• 開催場所:ツインリンクもてぎ
  • 開催日:2018年08月18日(土) 〜 2018年08月19日(日)
【全日本ロードレース選手権第6戦JSB1000】野左根航汰、高橋巧、中須賀克行の3台での壮絶なトップ争い。負傷している中須賀が今季7勝目をマーク!
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鈴鹿8耐から3週間。全日本第6戦もてぎ2&4で今シーズン後半戦の幕が開けた。
 開催はJSB1000クラスのみ。秋を感じさせる心地よい風と、30度を超えることのない気温で連日レース日よりに恵まれた。予選は30分の全車参加のタイムアタックのQ1と、Q1上位10台でタイムアタックするQ2で争われた。
Q1ではスタートと同時に、コースインしたばかりの濱原颯道(ブリヂストン)が転倒。赤旗中断となってしまう。
 すぐに再開したセッションをトップタイムで終えたのは野左根航汰(ブリヂストン)。鈴鹿8耐で肩を痛めて心配された中須賀克行(ブリヂストン)は2番手につけてヤマハファクトリーレーシングチームがワンツー。以下、高橋巧(ブリヂストン)、津田拓也(ブリヂストン)、渡辺一樹(ブリヂストン)、渡辺一馬(ブリヂストン)、秋吉耕佑(ブリヂストン)、高橋裕紀(PI)、ザクワン・ザイディ(ブリヂストン)、加賀山就臣(DL)の10台がQ2に進む。
 20分間のQ2。高橋巧、中須賀、野左根の三人が次々にトップ浮上。1分48秒台での好走を繰り広げる。そして野左根がコースレコードに迫る1分48秒564でポールポジションを獲得。まだ負傷した肩が痛むという中須賀が1分48秒724で2番手。高橋巧が1分48秒911の3番手となった。
 また、4番手の津田、5番手秋吉、6番手渡辺一馬のフロントロウ3人はそろって1分49秒台だった。


 「Q1とQ2のインターバルが短かったから、Q2が始まってしばらくはピットで気持ちを落ち着かせた。それがよかった」と野左根。「鈴鹿8耐から3週間、乗っていなかったから不安だった。体は日を追うごとによくなっていて、想定以上にタイムが出ている。問題はアベレージ」と中須賀。「昨日、転倒してしまい、いい流れを造れなかった。でも今日は前進してタイムも詰められた」と高橋巧は予選日を振り返った。



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レース日よりで迎えた決勝。好スタートを切ってホールショットを奪ったのは高橋巧。津田が2番手につけ、ポールシッター野左根は3番手。オープニングラップを4番手で終了した中須賀は2周目の2コーナーで野左根をパス。続いて5コーナーで津田をかわして2番手浮上。高橋巧の背後にぴたりとつける。
 3周目には中須賀と高橋巧が一騎打ちのトップ争いに移行。後方では野左根が津田を捕らえて3番手浮上。4番手に後退した津田はチームメイトの渡辺一樹とランデブー走行を開始する。
 9周目に野左根がファステストラップをたたき出してトップ2台との差を詰める。3台でのトップ争いが始まった。
14周目。野左根が中須賀をとらえ、2番手浮上。野左根はさらに翌周には高橋巧をパスしてトップ浮上。高橋巧は一度はクロスラインで首位奪回も、野左根の2度目のアタックで首位の座を明け渡してしまう。16周目には中須賀も高橋巧を攻略して2番手浮上。ヤマハファクトリーレーシングチームがワンツー体制を築く。
 17周目。中須賀が野左根を捕らえてトップ浮上。野左根はあきらめずに何度も順位を入れ替える。しかし中須賀は完全に野左根を抑えて先頭で周回を始める。2番手に後退した野左根に高橋巧が襲いかかる。2位争いが激化したことで中須賀は2台を引き離しにかかる。
 残り4周はコーナーごとに周回遅れが出る状況。これで高橋巧はトップグループから脱落。野左根も徐々に中須賀から離される。
 最終ラップはトップ独走になった中須賀。鈴鹿8耐で負った自身の肩のケガをも攻略して今季7勝目を獲得。野左根が2位でチェッカーを受け、ヤマハファクトリーレーシングチームに今季2度目のワンツーフィニッシュをプレゼント。高橋巧は3位表彰台を得た。
 4位争いは津田に軍配。5位フィニッシュの渡辺一樹に次いで渡辺一馬が6位。秋吉耕祐が7位でゴールし、ブリヂストンサポートライダーがトップ7を占めた。

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●中須賀克行(予選3位/決勝1位)
「決勝はウイーク中で一番厳しいコンディションでした。4輪のレースが併催でいろいろなラバーが乗って、路面がスリッピーでした。そんな中で最後まで安定したタイムを刻めました。さらにコンパウンドは迷うことなく1本でいけて、ライダーとしては心強かったです。それが功を奏してリズムよく乗れたし、その結果が優勝につながりました」


●山田宏(株式会社ブリヂストン モーターサイクルレーシングマネージャー)
「今回の全日本第6戦は、JSBのみの2&4での開催でした。天気は非常によく、レーススタート時の気温は25℃、路面温度44℃というコンディションでしたが、フォーミュラーカーの走行があり、路面コンディションは決していいものではありませんでした。スタート時に雲が多かったのですが、レース中は路面温度が50℃まで上がる変化があり、更に難しいコンディションになりました。
ブリヂストン上位勢はフロントにミディアムハードを選んだのが高橋巧選手、津田拓也選手。それ以外はミディアムでした。リアにミディアムハードが野左根航汰選手、中須賀克行選手、高橋巧選手、津田選手。ミディアムは秋吉耕佑選手、渡辺一樹選手。渡辺一馬選手はミディアムソフトという選択でした。
レースは予選から好調の高橋巧選手、野左根選手、中須賀選手の三人の争いが最後まで続き、終盤にトップに立った中須賀選手がケガを抱えながらも見事に優勝し、今季7勝目を飾りました。中須賀選手とチームの皆さまにお祝い申し上げます。今回の優勝タイムは過去最も速く、非常にハイレベルなレースが展開される中、上位7位までをブリヂストン勢が占めたことをうれしく思います」

レース結果

コース:ツインリンクもてぎ

[JSB1000]

決勝

  • 開催日:2018/08/19
  • 天候:Fine
  • 路面:Dry
  • 決勝出走:30
  • 完走:27
  • (4.801km x 23laps = 110.423km)
順位 No ドライバー タイヤ チーム マシン シャシー エンジン 周回数 Delay(Lap) ベストタイム ベストラップ タイム
1 21 中須賀 克行 BS Bridgestone YAMAHA FACTORY RACING TEAM YZF-R1 ヤマハ 23 13 1:48.836 42:04.904
2 5 野左根 航汰 BS Bridgestone YAMAHA FACTORY RACING TEAM #5 YZF-R1 ヤマハ 23 10 1:48.850 42:07.243
3 1 高橋 巧 BS Bridgestone Team HRC CBR1000RR SP2 ホンダ 23 13 1:48.900 42:10.187
4 12 津田 拓也 BS Bridgestone ヨシムラスズキMOTUL GSX-R1000L8 スズキ 23 16 1:49.798 42:22.270
5 26 渡辺 一樹 BS Bridgestone ヨシムラスズキMOTUL GSX-R1000L8 スズキ 23 4 1:49.776 42:29.171
6 15 渡辺 一馬 BS Bridgestone Kawasaki Team GREEN ZX-10RR カワサキ 23 11 1:50.074 42:31.560
7 090 秋吉 耕佑 BS Bridgestone au・テルル MotoUP RT CBR1000RR SP2 ホンダ 23 4 1:50.091 42:39.934
8 71 加賀山 就臣 DL Team KAGAYAMA GSX-R1000 スズキ 23 6 1:50.524 42:48.889
9 23 清成 龍一 PI KYB MORIWAKI MOTUL RACING CBR1000RR SP2 ホンダ 23 14 1:50.838 42:49.150
10 72 高橋 裕紀 PI KYB MORIWAKI MOTUL RACING CBR1000RR SP2 ホンダ 23 12 1:51.071 42:50.240
11 51 Z.ザイディ BS Bridgestone Honda Asia-Dream CBR1000RR SP2 ホンダ 23 8 1:51.045 43:00.731
12 20 日浦 大治朗 BS Bridgestone Honda Suzuka Racing Team CBR1000RR SP2 ホンダ 23 10 1:51.262 43:02.324
13 8 山口 辰也 BS Bridgestone TEAM SuP Dream Honda CBR1000RR SP2 ホンダ 23 15 1:51.379 43:06.060
14 25 生形 秀之 BS Bridgestone エスパルドリームレーシング・IAI GSX-R1000 スズキ 23 4 1:51.352 43:15.413
15 634 名越 哲平 BS Bridgestone MuSASHi RT HARC-PRO.Honda CBR1000RR SP2 ホンダ 23 2 1:52.020 43:24.549
16 31 津田 一磨 BS Bridgestone Team Baby Face YZF-R1 ヤマハ 23 19 1:52.386 43:32.213
17 14 中冨 伸一 DL HiTMAN RCKOSHiEN YAMAHA YZF-R1 ヤマハ 23 8 1:52.484 43:32.599
18 46 星野 知也 PI TONE RT SYNCEDGE 4413 S1000RR BMW 23 2 1:52.523 43:33.983
19 15 松崎 克哉 BS Bridgestone Kawasaki Team GREEN ZX-10RR カワサキ 23 15 1:52.642 43:36.086
20 34 岡村 光矩 DL KRP三陽工業&RS-ITOH ZX-10RR カワサキ 23 3 1:53.483 43:54.839
[JSB1000]

予選

  • 開催日:2018/08/18
  • 天候:Fine
  • 路面:Dry
  • 決勝出走:33
  • (4.801km)
順位 No ドライバー タイヤ チーム マシン シャシー エンジン 周回数 Delay(Lap) ベストタイム ベストラップ タイム
1 5 野左根 航汰 BS Bridgestone YAMAHA FACTORY RACING TEAM #5 YZF-R1 ヤマハ 1:48.564
2 21 中須賀 克行 BS Bridgestone YAMAHA FACTORY RACING TEAM YZF-R1 ヤマハ 1:48.724
3 1 高橋 巧 BS Bridgestone Team HRC CBR1000RR SP2 ホンダ 1:48.911
4 12 津田 拓也 BS Bridgestone ヨシムラスズキMOTUL GSX-R1000L8 スズキ 1:49.215
5 090 秋吉 耕佑 BS Bridgestone au・テルル MotoUP RT CBR1000RR SP2 ホンダ 1:49.736
6 11 渡辺 一馬 BS Bridgestone Kawasaki Team GREEN ZX-10RR カワサキ 1:49.793
7 26 渡辺 一樹 BS Bridgestone ヨシムラスズキMOTUL GSX-R1000L8 スズキ 1:50.164
8 71 加賀山 就臣 DL Team KAGAYAMA GSX-R1000 スズキ 1:50.386
9 72 高橋 裕紀 PI KYB MORIWAKI MOTUL RACING CBR1000RR SP2 ホンダ 1:50.610
10 51 Z.ザイディ BS Bridgestone Honda Asia-Dream CBR1000RR SP2 ホンダ 1:50.934