• 開催場所:岡山国際サーキット
  • 開催日:2019年08月31日(土) 〜 2019年09月01日(日)
天候の変化で赤旗中断のレース! 榎戸育寛が独走優勝を飾る!

 全日本ロードレース選手権第6戦の舞台は岡山国際サーキット。J-GP2クラスは最終年も手伝ってフルエントリーは10台とやや寂しいシーズンとなったが、今大会はスポット参戦があり、14台でのレースとなった。
ランキングトップでシーズン前半戦を終えた名越哲平(ブリヂストン)は、二度目のMoto2参戦のチャンスを得て、新たな気持ちでシーズン後半戦を迎えた。名越を5点差で追いかける作本輝介(ブリヂストン)、さらにランキング3位の榎戸育寛(ブリヂストン)、同4位の小谷咲斗(ブリヂストン)と、ランキング4位までをブリヂストンユーザーが占めている。

19JRR06_JGP2_QF=060.JPG

快晴に恵まれた予選日。気温も上昇し、汗ばむ陽気になった。35分間の1回のみのタイムアタック。残り10分を切ったところで1分31秒780と、真っ先に1分31秒台をマークしたのは名越。作本がすぐに1分31秒906と名越に続いて1分31秒台に突入するも逆転ならず。しかし作本は連続アタックを慣行。翌周に1分31秒581をマークして逆転成功し、リーダーボードのトップに立つ。
名越は最後まであきらめずにアタックを続けたものの、二度と1分31秒台に入れることはできなかった。これで作本が今季2回目のポールポジション獲得し、名越が2番手グリッド、榎戸が1分32秒100で3番手。ランキング上位3人がフロントロウに顔を揃えることになった。
作本は「テストをあまりうまく進めることができず、昨日もコンディションに合わせることができず、予選は心配だったら最後に少しずついい方向に向かって何とかポールポジションが取れた。コースレコードを出したかったが、うまくかみ合わなかった。明日朝のフリー走行で調整したい」と語った。

19JRR06_JGP2_RC=082.JPG

決勝日は朝から曇り空。小雨が降ったりやんだりの難しい状況になった。そんな中で好スタートを切ったのは作本。オープニングラップから積極的に飛ばして後続を引き離しにかかる。
しかし3周目。急に雨脚が強まり、4周目の1コーナーで作本が転倒。さらに数台の転倒車が出たため即座に赤旗中断となる。
雨がやむ気配はなく、ウエット宣言が出されて改めて12周の周回数でレースが再開される。
今度は小谷がホールショットを奪う。しかしオープニングラップで榎戸が首位奪取。2番手に後退した小谷は岩﨑哲朗(PI)との争いに移行。赤旗前はトップを快走していた作本は5番手と様相を変える。
2周目に小谷をかわした岩﨑が猛然と榎戸を追いかけ、激しいトップ争いに発展する。
レース終盤。雨量が減ると岩﨑のペースが落ち、榎戸はトップ独走態勢に移る。最後まで危なげない走りを披露した榎戸は、今季2勝目をマーク。「赤旗前の転倒でブレーキが壊れ、ウオームアップランに間に合わなかったのでタイヤを暖め切れないままスタートして序盤はペースを上げられませんでした」という作本はレース中盤に4位、レース終盤に3位と追い上げて表彰台を獲得。ブリヂストンユーザーは表彰台の2席を占めた。

●榎戸育寛(予選3位/決勝1位)
「ドライコンディションでウイークが始まって、決勝はウエットコンディションというのは初めてだったのですが、チームと一緒にシミュレーションをしていたので自信がありました。前戦筑波でもレインレースで優勝しましたが、セッティングはアジャストしたら走り出しから調子よかったです。おかげでレースをコントロールできたと思います」


●東雅雄(株式会社ブリヂストン モーターサイクルレーシングマネージャー)
「スタート前に雨がぽつぽつと落ちてきていました。それでもウエット宣言が出なかったので、リスクがあると思っていました。結局作本輝介選手を含む数名のライダーが転倒。作本選手にケガがなくて再スタートできたのはよかったです。再スタート後のレースは水量が少なくなるコンディションでしたが、その中で榎戸育寛選手が安定した走りを見せて後続を引き離しました。我々のウエットタイヤが非常に高いレベルで機能してくれたことをうれしく思います」

レース結果

コース:岡山国際サーキット

[J-GP2]

決勝

  • 開催日:2019/09/01
  • 天候:Cloudy
  • 路面:Wet
  • 決勝出走:13
  • 完走:12
  • (3.703km x 12laps = 44.436km)
順位 No ドライバー タイヤ チーム マシン シャシー エンジン 周回数 Delay(Lap) ベストタイム ベストラップ タイム
1 71 榎戸 育寛 BS Bridgestone SDG Mistresa RT HARC-PRO. HP6q HARC-PRO. 12 10 1:42.079 20:46.009
2 70 岩崎 哲朗 PI OGURAclutch with RIDE IN ZX-6R カワサキ 12 8 1:42.795 20:50.652
3 4 作本 輝介 BS Bridgestone Team高武RSC MD600 モリワキ 12 9 1:42.656 20:53.623
4 22 小谷 咲斗 BS Bridgestone TEAM PLUSONE with TARO HP6q ホンダ 12 5 1:43.515 20:55.069
5 634 名越 哲平 BS Bridgestone MuSASHi RT HARC-PRO HP6q HARC-PRO. 12 6 1:43.518 21:03.274
6 392 尾野 弘樹 DL ミクニ テリー&カリー GSX-R600 スズキ 12 10 1:44.169 21:09.297
7 14 阿部 恵斗 BS Bridgestone ウェビックチームノリックヤマハ YN6 ヤマハ 12 11 1:44.416 21:09.376
8 31 中山 耀介 BS Bridgestone SATO RACING YZF-R6 ヤマハ 12 10 1:44.672 21:19.005
9 36 徳留 真紀 BS Bridgestone マルマエMTR HP6 ホンダ 12 11 1:45.013 21:21.096
10 44 小口 理 ALLMAN&OW RACING YZF-R6 ヤマハ 12 12 1:48.932 22:14.417
11 20 筒井 伸 BS Bridgestone O-TEC suzuka usuki R&D YZF-R6 ヤマハ 12 12 1:48.504 22:25.848
12 79 朝比奈 正 BS Bridgestone アサヒナレーシング Z600 カワサキ 12 12 1:50.421 22:27.986
[J-GP2]

予選

  • 開催日:2019/08/31
  • 天候:Fine
  • 路面:Dry
  • 決勝出走:14
  • (3.703km)
順位 No ドライバー タイヤ チーム マシン シャシー エンジン 周回数 Delay(Lap) ベストタイム ベストラップ タイム
1 4 作本 輝介 BS Bridgestone Team高武RSC MD600 モリワキ 15 1:31.581
2 634 名越 哲平 BS Bridgestone MuSASHi RT HARC-PRO HP6q HARC-PRO. 14 1:31.780
3 71 榎戸 育寛 BS Bridgestone SDG Mistresa RT HARC-PRO. HP6q HARC-PRO. 13 1:32.100
4 22 小谷 咲斗 BS Bridgestone TEAM PLUSONE with TARO HP6q ホンダ 19 1:32.184
5 392 尾野 弘樹 DL ミクニ テリー&カリー GSX-R600 スズキ 4 1:32.249
6 70 岩崎 哲朗 PI OGURAclutch with RIDE IN ZX-6R カワサキ 5 1:32.653
7 36 徳留 真紀 BS Bridgestone マルマエMTR HP6 ホンダ 6 1:32.843
8 18 豊島 怜 DL SpeedHeart DOGFIGHTR YAMAHA YZF-R6 ヤマハ 13 1:33.533
9 14 阿部 恵斗 BS Bridgestone ウェビックチームノリックヤマハ YN6 ヤマハ 18 1:33.760
10 31 中山 耀介 BS Bridgestone SATO RACING YZF-R6 ヤマハ 7 1:34.203