生形秀之がポールtoウィンで3年ぶりの優勝 ブリヂストンユーザーが表彰台を独占!!

  • 開催場所: ツインリンクもてぎ
  • 開催日:2016年08月21日(日) 〜 2016年08月21日(日)
6786-01.jpg

 全日本RR第6戦はツインリンクもてぎを舞台の2&4レースでJ-GP2クラスのみの開催。金曜日の特別走行では強い太陽が照りつけて暑さとの戦いも強いられた。そんな中でリーダーボードのトップに立ったのは生形秀之(ブリヂストン)。ここまで全戦全勝の浦本修充(DL)が2番手につける。
 予選は翌土曜日の午後に開始。この日、午前中は雨が強まったり弱まったりと悪天候。しかし昼を境に天候は一気に回復。今度は強い日差しが照りつける。路面の一部は濡れたままでウェットパッチがそこここに見える。
 ドライタイヤで走り出す各車。セッション中盤以降は生形と浦本のタイムアタック合戦。セッション終盤になるにつれて路面コンディションが1周ごとに改善されていき、最後は7人が0.5秒以内で競り合う接近戦。水野涼(ブリヂストン)も一時トップに立つなどポールポジション争いに参戦。この接戦を生形が制して、3戦連続のポールポジションを獲得。最終アタックで自身のタイムを大幅に詰めた関口太郎(ブリヂストン)が3番手に浮上し、フロントロウを獲得。水野は惜しくもフロントロウからこぼれ落ちたが2列目4番手。また、上和田拓海(ブリヂストン)がトップからコンマ386秒差の6番手に入り2列目を確保。ブリヂストンユーザー4人が2列目までにマシンを並べることになった。

 生形も関口も「4輪走行後の影響を昨日ほどは感じませんでした。今日はウェットコンディションからドライコンディションへと替わる難しい予選でした。周回ごとに状況が刻々と変化しました」とコンディションを説明。生形は「タイヤ交換のタイミングを誤り、終盤苦しくなってしまいました。そんな中で最後は意地でタイムを出しました。ポールポジションを取れたのでよかったです」と語った。

6786-02.jpg

 翌日の決勝日は打って変わって好天に恵まれた。スタート直後から関口と生形が激しくポジションを入れ替えながらのトップ争いを開始。オープニングラップを制したのは関口。生形はピタリと背後につける。浦本との3位争いを早々に片付けて2台を追ったのは水野。4周目にはその水野がトップに浮上。7周目には再び関口がトップと、3台での接近戦が繰り広げられる。
 22周のレース折り返しの11周目に生形が先頭に出る。関口と水野は順位を入れ替えながら次々に生形にアタック。しかし生形はトップをキープ。その間に浦本も3台の争いの背後につける。しかし浦本はレース終盤に再びトップ集団から遅れ、ふたたび3台での争いに戻る。
 真っ先にラストラップに入ったのは生形。関口・水野の順でテールtoノーズで続く。水野が90度コーナーで関口を捕えて2番手浮上。ポジション奪回をねらった関口は最終コーナーで体制を崩し、立て直そうとしてハイサイドを食らう。その間に生形がトップでチェッカー。水野が2番手でゴール。関口は何とか転倒を免れて浦本と同タイムでゴールラインを駆け抜ける。ビデオ判定の末に3位表彰台を獲得。
生形にとっては3年ぶりの優勝、全日本初のポールtoウイン。ブリヂストンにとってはJ-GP2クラスで3年ぶりの表彰台独占となった。

●生形秀之(予選1位/決勝1位)
「今回は僕の要望を叶えたタイヤをブリヂストンが造って持ってきてくれました。ウィークの金曜日に初めて履いたのですが、思い通りの性能を発揮してくれたので、タイヤに関しては自信がありました。気温が高くても、4輪走行後の4輪ラバーが乗っている路面でもパフォーマンスが出せるイメージがあり、実際にイメージどおりに走ることができました。とはいえ、無理して何かミスをしないようにマージンをとることもでき、しっかりとマネージメントができました。決勝レースに関しては、いい走りができたと思います」

●山田宏(株式会社ブリヂストン モーターサイクルレーシングマネージャー)
「今日は生形選手が激しいトップ争いの末に3年ぶりに優勝を果たしました。前2戦がポールを取りながら不運のレースとなってしまっただけに、今回の力強い走りでのポールtoウインは、喜びもひとしおだったと思います。生形選手とチームに心からお祝いを申し上げます。
 2&4で4輪のタイヤ跡ラバーの影響もあり、また台風で三日間共に路面コンディションが変わる難しい状況でした。それでも決勝レースは好天に恵まれ気温32℃、路面温度45℃でのスタート。そんな暑い中でも最後までブリヂストンユーザー3人が激しいバトルを展開し、すばらしいレースとなりました。上位3選手のセレクトは、リアは全員ミディアム。フロントは水野選手がソフト、生形・選手と関口選手がミディアムという選択でした。いずれのコンパウンドも最後まで高い性能を発揮したと思います。
 このクラスでは2013年最終戦以来のブリヂストンユーザーによる表彰台独占となり、非常にうれしく思います」

レース結果

コース:ツインリンクもてぎ

[J-GP2]

決勝

  • 開催日:2016/08/21
  • 天候:Fine
  • 路面:Dry
  • 路面温度:45℃
  • 決勝出走:28
  • 完走:24
  • (4.801km x 22laps = 105.622km)
順位 No ドライバー タイヤ チーム マシン シャシー エンジン 周回数 Delay(Lap) ベストタイム ベストラップ タイム
1 2 生形 秀之 BS Bridgestone エスパルス ドリームレーシング GSX-R MFD6 スズキ 22 22 1:54.469 42:18.111
2 634 水野 涼 BS Bridgestone MuSASHi RT ハルク・プロ HP6q HARC-PRO. 22 22 1:54.287 42:18.539
3 44 関口 太郎 BS Bridgestone MISTRESA with HARC-PRO HP6 HARC-PRO. 22 19 1:54.594 42:20.990
4 94 浦本 修充 DL Team KAGAYAMA GSX-proto71 スズキ 22 13 1:54.851 42:20.990
5 15 作本 輝介 BS Bridgestone Team高武RSC MD600 モリワキ 22 6 1:55.071 42:31.396
6 17 石塚 健 DL Will-RAISEracingRS-ITOH ZX-6R カワサキ 22 6 1:55.215 42:42.430
7 392 長尾 健吾 DL ミクニ テリー&カリー GSX-R600 スズキ 22 3 1:55.804 42:50.417
8 55 國峰 琢磨 DL H43 Team-NOBBY HP6q HARC-PRO. 22 10 1:56.123 42:52.591
9 90 渥美 心 DL au & テルル・Kohara RT TSR2 TSR 22 20 1:56.321 42:57.837
10 74 三原 壮紫 DL H43 Team-NOBBY HP6q HARC-PRO. 22 5 1:56.039 42:58.055
11 8 大木 崇行 DL MOTO BUM+虎の穴 CBR600RR ホンダ 22 3 1:56.036 42:58.230
12 93 稲垣 誠 BS Bridgestone AKENO SPEED・YAMAHA YZF-AS6 ヤマハ 22 4 1:56.106 42:58.797
13 39 柴田 睦樹 DL RS-ITOH & AUTOBOY ZX-6R カワサキ 22 21 1:56.485 43:01.195
14 46 日浦 大治朗 DL モリワキ・レーシング MD600 モリワキ 22 13 1:55.778 43:06.467
15 56 中本 郡 BS Bridgestone SYNCEDGE 4413 備前精機 HP6 HARC-PRO. 22 22 1:56.502 43:08.525
16 45 古山 颯太 DL MotoPod & YSP名古屋西 YZF-R6GK ヤマハ 22 11 1:57.577 43:31.348
17 31 岡本 裕生 BS Bridgestone ウェビックチームノリックヤマハ YN6 ヤマハ 22 21 1:57.621 43:31.680
18 30 高橋 颯 BS Bridgestone CLUB PLUS ONE HP6 HARC-PRO. 22 19 1:57.980 43:37.641
19 81 上和田 拓海 BS Bridgestone ウェビックチームノリックヤマハ YN6 ヤマハ 22 4 1:54.830 43:48.227
20 19 赤間 清 BS Bridgestone MISTRESA with HARC-PRO HP6 HARC-PRO. 22 20 1:59.622 44:15.984