【2021年全日本ロードレース選手権 第5戦 鈴鹿 J-GP3 】若手の木内尚汰とベテランの徳留真紀が大集団で大混戦の表彰台争い集団で大健闘

全日本ロードレース第5戦の舞台は鈴鹿サーキット。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、鈴鹿８耐と日程を入れ替えた形となった。小排気量クラスで鈴鹿８耐にも参戦するライダーは少数。経験の少ない暑さとの戦いに、大粒の汗を流すことになった。事前テストが設定されていなかったことから、通常よりも一日多く木曜日から練習走行が始まった。木曜日の特別走行、金曜日の合同走行はそれぞれ午前と午後に１本ずつの走行枠が設けられた。その中で木内尚汰（ブリヂストン）、徳留真紀（ブリヂストン）が二日共にトップ6に入り、本番に向けて着々と準備が進んでいることをうかがわせた。

予選が行なわれた土曜日は、梅雨明けを思わせるほどの好天に恵まれた。J-GP3予選が行なわれた午前中から気温、湿度共に上昇。鈴鹿サーキットを得意コースとする尾野弘樹（DL）がセッション開始早々に2分18秒台をマークしてリーダーボードのトップに君臨。セッション開始10分ほど経過したころ、木内は2分19秒362をたたき出して2番手に浮上する。木内は尾野を破ることはできなかったが、2番手グリッドを守ってフロントロウを獲得。また、徳留は予選セッション残り1分を切ったあたりで2分20秒191を出して5番手に浮上。セカンドロウからのスタートとなった。

決勝日も朝から強い日差しが照りつけた。好スタートを来たのは尾野。木内が小室旭（DL）、細谷翼（DL）と共に2位争いを開始する。その間に尾野が逃げを打つ。2位争い集団のトップは細谷から小室、木内と次々に入れ替わる。ここに徳留も加わり大混戦に。4周目には細谷が2位集団から抜け出し始めて単独走行に移行。3位争い集団は7台に膨れる。コーナーごとに順位を入れ替える7台。レース終盤にはさらに3台を加えて10台の3位争いに発展。大接戦の3位争いは最後まで続いた。木内、徳留は何度も手段トップに躍り出る。ところが木内は最終ラップのシケインで他車とからんで転倒。徳留は最後の最後まで3位集団でのトップ争いを展開したが、僅差で表彰台を逃した。それでも今季最上位フィニッシュ。ランキングも一つあげて4位に浮上した。