、#2 能塚智寛(Kawasaki,DL)となった。6周目、能塚が富田をパス。8周目には、渡辺が大倉を抜いて2番手に順位を上げた。さらに、最終ラップとなった9周目には大倉が能塚に抜かれて4番手に後退。最後まで2番手争いは白熱したが、渡辺が2位、能塚が3位、大倉が4位、6周目の転倒で集団から遅れた富田が5位となった。

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■決勝ヒート3
レースは、好スタートの能塚智寛(Kawasaki,DL)をジェイ・ウィルソン(Yamaha,DL)と#4 大城魁之輔(Honda,BS)が追う展開。2周目、ウィルソンが能塚をパスしてトップに浮上。これにより2番手に後退した能塚を、約4秒差で大城が追った。すると5周目、能塚が転倒により後退。これで大城は、労せず2番手を手に入れた。6周目、4番手を走っていた#8 内田篤基(Kawasaki,BS)が転倒。これにより#6 大倉由揮 (Ho,BS)が4番手となった。
レース終盤はトップ3が単独走行となり、ウィルソンが勝利を収め、大城は2位でフィニッシュ。大倉が、3ヒートをすべて4位でまとめた。最終ラップのフィニッシュ直前、5番手の安原志(Kawasaki,DL)を僅差で追っていた#3 渡辺祐介(Yamaha,BS)がジャンプの着地で激しくクラッシュ。渡辺はリタイアとなった。これにより、転倒後に追い上げてきた内田の猛攻を抑えた#1 富田俊樹(Yamaha,BS)が6位でチェッカーを受けた。

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●内田篤基(決勝ヒート1/2位、ヒート2/6位、ヒート3/7位)
「マシンそのものは昨年から変わりないのですが、エンジンやサスペンションのセッティングを煮詰めるなど、シーズンオフにグレードアップを図りました。フィジカルトレーニングも、質と量ともこれまで以上に取り組んできたのですが、その成果が決勝ヒート1でいきなりリザルトに結びついたと思います。ヒート2とヒート3は、転倒により順位を落としてしまいもったいなかったですが、レース展開を冷静に考えながら走ることはできていたので、その点は昨年と比べて大きな進歩だと思います。今後、より安定して成績を残せるよう努力します。
タイヤは、土曜日の練習走行のみマディ用のBATTLECROSS X10を使用したのですが、それ以外はソフト路面用のX20で走りました。決勝日は路面状況がほぼベストな状態まで回復しましたが、砂が多く入ったスタート直後のストレートや1コーナー、あるいは散水が多かった区間には柔らかい場所もあったので、X20がベストマッチだったと思います。かなりワイドレンジなタイヤなので、あまりタイヤに悩まずチョイスできるのも魅力です」

レース結果

コース:HSR九州

[ヒート1]

決勝

  • 開催日:2023/04/09
  • 決勝出走:27
  • 完走:26
  • (1.7km x 9laps = 15.3km)
順位 No ドライバー タイヤ チーム マシン シャシー エンジン 周回数 Delay(Lap) ベストタイム ベストラップ タイム
1 27 J. ウイルソン DL YAMAHA FACTORY INNOVATION TEAM YZ450F ヤマハ 9 4 1:56.763 17:35.118
2 8 内田 篤基 BS Bridgestone Yogibo MOUNTAIN RIDERS KX450 カワサキ 9 5 1:57.063 17:40.332
3 2 能塚 智寛 DL Team Kawasaki R&D KX450SR カワサキ 9 2 1:57.538 17:45.311
4 6 大倉 由揮 BS Bridgestone Honda Dream Racing Bells CRF450R ホンダ 9 3 1:56.833 17:46.189
5 7 大塚 豪太 BS Bridgestone T.E.SPORT CRF450R ホンダ 9 4 1:57.791 17:46.770
6 3 渡辺 祐介 BS Bridgestone YAMAHA FACTORY RACING TEAM YZ450FM ヤマハ 9 7 1:57.094 17:54.894
7 5 小方 誠 DL TEAM HAMMER CRF450R ホンダ 9 4 1:58.004 17:58.785
8 4 大城 魁之輔 BS Bridgestone Honda Dream Racing Bells CRF450R ホンダ 9 5 1:57.988 18:06.504
9 1 富田 俊樹 BS Bridgestone YAMAHA FACTORY RACING TEAM YZ450FM ヤマハ 9 5 1:59.299 18:18.621
10 10 小島 庸平 BS Bridgestone Bells Racing CRF450R ホンダ 9 6 2:00.185 18:26.487
11 12 道脇 右京 BS Bridgestone TEAM KOHSAKA バイカーズステーション金沢withCARVEK CRF450R ホンダ 9 5 2:00.486 18:28.093
12 11 星野 裕 BS Bridgestone Team SBE RM-Z450 スズキ 9 4 2:00.899 18:32.096
13 17 小野 千成 BS Bridgestone T.E.SPORT CRF450R ホンダ 9 5 2:00.264 18:36.502
14 13 安原 志 DL 八尾カワサキ with ANNEX CLUB KX450 カワサキ 9 8 2:00.725 18:42.467
15 28 小川 孝平 DL bLu cRU TEAM ITOMO YZ450F ヤマハ 9 6 2:02.185 18:45.012
16 15 池本 凌汰 DL うず潮レーシング福山 CRF450R ホンダ 9 5 2:03.236 18:50.438
17 23 小林 大治朗 DL レーシングチーム鷹 YZ450F ヤマハ 9 3 2:02.560 18:53.782
18 16 町田 旺郷 DL YAMAHA FACTORY INNOVATION TEAM YZ450FM ヤマハ 9 9 2:01.355 18:54.616
19 19 池谷 優太 DL TEAM HAMMER CRF450R ホンダ 9 9 2:01.466 18:57.456
20 24 道脇 白龍 BS Bridgestone TEAM KOHSAKA with CARVEK CRF450R ホンダ 9 5 2:05.379 19:07.064

レース結果

コース:HSR九州

[ヒート2]

決勝

  • 開催日:2023/04/09
  • 決勝出走:26
  • 完走:26
  • (1.7km x 9laps = 15.3km)
順位 No ドライバー タイヤ チーム マシン シャシー エンジン 周回数 Delay(Lap) ベストタイム ベストラップ タイム
1 27 J. ウイルソン DL YAMAHA FACTORY INNOVATION TEAM YZ450F ヤマハ 9 5 1:55.142 17:28.016
2 3 渡辺 祐介 BS Bridgestone YAMAHA FACTORY RACING TEAM YZ450FM ヤマハ 9 4 1:56.540 17:37.585
3 2 能塚 智寛 DL Team Kawasaki R&D KX450SR カワサキ 9 6 1:54.132 17:38.973
4 6 大倉 由揮 BS Bridgestone Honda Dream Racing Bells CRF450R ホンダ 9 4 1:57.466 17:39.886
5 1 富田 俊樹 BS Bridgestone YAMAHA FACTORY RACING TEAM YZ450FM ヤマハ 9 4 1:56.293 17:44.622
6 8 内田 篤基 BS Bridgestone Yogibo MOUNTAIN RIDERS KX450 カワサキ 9 4 1:57.020 17:46.532
7 7 大塚 豪太 BS Bridgestone T.E.SPORT CRF450R ホンダ 9 7 1:56.569 17:48.618
8 4 大城 魁之輔 BS Bridgestone Honda Dream Racing Bells CRF450R ホンダ 9 7 1:56.553 17:51.835
9 10 小島 庸平 BS Bridgestone Bells Racing CRF450R ホンダ 9 7 1:59.531 18:00.484
10 5 小方 誠 DL TEAM HAMMER CRF450R ホンダ 9 7 1:58.734 18:01.245
11 12 道脇 右京 BS Bridgestone TEAM KOHSAKA バイカーズステーション金沢withCARVEK CRF450R ホンダ 9 5 1:59.368 18:06.461
12 13 安原 志 DL 八尾カワサキ with ANNEX CLUB KX450 カワサキ 9 7 1:59.215 18:07.932
13 15 池本 凌汰 DL うず潮レーシング福山 CRF450R ホンダ 9 6 1:59.681 18:13.570
14 16 町田 旺郷 DL YAMAHA FACTORY INNOVATION TEAM YZ450FM ヤマハ 9 7 1:59.068 18:14.036
15 11 星野 裕 BS Bridgestone Team SBE RM-Z450 スズキ 9 7 2:00.728 18:23.769
16 17 小野 千成 BS Bridgestone T.E.SPORT CRF450R ホンダ 9 4 2:01.262 18:33.969
17 28 小川 孝平 DL bLu cRU TEAM ITOMO YZ450F ヤマハ 9 9 2:01.804 18:39.679
18 20 西 元気 BS Bridgestone 秀明道場 YZ450F ヤマハ 9 6 2:03.190 18:42.859
19 23 小林 大治朗 DL レーシングチーム鷹 YZ450F ヤマハ 9 5 2:01.089 18:48.310
20 19 池谷 優太 DL TEAM HAMMER CRF450R ホンダ 9 5 2:03.753 18:55.009

レース結果

コース:HSR九州

[ヒート3]

決勝

  • 開催日:2023/04/09
  • 決勝出走:26
  • 完走:25
  • (1.7km x 9laps = 15.3km)
順位 No ドライバー タイヤ チーム マシン シャシー エンジン 周回数 Delay(Lap) ベストタイム ベストラップ タイム
1 27 J. ウイルソン DL YAMAHA FACTORY INNOVATION TEAM YZ450F ヤマハ 9 2 1:55.772 17:39.340
2 4 大城 魁之輔 BS Bridgestone Honda Dream Racing Bells CRF450R ホンダ 9 6 1:57.204 17:47.314
3 2 能塚 智寛 DL Team Kawasaki R&D KX450SR カワサキ 9 4 1:56.956 18:03.722
4 6 大倉 由揮 BS Bridgestone Honda Dream Racing Bells CRF450R ホンダ 9 4 1:59.540 18:05.761
5 13 安原 志 DL 八尾カワサキ with ANNEX CLUB KX450 カワサキ 9 9 1:59.349 18:07.012
6 1 富田 俊樹 BS Bridgestone YAMAHA FACTORY RACING TEAM YZ450FM ヤマハ 9 7 1:58.891 18:15.417
7 8 内田 篤基 BS Bridgestone Yogibo MOUNTAIN RIDERS KX450 カワサキ 9 3 1:59.903 18:15.989
8 5 小方 誠 DL TEAM HAMMER CRF450R ホンダ 9 7 1:59.390 18:17.829
9 7 大塚 豪太 BS Bridgestone T.E.SPORT CRF450R ホンダ 9 7 2:00.074 18:27.925
10 16 町田 旺郷 DL YAMAHA FACTORY INNOVATION TEAM YZ450FM ヤマハ 9 4 2:01.821 18:34.678
11 19 池谷 優太 DL TEAM HAMMER CRF450R ホンダ 9 7 2:02.970 18:40.185
12 23 小林 大治朗 DL レーシングチーム鷹 YZ450F ヤマハ 9 4 2:02.684 18:45.351
13 10 小島 庸平 BS Bridgestone Bells Racing CRF450R ホンダ 9 7 2:02.021 18:49.912
14 15 池本 凌汰 DL うず潮レーシング福山 CRF450R ホンダ 9 5 2:03.024 18:52.265
15 17 小野 千成 BS Bridgestone T.E.SPORT CRF450R ホンダ 9 7 2:03.972 18:53.698
16 12 道脇 右京 BS Bridgestone TEAM KOHSAKA バイカーズステーション金沢withCARVEK CRF450R ホンダ 9 6 2:02.511 18:57.445
17 20 西 元気 BS Bridgestone 秀明道場 YZ450F ヤマハ 9 5 2:04.556 19:05.588
18 28 小川 孝平 DL bLu cRU TEAM ITOMO YZ450F ヤマハ 9 8 2:04.618 19:17.015
19 11 星野 裕 BS Bridgestone Team SBE RM-Z450 スズキ 9 3 2:02.313 19:23.519
20 24 道脇 白龍 BS Bridgestone TEAM KOHSAKA with CARVEK CRF450R ホンダ 9 5 2:06.760 19:43.926