- 開催場所:スポーツランドSUGO
- 開催日:2019年05月25日(土) 〜 2019年05月26日(日)
全日本第3戦の舞台はスポーツランドSUGO。今季はフルエントリーが大幅に増えたST600クラスは予選から戦いが白熱。ディフェンディングチャンピオンの岡本裕生、昨年は岡本とタイトル争いを展開した小山知良、さらにスポット参戦で2015年のST600チャンピオン横江竜司の3人が0.001秒を争う僅差のアタック合戦を展開した。
予選セッション残り10分。転倒でタイムアタックできていなかった長尾健吾が、ようやくコースインするといきなりトップ浮上。さらに1分31秒080とコースレコード更新。そのままポールポジション獲得となった。小山は2番手、岡本は3番手フロントロウ。横江は2列目4番手からのスタートとなった。
長尾は「このクラスは台数が多い。セッション序盤にタイム出そうとするライダーが多く、転倒、赤旗という流れになりがち。作戦としてタイミングをずらし、スタートから10分経ってからコースインした。4コーナーの立ち上がりで外側のゼブラと路面のつなぎ目に乗ってスリップダウンしてしまった。バイクは軽傷だったので、すぐにピットに戻った。タイムアタックは1周だけだなという感覚でもう一度出た」と傷ついたつなぎでコメント。「ミスなく、他車とからむことなく、その1周をまとめることができた。転倒は余計だったけれど、結果はよかった」と笑顔を見せた。
好スタートを切ってホールショットを奪ったのは長尾。小山、岡本、南本、伊藤和輝、國峰啄磨、古山颯太、横江と続き8 台でトップ集団を形成。
5周目あたりには長尾、小山、岡本が集団から抜け出して3台での接近戦に移行。レース中盤には小山と岡本の2位争いが激化。これに機を得た4番手走行の南本がトップ集団のテールに食らいつき、トップ集団は4台にふくれる。
11周目。岡本が長尾を捕らえてトップ浮上。岡本、長尾、小山、南本の順で周回を重ね始める。
ラスト3周。長尾の小さなミスを見逃さずに小山が2番手奪還。長尾はラスト2周で南本にもかわされてしまう。長尾と南本の表彰台争いが白熱した間に岡本と小山が一騎打ちのトップ争いに。
そして迎えたラストラップ。岡本と小山が順位を入れ替えながらのドッグファイトを展開。先にホームストレートに姿を現したのは小山。岡本が小山のスリップストリームから飛び出す。小山と岡本が同時にゴールラインに飛び込む。ビデオ判定に持ち込まれた結果、小山に軍配。長尾と南本のバトルも熾烈になったが、これを南本が制した。
●小山知良(予選2位/決勝1位)
「アジア選手権参戦の経験があったから、路面温度が高くなれば高くなるほど有利だと思っていました。今日は路面温度が60度近くまで達する時間もあったのに、ST600のスタート時は49度まで下がってしまい残念に思っていました。それでもグリッドでも続けた暑さ対策の細かいセッティングが当たりました。ホンダ車とヤマハ車の違いを探る途中で何度もミスをしました。でも20周のレースだから20回のチャンスがあり、最後はうまくいきました。今日はマシンもうまく合わせることができ、タイヤも最後までうまく使えました」
●山田宏(株式会社ブリヂストン モーターサイクルレーシングマネージャー)
「4人のトップ争いが最後まで続き、1位から4位までが1秒差以内でのゴール。1位と2位はわずか1000分の2秒差、3位と4位は100分の2秒差という接戦でした。今季初優勝を飾った小山知良選手とチームの皆様にお祝いを申し上げます。新商品のブリヂストンバトラックスR11は、投入して2戦目です。予選でコースレコードが更新され、決勝では路面温度50度という過酷な条件の中で予選タイムを上回るパフォーマンスを発揮。レースタイムも昨年より9秒速くなり、厳しい条件下での耐久性も確認出来て良かったです。」
決勝
- 開催日:2019/05/26
- 天候:Fine
- 路面:Dry
- 決勝出走:39
- 完走:34
- (3.738km x 20laps = 74.75km)
順位 | No | ドライバー | タイヤ | チーム | マシン | シャシー | エンジン | 周回数 | Delay(Lap) | ベストタイム | ベストラップ | タイム |
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1 | 230 | 小山 知良 | BS | 日本郵便 Honda Dream TP | CBR600RR | ホンダ | 20 | 4 | 1:31.054 | 30:39.030 | ||
2 | 1 | 岡本 裕生 | BS | 51ガレージニトロレーシング | YZF-R6 | ヤマハ | 20 | 4 | 1:31.102 | 30:39.032 | ||
3 | 6 | 南本 宗一郎 | BS | AKENO SPEED・YAMAHA | YZF-R6 | ヤマハ | 20 | 7 | 1:31.060 | 30:39.976 | ||
4 | 50 | 長尾 健吾 | BS | NCXXRACING&善光会 TEAMけんけん | YZF-R6 | ヤマハ | 20 | 4 | 1:31.237 | 30:39.995 | ||
5 | 77 | 伊藤 和輝 | BS | TeamTJC 中華そば太平楽 | ZX-6R | カワサキ | 20 | 4 | 1:31.214 | 30:45.527 | ||
6 | 55 | 國峰 琢磨 | BS | 日本郵便 Honda Dream TP | CBR600RR | ホンダ | 20 | 5 | 1:31.523 | 30:52.889 | ||
7 | 12 | 古山 颯太 | BS | 伊藤レーシングBORG カスタム | YZF-R6 | ヤマハ | 20 | 4 | 1:31.867 | 30:53.761 | ||
8 | 62 | 横江 竜司 | BS | Shop Union TOUHOKU | YZF-R6 | ヤマハ | 20 | 6 | 1:31.662 | 30:55.377 | ||
9 | 57 | 奥田 教介 | BS | Team MF&KAWASAKI | ZX-6R | カワサキ | 20 | 6 | 1:32.048 | 30:57.059 | ||
10 | 340 | 岡村 光矩 | BS | KRP三陽工業&RS-ITOH | ZX-6R | カワサキ | 20 | 7 | 1:32.006 | 30:58.998 | ||
11 | 41 | 田所 隼 | BS | Honda Suzuka Racing Team | CBR600RR | ホンダ | 20 | 5 | 1:32.155 | 31:06.987 | ||
12 | 25 | 日浦 大治朗 | BS | Honda Suzuka Racing Team | CBR600RR | ホンダ | 20 | 5 | 1:32.593 | 31:07.974 | ||
13 | 48 | 横山 尚太 | BS | ガレージL8 Racing Team | YZF-R6 | ヤマハ | 20 | 5 | 1:32.513 | 31:12.284 | ||
14 | 97 | 佐野 優人 | BS | BATTLE FACTORY | CBR1000RRW | ホンダ | 20 | 3 | 1:32.698 | 31:16.177 | ||
15 | 420 | 岩田 悟 | BS | 日本郵便 Honda Dream TP | CBR600RR | ホンダ | 20 | 7 | 1:32.612 | 31:16.210 | ||
16 | 98 | 佐野 勝人 | BS | チーム阪神ライディングスクール | ZX-6R | カワサキ | 20 | 6 | 1:32.666 | 31:20.495 | ||
17 | 47 | 鈴木 光来 | BS | ENDLESS TEAM SHANTI | CBR600RR | ホンダ | 20 | 8 | 1:32.748 | 31:22.145 | ||
18 | 39 | 和田 留佳 | BS | Will-RAISEracingRS-ITOH | ZX-6R | カワサキ | 20 | 2 | 1:32.727 | 31:25.020 | ||
19 | 51 | 関野 海斗 | BS | 51ガレージニトロレーシング | YZF-R6 | ヤマハ | 20 | 6 | 1:33.059 | 31:26.272 | ||
20 | 14 | 行村 和樹 | BS | Kohara Racing Team | CBR600RR | ホンダ | 20 | 7 | 1:33.055 | 31:26.782 |