【2021年全日本ロードレース選手権 第1戦 もてぎ JSB1000 レース-2 】

全日本ロードレース選手権2021シーズン開幕戦のJSB1000クラスは２レース制で行なわれた。レース2のグリッドは予選のセカンドベストタイムで決定。その結果、レース1に続いて渡辺一樹（ブリヂストン）がダブルポールポジション。清成龍一（ブリヂストン）、中須賀克行（ブリヂストン）もレース１に続いて2番手、3番手グリッドとなった。渡辺は「久々のポールポジション獲得でうれしいです。ヨシムラに移籍して初のポールポジション。ヨシムラとしても久々ということで、うれしいです。今年の参戦目的は開発なので、パーツを試しながらの走行です。そんな中でメカニックがうまくいいバランスを考えてくれて、うまくいきました。ただ、一発タイムは出ているけれど、決勝では中須賀選手がくるだろうから、しっかりと組み立てたい」とコメント。決勝に向けて気合いを入れ直していた。

決勝日は朝から時々雨粒が落ちてくる不安定な天候。ウエット宣言が出されたクラスもあったが、JSB1000クラスのレース2はドライ宣言下でスタートした。直前に雨粒が落ちてきたというアナウンスもあり、緊張のスタート。ホールショットを奪ったのは清成。オープニングラップで清成をかわしてトップに浮上したのは渡辺。さらに中須賀も清成をかわして2番手浮上。渡辺の背後にぴたりとつけて周回を開始した中須賀。３番手の清成、４番手の亀井雄大（ブリヂストン）がトップ2台との差を詰めて、4台でのトップ争いに持ち込む。7周目。亀井が清成を捕らえて3番手浮上。清成は4番手に後退したものの集団から離れることなく4台はコンマ1秒からコンマ３秒の差を保ったままで周回を重ねる。13周目。渡辺、中須賀、亀井が横一線に並ぶシーンが見られたが、結局は渡辺、中須賀、亀井、清成と元の順に戻る。16周目。清成がマシントラブルに見舞われてスローダウン。そのままピットロードに向かって戦線離脱。バックマーカーの出現で亀井がトップ２台から離され、単独3番手走行に移行。これで渡辺と中須賀の一騎打ちに。18周目。ついに中須賀がトップ浮上。19周目。3番手走行の亀井のマシンが止まってしまった。これで濱原颯道（ブリヂストン）と加賀山就臣（ブリヂストン）の争いが3位争いに繰り上がる。ここで雨が降ってきたことを示すレッドクロス旗が出される。トップが21周目を完了したところで赤旗。20周終了時点の順位でレース成立。これで中須賀が開幕戦ダブルウイン。渡辺がダブル表彰台。3位争いは濱原に軍配が挙がった。

●中須賀克行（予選3位／決勝1位）
「今回のウイークは、高い路面温度のとき、低い路面温度のときと状況は替わりましたが、レースウイークに入ってからコンパウンドを変える必要はありませんでした。特に今日は雨まじりの天候となり、ウエットパッチがある中でのレースでした。そういう路面でもしっかりパフォーマンスを発揮して、最後まで走りきることができました。最後まで安心して走ることができ、優勝できたのは、安定したタイヤのおかげです」