• 開催場所:スポーツランドSUGO
  • 開催日:2024年06月01日(土) 〜 2024年06月02日(日)
【2024年全日本モトクロス選手権 Rd.4 SUGO大会 IA1クラス】マディとなった決勝ヒート3で、IAクラス11年目の大塚豪太が自己最高位更新の2位!
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今季の全日本モトクロス選手権シリーズは、開幕から3戦連続でワンデースケジュールにより実施されてきたが、土日ダブルヘッダー開催だった第2・3戦から6週間のインターバルを挟んで開催された第4戦は、土曜日は予選がメインで日曜日に決勝のみを実施する、通常どおりのフォーマットが用いられた。
その舞台となったのは、宮城県のスポーツランドSUGO。モトクロス以外にもロードレースやトライアル、エンデューロやスーパーモトの全日本選手権を開催している複合モータースポーツ施設で、そのインターナショナルモトクロスコースは2005~2007年に世界選手権を誘致した実績も持つ。コースはふたつの丘にまたがるように設けられ、序盤に待ち受ける上り急こう配の「大坂」をはじめ、土地そのものが持つ起伏を活かした豊富なアップ&ダウンを特徴とする。また、コース後半の「ヨーロピアンセクション」など、ハイスピード区間も多い。
各クラスの予選が実施された土曜日は、一時的に雨が降ったものの天候は持ちこたえていたが、夜から再び断続的な降雨。このため、決勝レースが繰り広げられた日曜日の朝は、粘土質の路面が前日午後と比べてやや多くの水を含んだ状態だった。とはいえ午前中は雨が小康状態で、徐々にコンディションが回復。路面には走行によって深いワダチが何本も刻まれ、攻略が難しい状況ながら、土に含まれる水分量そのものは昼ごろにベストな状態となった。しかし14時すぎから激しい雨となり、状況は一変。これにより、15分+1周の3ヒート制で競われたIA1クラスの決勝ヒート3は、マディコンディションでのレースとなった。

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■決勝ヒート1
ランキング3番手で今大会を迎えた#2 大倉由揮(Honda,BS)は、スタートでやや出遅れてオープニングラップを6番手でクリア。2周目には、トップのジェイ・ウィルソン(Yamaha,DL)から6番手の大倉までが縦に長い隊列となり、この中で大倉は能塚智寛(Kawasaki,DL)を数秒差で追った。しかし3周目と5周目に大倉はややラップタイムを落とし、これで能塚とのギャップは約7秒に、大倉の4秒ほど後ろには、#4 内田篤基(Kawasaki,BS)が続いた。
レース終盤、リズムを取り戻した大倉は能塚との距離をやや縮めたが、完全に近づく前にレースは9周でチェッカー。大倉は6位でゴールした。内田も、大倉との距離を大きく詰めることができず7位でフィニッシュ。1周目13番手と出遅れた#5 大城魁之輔(Yamaha,BS)が8位、こちらもスタートで出遅れた#6 大塚豪太(Honda,BS)が9位、スポット参戦ながら活躍が期待された#15 星野優位(Yamaha,BS)もスタートが決まらず10位に終わった。

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■決勝ヒート2
依然として雨が小康状態の中で実施された決勝ヒート2は、スタート直後の1コーナーでマルチクラッシュが発生。これで#2 大倉由揮(Honda,BS)が転倒し、ほぼ最後尾からの追い上げを強いられた。ホールショットは#6 大塚豪太(Honda,BS)。しかしその大塚は、#5 大城魁之輔(Yamaha,BS)に次ぐ7番手まで1周目に順位を落とし、これに#15 星野優位(Yamaha,BS)が続いた。2周目、4番手だった小方誠(Honda,DL)が転倒。これで大城が5番手、星野が6番手、大塚が7番手となった。
3周目以降、大城は4番手の横山遥希(Honda,DL)を約5秒差で猛追。5周目には1秒ほどギャップを縮めた。レースが終盤に入った7周目、横山に抜かれて4番手に後退した安原志(Kawasaki,DL)がペースを落とすと、大城もこの安原に迫って8周目に逆転。ラストラップとなった9周目には、2周目の段階で10番手まで順位を回復するなど鋭い追い上げをみせた大倉も、安原のパッシングに成功した。そして大城が4位、大倉が5位でフィニッシュ。星野は7位、大塚は8位でゴールした。

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■決勝ヒート3
ヒート2までとは一転して、激しい雨が降り続けるマディコンディションとなった決勝ヒート3。ジェイ・ウィルソン(Yamaha,DL)に次ぐ2番手の好位置でレースを開始した#6 大塚豪太(Honda,BS)は、1周目に安原志(Kawasaki,DL)やビクトル・アロンソ(Gasgas,DL)と接戦を繰り広げた。#2 大倉由揮(Honda,BS)は4番手走行中に転倒して8番手後退。2周目、大塚は1周目にコースアウトで後退したアロンソに再び抜かれて3番手となった。
3周目、アロンソが転倒して大塚は2番手に復帰。しかしこの段階で、トップのウィルソンは13秒ほど先行していた。また、#5 大城魁之輔(Yamaha,BS)は3番手となったが、こちらも2番手の大塚とは約14秒のギャップがあった。4周目以降、大塚はウィルソンとの距離をやや詰めたが、それでもその差は10秒前後。レースは7周でチェッカーとなり、大塚は自己最高位の2位でフィニッシュした。大城はアロンソを一時は10秒ほど離したが、6周目に逆転を許して4位となった。

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●大塚豪太(決勝ヒート1/9位、ヒート2/8位、ヒート3/2位)
「ヒート1はスタートがうまくいかず、かなり後方から追い上げる苦しい展開。ヒート2はホールショットを奪ったのに、これまでの課題になってきたレース序盤のリズムが悪く、順位を落としてしまいました。
2レースとも思うようなレースができずにいましたが、マディコンディションとなったヒート3は、再びスタートで好位置を確保し、今回は序盤から積極的にバトルできたことで、リザルトにつなげることができました。
タイヤは、ヒート1とヒート2は前後ともソフト路面用のBATTLECROSS X20、ヒート3はリアのみマッド用のBATTLECROSS X10を選択しました。X20がかなりワイドレンジなのも知っていますが、ややカタい路面でも敢えてX10を何度もテストして、そういう状況での滑り方も確認済みだったので、雨が激しくなった段階で迷わず選ぶことができました。
IAクラスに昇格して、今年が11年目のシーズン。IA2でもIA1でも、これまで3位がベストリザルトだったので、ようやく更新することができました。ケガなどいろいろあって、思うようなレース人生にはなっていませんが、それでも続けてこられたのは、もちろん自分自身の熱意もありますが、チームや家族をはじめとする支えてくれる人たちがいるから。自分にはまだ勝ちたいという気持ちがあるので、引き続き頑張ります」

レース結果

コース:スポーツランドSUGO

[ヒート1]

決勝

  • 開催日:2024/06/02
  • 決勝出走:26
  • 完走:26
  • (1.6km x 9laps = 14.4km)
順位 No ドライバー タイヤ チーム マシン シャシー エンジン 周回数 Delay(Lap) ベストタイム ベストラップ タイム
1 1 J. ウイルソン DL YAMAHA FACTORY INNOVATION TEAM YZ450FM ヤマハ 9 2:04.902 19:01.975
2 33 V. アロンソ DL Auto Brothers GASGAS JAPAN MC450F GASGAS 9 2:04.645 19:03.001
3 41 横山 遥希 DL HONDA DREAM RACING LG CRF450R ホンダ 9 2:08.542 19:37.259
4 9 小方 誠 DL TEAM HAMMER CRF450R ホンダ 9 2:09.655 19:41.695
5 7 能塚 智寛 DL Team Kawasaki R&D KX450SR カワサキ 9 2:09.116 19:45.680
6 2 大倉 由揮 BS Bridgestone Honda Dream Racing Bells CRF450R ホンダ 9 2:09.822 19:50.168
7 4 内田 篤基 BS Bridgestone Yogibo MOUNTAIN RIDERS KX450 カワサキ 9 2:10.660 19:55.320
8 5 大城 魁之輔 BS Bridgestone YSP浜松 with BABANASHOX YZ450F ヤマハ 9 2:09.396 19:56.566
9 6 大塚 豪太 BS Bridgestone T.E.SPORT CRF450R ホンダ 9 2:11.177 20:04.570
10 15 星野 優位 BS Bridgestone レーシングチーム鷹 / STAR Racing 166 YZ450F ヤマハ 9 2:11.493 20:09.835
11 8 安原 志 DL 八尾カワサキ with ANNEX CLUB KX450 カワサキ 9 2:11.798 20:21.890
12 13 池谷 優太 DL TEAM HAMMER CRF450R ホンダ 9 2:15.193 20:34.714
13 11 道脇 右京 BS Bridgestone TEAM KOHSAKA バイカーズステーション with CARVEK CRF450R ホンダ 9 2:14.493 20:38.320
14 35 神田橋 瞭 DL Team GANZ with ZEKURA KX450 カワサキ 9 2:14.632 20:52.101
15 17 小林 大治朗 DL レーシングチーム鷹 YZ450F ヤマハ 9 2:16.137 20:56.609
16 23 宗本 駿真 DL SP忠男広島 YZ450F ヤマハ 9 2:18.070 20:58.217
17 25 道脇 白龍 BS Bridgestone TEAM KOHSAKA with CARVEK CRF450R ホンダ 9 2:16.815 20:59.717
18 20 小川 孝平 DL Team ITOMO YZ250 ヤマハ 9 2:17.123 21:04.828
19 19 西 元気 BS Bridgestone 秀明道場 YZ450F ヤマハ 9 2:18.796 21:13.787
20 38 尾崎 大二郎 BS Bridgestone YSP浜北大橋レーシング YZ450F ヤマハ 8 1 2:20.076 19:10.198

レース結果

コース:スポーツランドSUGO

[ヒート2]

決勝

  • 開催日:2024/06/02
  • 決勝出走:26
  • 完走:23
  • (1.6km x 9laps = 14.4km)
順位 No ドライバー タイヤ チーム マシン シャシー エンジン 周回数 Delay(Lap) ベストタイム ベストラップ タイム
1 1 J. ウイルソン DL YAMAHA FACTORY INNOVATION TEAM YZ450FM ヤマハ 9 2:03.100 18:37.947
2 33 V. アロンソ DL Auto Brothers GASGAS JAPAN MC450F GASGAS 9 2:02.059 18:41.690
3 41 横山 遥希 DL HONDA DREAM RACING LG CRF450R ホンダ 9 2:05.691 19:05.125
4 5 大城 魁之輔 BS Bridgestone YSP浜松 with BABANASHOX YZ450F ヤマハ 9 2:05.915 19:07.782
5 2 大倉 由揮 BS Bridgestone Honda Dream Racing Bells CRF450R ホンダ 9 2:05.667 19:10.791
6 8 安原 志 DL 八尾カワサキ with ANNEX CLUB KX450 カワサキ 9 2:05.848 19:14.511
7 15 星野 優位 BS Bridgestone レーシングチーム鷹 / STAR Racing 166 YZ450F ヤマハ 9 2:07.191 19:16.079
8 6 大塚 豪太 BS Bridgestone T.E.SPORT CRF450R ホンダ 9 2:06.614 19:17.865
9 9 小方 誠 DL TEAM HAMMER CRF450R ホンダ 9 2:07.552 19:34.411
10 7 能塚 智寛 DL Team Kawasaki R&D KX450SR カワサキ 9 2:07.893 19:38.120
11 35 神田橋 瞭 DL Team GANZ with ZEKURA KX450 カワサキ 9 2:09.342 19:44.270
12 19 西 元気 BS Bridgestone 秀明道場 YZ450F ヤマハ 9 2:11.668 20:00.639
13 17 小林 大治朗 DL レーシングチーム鷹 YZ450F ヤマハ 9 2:12.259 20:04.732
14 4 内田 篤基 BS Bridgestone Yogibo MOUNTAIN RIDERS KX450 カワサキ 9 2:10.540 20:20.448
15 25 道脇 白龍 BS Bridgestone TEAM KOHSAKA with CARVEK CRF450R ホンダ 9 2:12.908 20:28.707
16 20 小川 孝平 DL Team ITOMO YZ250 ヤマハ 9 2:13.672 20:29.003
17 11 道脇 右京 BS Bridgestone TEAM KOHSAKA バイカーズステーション with CARVEK CRF450R ホンダ 9 2:13.050 20:39.458
18 23 宗本 駿真 DL SP忠男広島 YZ450F ヤマハ 9 2:12.761 20:47.276
19 37 川口 尚希 BS Bridgestone AMICSSレーシングチーム CRF450R ホンダ 8 1 2:17.780 18:40.521
20 38 尾崎 大二郎 BS Bridgestone YSP浜北大橋レーシング YZ450F ヤマハ 8 1 2:16.469 18:43.258

レース結果

コース:スポーツランドSUGO

[ヒート3]

決勝

  • 開催日:2024/06/02
  • 決勝出走:22
  • 完走:17
  • (1.6km x 7laps = 11.2km)
順位 No ドライバー タイヤ チーム マシン シャシー エンジン 周回数 Delay(Lap) ベストタイム ベストラップ タイム
1 1 J. ウイルソン DL YAMAHA FACTORY INNOVATION TEAM YZ450FM ヤマハ 7 2:34.319 18:49.590
2 6 大塚 豪太 BS Bridgestone T.E.SPORT CRF450R ホンダ 7 2:37.720 18:58.691
3 33 V. アロンソ DL Auto Brothers GASGAS JAPAN MC450F GASGAS 7 2:31.664 19:07.170
4 5 大城 魁之輔 BS Bridgestone YSP浜松 with BABANASHOX YZ450F ヤマハ 7 2:39.033 19:24.404
5 7 能塚 智寛 DL Team Kawasaki R&D KX450SR カワサキ 7 2:42.673 19:36.971
6 9 小方 誠 DL TEAM HAMMER CRF450R ホンダ 7 2:43.007 19:48.163
7 8 安原 志 DL 八尾カワサキ with ANNEX CLUB KX450 カワサキ 7 2:45.220 19:56.082
8 15 星野 優位 BS Bridgestone レーシングチーム鷹 / STAR Racing 166 YZ450F ヤマハ 7 2:45.897 20:02.472
9 2 大倉 由揮 BS Bridgestone Honda Dream Racing Bells CRF450R ホンダ 7 2:47.938 20:13.375
10 41 横山 遥希 DL HONDA DREAM RACING LG CRF450R ホンダ 7 2:47.164 20:15.686
11 11 道脇 右京 BS Bridgestone TEAM KOHSAKA バイカーズステーション with CARVEK CRF450R ホンダ 7 2:51.218 21:01.355
12 4 内田 篤基 BS Bridgestone Yogibo MOUNTAIN RIDERS KX450 カワサキ 7 2:47.229 21:05.577
13 20 小川 孝平 DL Team ITOMO YZ250 ヤマハ 7 2:52.392 21:33.138
14 25 道脇 白龍 BS Bridgestone TEAM KOHSAKA with CARVEK CRF450R ホンダ 6 1 2:55.136 18:55.534
15 17 小林 大治朗 DL レーシングチーム鷹 YZ450F ヤマハ 6 1 2:54.969 19:22.721
16 19 西 元気 BS Bridgestone 秀明道場 YZ450F ヤマハ 6 1 2:56.033 19:40.251
17 37 川口 尚希 BS Bridgestone AMICSSレーシングチーム CRF450R ホンダ 6 1 3:06.193 19:52.919