- 開催場所:ツインリンクもてぎ
- 開催日:2018年04月07日(土) 〜 2018年04月08日(日)
ブリヂストンがオフィシャルタイヤサプライヤーになって4年目の全日本ロードレースST600クラス。エントリー数も増え、ますます盛んになってきた。
ウエットコンディションの予選を制したのはチームを移籍して心機一転の上和田拓海。奥田教介、長尾健吾、行村和樹などが次々にトップタイムを塗り替えたものの、逆転に次ぐ逆転でポールポジションの座は上和田に。
上和田は「難しいコンディションで、タイヤ選択に迷ったけれど、作戦がうまくいきました。セッションスタート時は路面が乾き始めたところでした。乾くだろうと予想して、早めにドライタイヤに替えてしっかりとタイヤの感触をつかみ、最終アタックに備えました。レインコンディションだったらこの位置にはいないと思います。ドライコンディションではまだライバルとの差があるので、明日のフリー走行を含めて詰めていきたいです」とコメントした。
天候に恵まれた決勝日。好スタートを切ってレースをリードしたのは小山知良。上和田が2番手で続く。オープニングラップからこの2台が抜け出し始め、3番手の長尾健吾から岡本裕生、國峰啄磨、柴田陸樹らが続く。
國峰がファステストラップを連発しながら岡本、長尾を次々に攻略。あっという間に上和田との差を詰めると順位を入れ替えながらの激しい2位争いを開始。これを制した國峰はペースアップして小山の背後につけ、日本郵便HondaDreamがワンツー走行を開始。上和田は岡本と一騎打ちの表彰台争いに移行する。
8周目に5台での5位争いを展開していた柴田と奥田教介が転倒。このアクシデントであっという間に単独走行になった亀井雄大は、岡本から離されて単独4番手になった上和田との差を詰め始める。
10周目。國峰が小山を捕らえてトップに浮上。國峰、小山の順になった日本郵便HondaDreamの2台を岡本が必死で追いかける。
11周目。上和田をねらってペースアップしていた亀井が転倒。これで上和田は再び単独4番手走行になった。
ラスト2周。小山が國峰の前に出た。そして最終ラップに突入。5コーナーで國峰が前に出た。130Rで小山が前に出た。ビクトリーで再び入れ替える2台。この激しいバトルを制したのはベテランの小山だった。國峰は0.038秒差の2位。上和田が3位表彰台を獲得した。
●小山知良(予選4位・決勝1位)
「開幕前のテストは天候不良などで参加することができず、レースウイークに入っても天候が安定しなかったので、セットアップに苦労しました。アジア選手権と全日本で、タイヤはスリックと溝付き、サスペンションはショーワとオーリンズなど全く違うスペックで戦っています。目標タイムにもほど遠く、決勝では1周ずつ学習して、マシンに合せていきました。(國峰)啄磨に付いていくのが必死で、引っ張ってくれたから、いい学習ができました。啄磨が最終シケインで絶対に来ると分かっていたので、立ち上がりラインを変更することができて優勝できました。アジア選手権を戦ってきて後ろにも目がついたので、後ろの気配を感じることができたのが勝因です」
●山田宏(株式会社ブリヂストン モーターサイクルレーシングマネージャー)
「昨日の予選はウエットコンディションとなりましたが、今日はドライコンディションのもと、すばらしいレースが展開されました。トップ争いは最後まで激しくチームメイト同士の争いとなり、世界グランプリ優勝経験もあり全日本5年ぶりのベテラン小山選手がこのクラス初優勝。昨年ランキング2位の國峰選手が2位となりました。最終ラップ最終コーナーでの順位の変動で0.038秒という僅差で勝敗が決まる非常に白熱したレースとなりました。小山選手とワンツーフィニッシュを果たした日本郵便HondaDreamの皆様にお祝い申し上げます」
決勝
- 開催日:2018/04/08
- 天候:Fine
- 路面:Dry
- 路面温度:30℃
- 決勝出走:33
- 完走:25
- (4.801km x 18laps = 86.418km)
順位 | No | ドライバー | タイヤ | チーム | マシン | シャシー | エンジン | 周回数 | Delay(Lap) | ベストタイム | ベストラップ | タイム |
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1 | 230 | 小山 知良 | BS | 日本郵便 Honda Dream | CBR600RR | ホンダ | 18 | 17 | 1:55.384 | 34:51.626 | ||
2 | 55 | 國峰 琢磨 | BS | 日本郵便 Honda Dream | CBR600RR | ホンダ | 18 | 3 | 1:55.131 | 34:51.664 | ||
3 | 51 | 岡本 裕生 | BS | 51ガレージチームイワキ | YZF-R6 | ヤマハ | 18 | 11 | 1:55.350 | 34:54.110 | ||
4 | 40 | 上和田 拓海 | BS | Team Plusone | YZF-R6 | ヤマハ | 18 | 6 | 1:56.039 | 35:08.306 | ||
5 | 12 | 古山 颯太 | BS | 伊藤レーシング | YZF-R6 | ヤマハ | 18 | 13 | 1:56.451 | 35:15.480 | ||
6 | 17 | 行村 和樹 | BS | TOHO RACING CLUB | CBR600RR | ホンダ | 18 | 13 | 1:56.287 | 35:17.736 | ||
7 | 16 | 長尾 健吾 | BS | 善光会TEAMけんけん+BEE | YZF-R6 | ヤマハ | 18 | 3 | 1:56.524 | 35:19.408 | ||
8 | 14 | 仲村 優佑 | BS | AKENO SPEED・YAMAHA | YZF-R6 | ヤマハ | 18 | 11 | 1:56.451 | 35:19.769 | ||
9 | 97 | 佐野 優人 | BS | BATTLE FACTORY | CBR600RR | ホンダ | 18 | 8 | 1:57.270 | 35:27.169 | ||
10 | 9 | 南本 宗一郎 | BS | AKENO SPEED・YAMAHA | YZF-R6 | ヤマハ | 18 | 14 | 1:56.897 | 35:29.200 | ||
11 | 71 | 上原 大輝 | BS | Mistresa RT HARC-PRO | CBR600RR | ホンダ | 18 | 15 | 1:57.178 | 35:29.620 | ||
12 | 98 | 佐野 勝人 | BS | TEAM VITAL SPIRIT | CBR600RR | ホンダ | 18 | 6 | 1:57.564 | 35:33.661 | ||
13 | 52 | 関野 海斗 | BS | 51ガレージチームイワキ | YZF-R6 | ヤマハ | 18 | 7 | 1:57.236 | 35:36.796 | ||
14 | 41 | 梅田 虎太郎 | BS | MOTOBUM HONDA REVES | CBR600RR | ホンダ | 18 | 5 | 1:57.523 | 35:37.061 | ||
15 | 420 | 亀井 駿 | BS | 日本郵便 Honda Dream | CBR600RR | ホンダ | 18 | 6 | 1:57.441 | 35:44.813 | ||
16 | 090 | 中村 龍之介 | BS | au・テルル MotoUP RT | CBR600RR | ホンダ | 18 | 17 | 1:58.272 | 35:47.882 | ||
17 | 35 | 長嶋 修一 | BS | 大道建設モトアルファ | YZF-R6 | ヤマハ | 18 | 15 | 1:57.503 | 35:49.411 | ||
18 | 28 | 松川 泰宏 | BS | MOTOBUM HONDA+SAI | CBR600RR | ホンダ | 18 | 7 | 1:58.008 | 35:52.335 | ||
19 | 26 | 西嶋 修 | BS | チーム阪神ライディングスクール | ZX-6R | カワサキ | 18 | 5 | 1:58.728 | 35:53.160 | ||
20 | 45 | 丹羽 貴大 | BS | OZT Racing with YSP名古屋西 | YZF-R6 | ヤマハ | 18 | 4 | 1:58.387 | 35:57.366 |